2022年11月09日19時30分 / 提供:新刊JPニュース
生物が進化しているのは、形ではなく、形作りであることが明らかになってきているという。これはどういうことなのか。
学生時代から一貫して脊椎動物の付属肢の発生・再生・進化の研究を行なっている東北大学大学院生命科学研究科教授の田村宏治氏が、進化発生学をもとに、動物がどうやって進化を続けてきたのかを分かりやすく解説するのが、本書『進化の謎をとく発生学: 恐竜も鳥エンハンサーを使っていたか』(田村宏治著、岩波書店刊)だ。
■「進化」とは結局何なのか
そもそも生物、動物とは何なのか。生物は生きている物と書くので、生きているものを生物と呼べばいいが、生きていることを定義することは難しい。本書では、生物を「細胞でできているもの」としている。