2025年08月07日05時10分 / 提供:PR TIMES
国土交通省が実施する「上下水道一体革新的技術実証事業(AB-Crossプロジェクト)」*1 において、宮城県(公営企業管理者:千葉 衛)、地方共同法人日本下水道事業団(理事長:黒田 憲司、本社:東京都文京区、以下「JS」)、およびメタウォーター株式会社(社長:山口 賢二、本社:東京都千代田区)の3者が提案した「好気性グラニュールによるダウンサイジング可能な下水処理技術」(以下、「本技術」)が、令和7年度実規模実証事業として採択され、国土技術政策総合研究所と令和7年7月1日付で好気性グラニュールによるダウンサイジング可能な下水処理技術実証研究委託契約を締結しました。本技術は、当社がオランダのHaskoning社と国内独占的使用許諾契約を締結している好気性グラニュールを用いた水処理技術「Nereda(R)技術」を適用した技術となります。
本技術は、好気性グラニュール法を用いる新たな下水処理技術です。「好気性グラニュール法」とは、反応タンク内で粒状の汚泥(グラニュール)を形成させ、これを用いて有機物や窒素・リンの除去を行う生物処理(好気処理)方法です。好気性グラニュールは従来の活性汚泥と比べて沈降性が高く、かつ汚泥内に好気部、無酸素部、嫌気部を形成する特性を持ちます。本実証事業ではサイクル運転の処理方法を採用し、1つの反応タンク内での1.流入・流出、2.曝気、3.沈殿の3工程サイクルによる処理を実証します。また、反応タンク内の汚泥濃度を大幅に増加できるため、反応タンク容量の縮小が可能で、最初沈殿池と最終沈殿池が不要となることでコンパクトな施設となります。
本実証事業において「ダウンサイジング」とは、将来的な流入下水量の減少に応じて、施設規模を段階的に縮小することを指します。本技術では、水量の減少に対して処理能力を柔軟に減少させ、自動制御技術を使用することで過剰な電力消費を抑制します。なお、標準活性汚泥法(以下、「標準法」)の施設を対象とする場合にも同様にコンパクトな施設への再構築が可能です。
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