2025年07月09日16時00分 / 提供:DreamNews
酵母エキスは、酵母細胞からタンパク質やアミノ酸、核酸成分を抽出・加水分解して得られる天然由来の食品素材であり、うま味成分や風味増強剤として幅広い加工食品に使用されている。特にグルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸などの呈味成分を豊富に含んでおり、ナチュラルな風味を付与できるため、調味料やスープ、冷凍食品、ベジタリアン食品などでの利用が拡大している。動物性原料を使わない点も、植物由来志向の食品設計に適しており、クリーンラベル志向とも合致する。
技術開発の面では、使用原料の選定や酵母株の改良、加水分解方法の最適化などにより、風味プロファイルや栄養価、安全性の多様化が進んでいる。特定の風味(コク、甘み、肉感など)を強調した製品が開発されており、食品設計の精度向上にも寄与している。また、塩分やMSGの使用量を抑える「ナチュラルな代替調味料」としての需要が高まっており、減塩対応食品や健康志向食品の開発を支える成分として重要性が増している。微生物発酵由来であることから、持続可能性やCO?排出削減といった観点でも注目されている。
LP Information調査チームの最新レポートである「グローバル酵母エキス市場の成長2025-2031」によると、2025年から2031年の予測期間中のCAGRが3.4%で、2031年までにグローバル酵母エキス市場規模は19.8億米ドルに達すると予測されている。
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