2025年05月29日10時00分 / 提供:valuepress
留学事業の健全な発展と日本人の留学促進を目的として、民間の留学事業者や海外政府機関等の 63団体で構成される一般社団法人海外留学協議会(JAOS、理事長 上奥由和、以下、「JAOS」)は、2025年 4月にJAOS会員である留学事業者39社を対象に日本人の留学生数の調査、『海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生数調査』の結果を取りまとめました。その結果、JAOS加盟の留学事業者39社からの2024年1年間の留学生数は前年から4,246人増の70,253人であること、コロナ前の2019年の数字の90%まで回復していることが分かりました。内アメリカ留学は約2,000人減少しました。また、今回初めて調査を行った中高校や地方自治体が主催・募集を行い、JAOS会員留学事業者が企画・実施支援を行う海外教育旅行に関しては、全留学生数の22%に当たる15,345人となっていることが分かりました。
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【調査背景】
一昨年、令和五年、日本政府は、日本人学生の派遣に関する目標数値を2033年までに全体で50 万人にまで引き上げることを閣議決定しました。留学生数の調査は、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)や、文部科学省のOECD等をもとにした『日本人の海外留学者数』などがありますが、海外の大学や大学院等の高等教育機関に留学した日本人の人数や、日本国内の大学経由などで留学をした学生の人数しか計測されていない側面があります。
JAOSは『海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生数調査』を毎年実施し、社会人や小中高校生などを含む留学生数統計データを提供しています。これにより、日本人の留学動向をより明らかなものとしていくことを目的とします。
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【調査結果数値サマリー】
1)日本人留学生数が2019年比で90%まで回復。前年対比だと106%
2020年からのコロナ禍に大きく減少した日本人留学生の数は2022年以降急激な増加傾向にあります。今回の2024年の調査では、JAOS留学事業者39社からの日本人留学生数は前年から4,246人増で前年比106%にあたる70,253人であること、コロナ前の2019年の数字の90%まで回復していることが分かりました。
2)日本人留学先の1位はオーストラリア、前年1位だったアメリカは約2千人の大幅減
日本人学生の留学先国の動向を見てみると、前年人気2位だったオーストラリアが前年から約4,300人も数を増やし、前年1位だったアメリカを抜いて日本人の留学先で一番人気が高い国になりました。アメリカは前年から約2,000人も数が減少して2位になりました。3位はカナダ、4位はイギリスになっていて、この順位は前年と変わりませんが、カナダが前年より少し日本人留学生数が減少したのに対し、イギリスは約1,300人も数を増やしています。
3)中高校等が主催する海外教育旅行参加者は15,345人全体の約22%
JAOSが今回初めて調査をした中高学校・地方自治体が主催・募集し、JAOS会員の留学事業者が企画・実施支援をする海外教育旅行は全体の21.8%で、昨今多くの中高校や地方自治体が、グローバル教育推進のために海外教育旅行を行っていることが分かりました。文部科学省も国内教育機関のグローバル化を促していることや、国や地方自治体などからの助成金なども増えており、今後より多くの中高学校や地方自治体が生徒向けに海外教育旅行の実施をしていくと推測されます。このセクターの留学先では1位オーストラリア、2位アメリカ、3位ニュージーランド、4位カナダ、5位イギリスとなっていますが、アジアのシンガポール、フィリピン、マレーシアなども人気が出てきています。
4)注目の海外大学進学先はオーストラリア、マレーシア、台湾
今回の統計で海外大学への学部留学を目指す日本人の数は前年比114%の838人で、1位アメリカ(全体の35.4%)、2位オーストラリア(29.8%)、3位マレーシア(15%)、4位イギリス(5.8%)、5位台湾(4.9%)となっています。コロナ前に圧倒的な人気を誇っていたアメリカの大学進学留学者数が大きく減少し、海外教育旅行先や語学留学先としても人気の高いオーストラリアが増加、そしてアジアのマレーシアと台湾が日本人の大学学部留学先として注目されてきています。これは円安などによる留学費用高騰で費用が安いアジアへの留学へのシフトや、この2つの国が留学生受け入れのインフラが整っていることから留学事業者も説明会や留学フェアを開催し、積極的にマレーシアや台湾への留学の紹介を行ってきていることなどが理由として考えられます。
【統計調査概要】
対象期間:2024年1月から12月
調査対象:JAOS加盟留学事業者39団体
■一般社団法人海外留学協議会(JAOS)とは
1991 年に留学事業の健全な発展と国内の留学啓蒙のために組織された機関。現在、留学サービス事業者を中心に60以上の団体が加盟、パートナー会員として、オーストラリア大使館マーケティング事務所、ブリティッシュ・カウンシルなど公的機関も会員になっている。コロナ以前の2019年にはJAOS 会員留学事業者から年間約8万人の日本人が留学している。
・設立: 1991 年(2008 年に一般社団法人格を取得)
・理事長: 上奥 由和
・所在地: 〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6-46ロベール神楽坂7F
・URL: www.jaos.or.jp
■本リリースについてのお問い合わせ先
一般社団法人海外留学協議会(JAOS)
事務局長 星野 達彦
Email: jimukyoku@jaos.or.jp
電話:03-3269-8446