「女や子どもは守られる側」夫は父の教えに縛られていた…？【なんで怒るの？ 俺なにかした？ Vol.50】

※このお話は作者まるき八郎さんに寄せられたエピソードをもとに脚色を加え再構成しています。登場人物や団体や建物の名称はすべてフィクションです。

■これまでのあらすじ
妊娠中の妻に心ない言葉を浴びせ続けた夫は、ついに妻に去られてしまいます。事情を知った母と妹は、夫が妻にしてきたことを再現し、精神的に追い詰めていきます。妻に酷いことをしてきた過去を思い出し、ようやく自分の非に気づいた夫は「妻の望むとおりにする」と決意し、自ら家を出ることを申し出ます。その姿に、母と妹は「ごめんなさい」と唯一夫が妻にしなかった謝罪の言葉を口にします。母はかつて「父のようになるな」と繰り返し伝えてきたにもかかわらず、息子が父親と同じ道をたどったことに愕然とします。そしてその根底には、「虐げられていた母のようにはなりたくない」という思いや、母への軽蔑があったのではないかと指摘するのでした。