2025年09月04日02時10分 / 提供:PR TIMES
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認定NPO法人CLACK(本社:大阪市淀川区、理事長:平井大輝)は、2025年9月より「株式会社CLACK」とともに、2法人による運営体制へと移行いたします。
CLACKは「生まれ育った環境に関係なく、子どもが希望とワクワクを持てる社会」をビジョンに掲げ、困難を抱える中高生に対してデジタルを活用した伴走支援を行ってきました。今後はシングルマザーを対象とした教育・雇用創出の分野へと支援領域を拡張します。
中高生への“学び”の支援はNPO法人CLACKが継続し、シングルマザーを中心とした“働く”の支援は株式会社CLACKが担うことで、社会構造の複雑化に対応し、社会課題解決に向けたより実効性の高い体制を構築します。
■これまでのCLACKの活動についてこれまでCLACKは、世代を超えた貧困の連鎖の解消を目指し、大阪・東京を拠点に無償のデジタル教育やキャリア教育、デジタルを活用した居場所の提供を通じて、行政の制度や民間のサービスの支援で漏れてしまうような様々な困難を抱える中高生に向き合ってきました。
なかでも、ひとり親や不登校、発達障害、ヤングケアラー、海外にルーツがある子どもなど、周りの環境や本人の特性によって困難や機会格差のある高校生を対象に、無料で3ヶ月間のデジタル教育とキャリア教育を提供するプログラムは、2018年から運営し累計参加者500名を超えました。また、同プログラム参加の際には、企業からリユースPCとして寄贈いただいたPCを支給しており、その寄贈台数は1,700台以上となりました。
2024年度単年では、CLACKに関わりを持った中高生は延べ1,577名となり、年々関わる中高生の人数も増え、中高生にとってのターニングポイントの創出につながっています。
個人寄付者様、パートナー企業様に支えていただき、多くの中高生に機会を届けてきました。
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■背景:なぜ「株式会社」を創り、2法人体制にするのか世代を超えた困難の連鎖
支援の現場で出会う中高生たちの生育環境は、様々な困難が複雑に絡み合っています。なかでも、ひとり親家庭で育つ子どもたちの割合が高く「子どもだけでなく、その親世代もまた困難を抱えている」という、世代をまたぐ構造的な課題の存在を強く実感しました。
シングルマザーの貧困、就労環境
実際、日本のシングルマザーの8割以上は就労しているにもかかわらず、ひとり親世帯(その約9割が母子世帯)の相対的貧困率は44.5%(*1)にのぼり、依然として深刻な状況にあります。
働いてもなお貧困から抜け出せない背景には、母子世帯の過半数が非正規雇用であること、平均年収が約272万円(*2)と全世帯平均の約半分以下であることなど、雇用の安定性・選択肢・待遇すべてにおいて構造的な課題が横たわっていることが挙げられます。
参照元:(*1)厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況II 各種世帯の所得等の状況」
参照元:(*2)こども家庭庁「令和 3年度 全国ひとり親世帯等調査結果の概要」
2法人体制で親と子、それぞれの課題に向き合う
こうした課題に対し、CLACKとして世代を超えた貧困の連鎖を解消するため、シングルマザーを対象とした教育・雇用創出に取り組むことを決めました。
事業としては、NPO・株式会社の法人格を問わず、同じ取り組みを行うことは可能です。
しかし、寄付や助成金だけに頼らず、事業投資の自由度や柔軟性、継続性を担保することは、「機会を届けられる人数」を変え、社会課題を解決する「スピード」を変えられると考え、株式会社CLACKの設立に至りました。
一方で、NPOだからこそできることも存在します。
生活環境に起因する困難を抱える子どもたちに対して、地域や他団体等と連携し、制度のはざまを埋めるような丁寧な伴走支援はNPOだからこそのアプローチと捉えています。
今後は、中高生への支援はこれまでと変わらず認定NPO法人CLACKが継続し、シングルマザーを中心とした支援は株式会社CLACKが担います。CLACKは、世代をまたぐ構造的な課題解消のために、2つの法人をそれぞれの強みを活かしながら補完し合う関係として運営してまいります。
▼CLACKにおけるNPOと株式会社運営の比較
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今後の展望
中長期的な目標として、
2040年の1,100万人の労働力不足(※)に対し、100万人の「インパクト雇用」を社会全体で創出することを目指します。
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※参照元:リクルートワークス研究所「未来予測2040」
■株式会社CLACKの事業について株式会社CLACKでは、シングルマザーを対象とした就労伴走事業「ジョブトランジット」を展開いたします。
「ジョブトランジット」は、今後ますます社会的需要が高い介護・医療・ITインフラといったエッセンシャルワーク領域において、AIやデジタル技術を活用し生産性向上などに寄与する “アドバンスト・エッセンシャルワーカー”の育成・雇用を目指します。
短期間の講座受講、お試し転職を通じて、シングルマザーが抱える雇用の安定性や待遇面の改善、企業や社会が抱えるエッセンシャルワークにおける人材課題の解消に取り組みます。
2025年度は、介護事業所のDX支援を行う株式会社善光総合研究所に連携・協力いただき、介護領域でのプログラム構築・人材育成・転職支援を推進します。
シングルマザーの就労支援では、教育のみならず雇用機会そのものの創出が必要不可欠です。また、「ただ働ける」ではなく「自律的に働き続けられる」キャリア設計を支援することで、生活困窮・孤立・自己肯定感の低下といった複合的課題を、学びと雇用の両面から支えます。
NPOで培った伴走支援のノウハウや知見を継承し、教育・現場連携・自立支援を一体とした総合的な支援モデルとして事業を展開します。
※詳細は同日付のプレスリリースをご参照ください。
詳細を見る
※ジョブトランジット公式サイトはこちら:
https://jobtransit.jp/
■認定NPO法人CLACKの事業について認定NPO法人CLACKは、これまでと変わらず、さまざまな困難を抱える中高生に向き合います。「つながる・学ぶ・実践する」の3Stepで無償のデジタル教育・キャリア教育、デジタルを活用した居場所を提供し、将来的な自走に向けた伴走支援に取り組んでまいります。
公式ホームページ:https://clack.ne.jp/
<CLACKの主な事業・プロジェクト>
■企業の使用済みPCが中高生の”自走”に繋がる「Pass the Baton(パスザバトン)」
■デジタル教育とキャリア教育を行うプログラム「Tech Runway」
■デジタルを活用した中高生の秘密基地「よどがわベース」「テクリエさぎのみや」
企業から寄贈されたPCは1,700台を突破。プログラミング体験会には1,800名以上、3ヶ月以上の継続的なデジタル教育・キャリア教育プログラムには約500名の高校生が参加しました。
■新ミッションについて新体制に伴い、 2つの法人で共通のビジョン・ミッションを掲げるため、ミッションを以下のようにアップデートします。
新たなミッションは「学ぶと働くの未来の当たり前をつくる」です。
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■代表 平井 大輝コメントCLACKは私が2018年の学生時代に、1人の不遇な高校生を“なんとかしたい”という衝動からスタートしました。その活動は7年の歳月を経て、現在では、年間で数百名の困難を抱える高校生へ機会を届けられるようになりました。
初期の卒業生が社会に出て活躍しているという嬉しい報告をもらうことも増えました。なかには、「自分がCLACKで変わることができたから、さらに下の世代にも広がっていくように」と毎月寄付してくれるようになった卒業生も出てきています。最初に出会ったときの彼らを知っているからこそ、感慨深く、より一層事業を前に進める力をもらっています。彼らはCLACKのプログラムを終えた後、もがきながらも自分の足で自分の進路を切り拓いていっています。
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こうした一人一人の変化を実感する一方で、これからのAI時代、社会における人の役割はものすごいスピードで変わっていくことが想定されます。今の高校生が社会に出る2030年代にはホワイトカラーの仕事の選択肢は非常に狭まっている可能性が高いです。誰もが自分のことで精一杯で、そこに取り残された人に対しての自己責任論はますます強まっていくのではないか。そんな時代に突入していくことが予測される中で、これからCLACKにできることは、給与・待遇面、本人の納得のいく形で働けて、かつ10年以上需要があり続ける可能性の高い仕事の選択肢をつくっていくことだと思っています。
これまで認定NPO法人CLACKとして強みとしてきた「教育」だけでなく、株式会社CLACKとして「就労」の選択肢をつくっていきます。対象も高校生だけで無く、様々な困難を抱える子どもや若者、親世代と広げ、今までより速度を上げてより大きなインパクトを2法人でつくっていきたいと思っています。
そして、創業時からのビジョンである「生まれ育った環境に関係なく、子どもが希望とワクワクを持てる社会」を目指し、これからもCLACKの名前の由来である「lack(不足)」している状態に「clash(ぶつかっていく)」し続けていきます。
今回の意思決定やミッション変更にかける想いはnoteをご覧いただけましたら幸いです。
https://note.com/clack_hirai/n/n4a155e48554c
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