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火から下ろした油や揚げカスが炎上する現象を解説! 摂氏400度にも達する驚異の化学反応「自然発火」の恐ろしさとは

2025年09月30日11時00分 / 提供:ニコニコニュース

今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『『使用後の油が化学反応で400℃』火から下ろした揚げ油に残った「カス」が炎上する? 驚異の自然発火現象【ゆっくり解説】』というゆっくりするところさんの動画です。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

※この動画は過去の事件を知り、現在でも同じことが発生する危険性を再認識、関与しないように促すための動画であり、視聴者を扇動、動揺を誘うためのコンテンツではありません。



2025年8月、愛知県豊橋市で発生した大きな倉庫火災とその原因について投稿者のゆっくりするところさんが解説します。消防車が10台以上来るほどの規模だったそうです。

火災が発生したのは産業廃棄物を取り扱っているリサイクル関連会社の廃材置き場。二棟の倉庫が全焼しましたが、不幸中の幸いとしてケガ人はいなかったそう。また、周りに田んぼが多かったこともあり近所の家などへの延焼は無かったとのことです。

出火原因は不明でしたが、後の検証で「自然発火」による可能性が高いという結論が出ました。

自然発火とは、外部からの着火源が無くとも空気中や自身の内部の条件により物質が発熱を起こし、その熱が蓄積されて出火する現象のことです。

この日は県内で7年ぶりの最高気温40度を観測した日。廃棄物が保管されていた場所には廃油を含んだ布や紙類があり、40度よりも高い温度になっていた可能性があったとか。このことから、布や紙に染み込んでいた油が空気中の酸素と結合して熱を持ち、自然発火に至ったと考えられるとのことです。

油は空気中の酸素と化学反応を起こすと「酸化」します。このときに「酸化熱」を発生させるのだそうです。

通常の使用方法では油は安全ですが、空気に触れる面積が多いと油の酸化を促進させてしまいます。また、こういった化学反応は気温が高い方が進みやすい傾向があるのとのこと。それなのに今回の火災の発生現場は油の保管場所としては不適切なほどの高温環境でした。

熱が逃げにくい環境では化学反応により油が摂氏400度以上の高温になるリスクがあり、今回の火災は猛暑もこれを助長した可能性が指摘されているそうです。燃えやすい廃材が保管されていたことも火災規模を大きくするものでした。

こういった油の酸化による自然発火事例は、ここ5年ほどの名古屋市内だけで25件あったとのこと。油を拭いた布などをゴミ箱に積み重ねて廃棄したことによるものだとか。酸化熱が外に逃げにくい状況を作り、周りの可燃ごみに火が点いたのだそうです。

他に消防の実験として、天ぷらを揚げた後の揚げカスをキッチンペーパーの上に載せたものを何層も重ねて放置するというものがあります。これは約1時間半後に鍋から煙がモクモクと上がり、さらに時間が経つと内部の温度が摂氏400度に達して炎が上がりました。

こういった揚げ油や揚げカスが原因で起きた自然発火事例の多くは、大量の揚げ物を作るスーパーなどで発生しているとのこと。しかし一般家庭でも条件がそろえば同じことが起きる可能性があります。油が染み込んだものを廃棄する際には完全に冷ますことや酸化熱がこもらないようにすることなどに注意した方がいいそうです。

ゆっくりするところさんによる解説のフルバージョンをご覧になりたい方は、どうぞニコニコ動画でご視聴ください。

視聴者のコメント

・こわ~
・化学のちからってすげー
・使い捨てカイロも鉄粉の感化で温かくなるわけだし
・天かすは揚げたてならめちゃくちゃ美味しいのに……
・もう家で揚げ物できない
・こりゃ怖いな、油ごみは注意しよ

▼動画はこちらから視聴できます▼

『使用後の油が化学反応で400℃』火から下ろした揚げ油に残った「カス」が炎上する? 驚異の自然発火現象【ゆっくり解説】

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