2023年06月28日10時00分 / 提供:ウーマンエキサイト
それは静かな昼下がり…。
やっと息子が歩き始めた頃でした。
歩き始めといっても、歩ける喜びいっぱいでそこらじゅうを駆け巡っている息子を追いかけるのはなかなかハードで、その日は私も疲れてしまい、二階の寝室で少し横になってしまいました。
■比較的安全だと思っていた二階で母、寝落ち…
火の気のある一階にはベビーゲートがあり降りられないし、二階の窓もすべて二重ロックで閉鎖している。
窓を開けられないのはちょっと蒸し暑いけど、あとは本しかない夫の書斎と、おもちゃしかない子ども部屋しかない。
そんな安心感で、私はふと、眠りに落ちてしまいました。
疲れから、つい寝落ちてしまった私。
“トントン…”
そんな、小さくてかわいい感触で目を覚まします。
すると…。
目の前には、何やら水気をおびたつぶつぶまみれの息子が!!
な、なにこれ!?
よく見ると…。
息子の横には、フタがこじ開けられた、押し入れ用除湿剤の容器が置かれています。
え…!!
どどどどうしよう…! 食べちゃった!?
息子の口を開け確認するも、口の中にはもう何も残っていません。
どうしよう…!
こんなの、絶対体に悪いやつなのに…!!
眠りに落ちてしまったことを激しく後悔しながら、私は病院に電話をかけるか悩んでいました。
しかし息子はいたって冷静に“食べてはいない”と首を横に振ります。
“でも、この時期の子どもの言うことなんて、結構ふわふわしているし…”
そう思いながらも、私は息子とともにこぼれ落ちたつぶつぶをたどり、事件現場へと向かいました。
■事件現場は夫の部屋
夫の部屋にたどりつくと、そこにはなんだかビッショビショでつぶつぶの池が…。
どうやら息子は、夫の部屋の引き出しからストックの除湿剤を取り出し、どういうわけかビニール製のフタに穴を開け、そこからつぶつぶを取り出して遊んでいたようでした。
確かに、こんなおもちゃがあるけど…!
そして、何が恐ろしいってこのビーズ…。
すべて水気を帯びている…!!
急いでフロアモップでふき取ろうとしても、ものすごく水気を帯びていて、重くて、モップがまったく進まない!!
なんなんだ、これ…。
調べてみると、この塩化カルシウムでできた除湿ビーズは、常に空気中の水分を吸い続け、水気を帯び続けるんだとか。
な、なにそのファンタジーな物質…。
そんなわけで、このつぶつぶはふき取ってもふき取ってもクッションフロアに残り続け、微かに残った成分も、いつまでたっても空気中の水分を吸い続けベタベタしたまま…。
事件から2年以上たった今、やっとその物質がすべて消えたような、そんな気がします。
幸いにも、その後も息子には異変はなく、触れた皮膚に異変が起こることも、おなかを壊すこともありませんでしたが、もしこれが毒性の強い洗剤や、殺虫剤だったらと思うと、とても恐ろしい話です。
一瞬、寝落ちしただけで、こんな大事件が起こってしまうのが育児。
そんな恐ろしさ、緊張とともに歩んでいかなければいけないのは不安ではありますが、たくさんの喜びをくれるのも育児。
これからもヒヤリハットに気をつけ、日々を乗り越えていきます…!