2025年08月21日21時40分 / 提供:PR TIMES
台湾の最新ビジネス情報をお伝えする、週刊台湾ビジネスニュースです。
台湾に拠点を置き、各種コンサルティング、リサーチ、日本人向け台湾経済ニュース、クラウドサービスの提供などを行う情報サービス企業グループ「ワイズコンサルティング」は、台湾経済に関する注目動向をまとめたレポートを発表しました。
本号では、台南市での安倍晋三記念館起工式の話題、電子受託生産大手3社による米国向け5.3億ドル規模の追加投資、台風被害による太陽光パネル撤去遅延への罰金措置、そして輸出総額が過去最高を記録した台湾の貿易動向など、日台関係やハイテク産業、環境、貿易にわたる最新トピックを多角的に分析しています。
【貿易】台湾7月輸出総額が過去最高、駆け込み需要で
台湾財政部統計処が8日発表した7月の輸出総額は前月比6.3%増、前年同月比42.0%増の566億8400万米ドルで、過去最高だった。1年9カ月連続の前年比プラス成長で、2010年6月以降、最も高い伸び率だった。人工知能(AI)やハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)関連製品の出荷が好調だったほか、米国の相互関税発動前の駆け込み需要が主な要因。AI需要が依然として強いことから、財政部は8月は前年同月比17~22%の増加になると予測した。
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主要製品別では、半導体など電子部品は184億2100万米ドルで、前年同月比34.1%増加し、過去2番目の高水準だった。うち半導体は172億6100万米ドルで、35.9%増加した。先進製造プロセスの半導体需要が強かった。
情報通信技術(ICT)製品とオーディオ・ビジュアル(AV)製品は、242億3300万米ドルで、前年同月比87.1%増加し、過去最高だった。
電子部品とICT・AV製品の輸出総額全体に占める割合は75%に上った。
パネルなど光学・精密機器は10億7700万米ドルで、前年同月比10.9%増加した。
従来型産業は、▽化学品、15億7800万米ドル(前年同月比9.6%増)、▽鉱産物、10億8900万米ドル(0.9%増)──は増加したものの、▽ベースメタル(卑金属)、22億4600万米ドル、(1.8%減)、▽プラスチック・ゴム製品、14億9000万米ドル(4.6%減少)──は減少した。
■米国向けが過去最高
主要輸出先別では、米国が前年同月比62.8%増の186億4500万米ドルで、過去最高を記録した。輸出総額に占める割合は32.9%に上り、1990年10月以来の高水準を記録。3カ月連続して台湾の最大輸出先となった。
中国(香港含む)は前年同月比23.9%増の143億7100万米ドルだった。輸出総額の25.4%を占め、01年2月以来の低水準だった。財政部は、今後も米国が優位を保つと予測している。
東南アジア諸国連合(ASEAN)は前年同月比71.6%増の116億2600万米ドルで、過去最高を記録した。
1~7月の輸出総額は前年同期比28.3%増の3399億4100万米ドルで、過去最高を更新した。財政部統計処の蔡美娜・処長は、通年では初めて5000億米ドルを突破する可能性があると予想した。
また1~7月の対米輸出総額が975億4400万米ドル、ICT製品は1261億4000万米ドルと、いずれも同期として過去最高を更新した。
■相互関税で対米輸出1割減へ
トランプ米大統領がこのほど、半導体へ100%の関税を課すと表明したことについて、蔡・処長は、詳細がまだ不明であり、影響を具体的に評価することはできないと指摘した。
一方、7日に発動した相互関税について、経済部が委託したシンクタンクの試算によれば、20%の暫定税率を適用した場合、対米輸出は約1割減少し、8~12月の輸出総額が約70億米ドル減る見込みだと説明した。これは、主計総処が予測する年間輸出総額(5200億米ドル)の約1.4%に相当する。
蔡・処長は、それでもAI需要が依然として強く、8月の輸出総額は前年比17~22%増の510億~532億米ドルになると予測した。
※本件の補足解説は、以下の動画でもご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=2BdSLpaTfDk
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【電子】電子受託生産大手3社、米国向け5.3億ドル追加投資へ
ノートパソコンやAI(人工知能)サーバーなど電子機器受託生産大手、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、広達電脳(クアンタ・コンピューター)、緯創資通(ウィストロン)の3社が12日、米国やメキシコへの追加投資を相次いで発表した。投資額は総額5億3250万米ドルに上り、米国での製造を求めるトランプ米大統領の関税政策を受けた動きとみられる。サプライチェーン(供給網)の再編に影響を与えそうだ。
【公益】台風で破損の太陽光パネル撤去遅れで罰金
台湾環境部は8月11日、7月上旬に上陸した台風4号(アジア名・ダナス)で破損した太陽光パネルについて、撤去が完了していない嘉義県の貯水池、新庄滞洪池(義竹郷)と荷苞嶼滞洪池(鹿草郷)の管理事業者にそれぞれ200万台湾元(約990万円)の罰金を科すと発表した。
【政治】台南市に安倍晋三記念館、12月に起工式
故・安倍晋三元首相の妻、安倍昭恵さんが12月初旬に台南市を訪れ、館長として安倍晋三記念館の起工式に出席するようだ。
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