2025年07月09日14時00分 / 提供:Digital PR Platform
〜他地域連携を推進、黒部市では課題解決を一段と進める複数プロジェクトを共創で〜
地域の交通や福祉課題の解決を目指すことを目的に2024年7月に発足したCommunity Driveプロジェクト
Community Driveプロジェクト(一般社団法人SMARTふくしラボ、株式会社日建設計、株式会社図解総研)は、令和7年度国土交通省モデル事業(共創MaaS実証プロジェクト/モビリティ人材育成事業)に採択されました。富山県黒部市では2年目として新たなプログラム、「マイクロプロジェクト」などを展開、広島県福山市では地域の事業主体となる企業と連携し、昨年度に黒部市で開発したプログラムを導入し実施します。黒部で培った知見を福山にも展開し、プログラムの他地域展開に向けた汎用性の検証および地域間連携による新たなモデルケース創出を目指します。また、他地域でも黒部で開発したプログラムやツールを体験する機会の創出を予定しています。
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■「Community Projectプロジェクト」立ち上げの背景と実績
5人に1人が後期高齢者となる2025年を迎え、少子高齢化が一層進む中、地方では福祉や防災などの移動課題が深刻化しています。人口約4万人、高齢化率32%(全国平均29%)の黒部市と同様の課題を抱える市町村は、全国1,718自治体のうち70%以上にのぼります(総務省統計局 令和2年国勢調査)。こうした状況は、地域住民の日常生活の安全や利便性を損ない、医療・介護サービスへのアクセスにも影響を与えます。加速する人口減少の中で、持続可能な仕組みづくりが今、求められています。
このような課題意識のもと、Community Driveプロジェクトは2024年7月に発足。地域における移動の課題や未来に向き合う解決策を導き出し、地域(Community)の移動を促進(Drive)する人材となる「コミュニティ・ドライバー」の発掘と育成、および必要になるプログラムやツール開発を進めてきました。
具体的には、黒部市で7月からプロジェクトをスタートさせ、行政・民間・市民というセクター別にワークショップやヒアリングを実施しながらプログラムとツールを開発しました。11月には集大成としてミライドライブワークショップを開催し、セクターを横断し、対話の場を形成し、それらの成果を束ねた発表会・フォーラムを実施しました。
検証の一例 「時間帯別の地域内移動リソースの可視化」
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ワークショップの様子 (2024年11月29日黒部市)
これらの一連の流れを通して、活動への関心が深まった人が94%、コミュニティ・ドライバーとして一緒にCommunity Driveプロジェクトに参加したいと希望する人が10名以上でてくるなど、「『コミュニティ・ドライバー』の発掘と育成」という当初の目的に資する成果をあげることができました。
◾️本年度の主な活動内容とロードマップについて
【マイクロプロジェクトについて】
2024年度の国土交通省モデル事業で集めた課題やコミュニティ・ドライバーとして名乗りをあげた人たちとの関係性を活かし、黒部市では、地域のコミュニティ・ドライバーが主体となり、これまでに可視化された課題を掘り下げて、具体的なアクションにつなげていく「マイクロプロジェクト」を開始します。
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マイクロプロジェクトの実施にあたっては、月に一度、住民を集める会議体を設けます。まず、昨年度にCommunity Driveプロジェクトを実施して集めた課題や、すでに取り組まれている課題解決の動きなどを整理し可視化し、住民と共有します。改めて課題について気づき、特に重要と考えられる課題においては、住民と共に調査をしながら、課題解決の仮説を生み出し、マイクロプロジェクトの案を作っていきます。プロジェクトの発足後、住民とチームを組成し、実際の取り組みを行いながら、改めて課題解決の仮説やマイクロプロジェクトのアプローチの妥当性について検証をしていきます。そして、新たな知見をもとに、プロジェクトを生み出していきます。 こうしたサイクルを経ていくことで、より地域の移動課題を深く理解・共有していきながら、地域の人たちが自らの手で自分たちの地域への課題を解決していこうとする主体性を生み出していきます。
黒部市のコミュニティ・ドライバー(例)
・地域の交通事業者
・75歳で運転免許をもたない女性
・子育て世代のママ
・市内で助け合いサービスを展開する事業者経営者
・福祉分野の専門職員
・公的セクターの職員
・地元の高校生
・市外へ通学する大学生 等
【広島県福山市での展開】
広島県福山市では地域の事業主体となる企業と連携し、昨年度に黒部市で開発したCommunity Driveプログラムstep1の導入や移動課題MAPやモビ地図といったツールの活用を開始します。また、黒部で培った知見を福山にも展開し、プログラムの他地域展開に向けた汎用性の検証および地域間連携による新たなモデルケース創出を目指します。つまり、地域の事業主体や地域おこし協力隊と連携をし、黒部市で開発したプログラムやツールが他の地域でも展開可能なのか、展開が難しい点があれば、それは何かを特定し、チューニングすることで、より汎用的なプログラムとツールへとアップデートしていきます。他地域でも黒部市で開発したプログラムやツールを体験する機会の創出を予定しています。
【今後の進め方】
7月9日にCommunity Driveプロジェクトの全体像および各地での取り組みについて共有するイベント(東京:日建設計PYNTで予定)を実施します。その後、黒部市・福山市など各地域でも、地域住民向けに、一年間の具体的な動きについて共有するイベントを実施します。 なお、11月に中間報告、2月に最終報告の機会を設ける予定です。また、プログラムを展開する各地でも同様に報告の場を設ける予定しています。今後の詳細な展開については、改めて発表します。
【7月キックオフ(ワークショップ)概要】
・日 時: 2025年7月9日(金)15:00~18:30*終了予定時刻(開場:14:30)
・会 場:日建設計東京ビル 3階 PYNT
・住 所:東京都千代田区飯田橋2丁目18-3
・地 図:https://maps.app.goo.gl/oDsmK4Up7bSiHozm9
・電 話:03-5226-3030
・主催者:Community Driveプロジェクト (一般社団法人SMARTふくしラボ/株式会社日建設計/
株式会社図研総研)
・参加者:黒部市・福山市などCommunity Driveプロジェクト実施予定地域の市民・行政・企業ほか
多様なセクターの方々
・内 容:今年度のプログラムの実施内容や、2年目を迎え他地域で展開を開始するCommunity Drive
プロジェクトが目指すことなど、今後の展望をお伝えします
◾️一般社団法人SMARTふくしラボ プロジェクトマネージャー 小柴徳明 コメント
「いよいよ今年度は、黒部市で様々なセクターにいるコミュニティ・ドライバーが中心となり、課題解決のためのマイクロプロジェクトが動き出します。『誰かがやってくれる』ではなく、自分たちで、そして、『みんなで考え、動いていく』へステージが上がっていきます。すべてのマイクロプロジェクトがうまくいくとは限らず、いろんな切り口、アイデアからチャレンジし実際にやってみるところから始めていきます。成功も失敗も繰り返すことでチャレンジマインドが根付き、『自分たちのまちを自分たちで良くしていく』カルチャーを生み出していくきっかけになると考えています。そして、マイクロプロジェクトを立ち上げるにあたっては、調査を軸に現状の把握、効果測定を繰り返し評価し、マイクロプロジェクトから少し大きなプロジェクトへ、そして事業化やサービス化を目指していきます。住民だけはできないことを行政と、住民と行政だけではできないことを企業と共創することによって課題解決を目指します。Community Driveプロジェクトは、移動課題解決とまちづくりに最も大切な『住民の主体性』を育み、『地域の合意形成』を図りながら共創の土台づくりを進めます。対立的にならず未来に向けた前向きな対話をしながら、コミュニティをドライブしていく人を地域で増やしていけば、様々なテクノロジーやサービスを使いこなし、地域の課題を解決していけるはずです。」
◾️株式会社日建設計 執行役員 設計グループ代表 羽鳥達也コメント
「これまで地方に提供されようとしてきたツールやサービスは、利用者の認識や意向を変えられない定数として、開発を目指すツールなどを変数として考え、利用者に使ってもらえるよう高度なツールを生み出そうと腐心してきたケースが多々あると想像しますが、昨年度に黒部市で開催した複数のワークショップを通して、交通システムや道路などのツールやハードはなかなか変えられないが、参加した人たちの思い込みや、協力しようとするマインドは対話や交流を通して変えられるということを実感してきました。そしてそれだけで解消する問題が多々ありそうだということでした。また、私たちが育てようと考えていた地域コミュニティに働きかける人たちがすでにたくさんいらっしゃることや、ワークショップに参加された皆さんの協力により、日々車で移動されている人たちの15%程度の協力で、移動弱者とされる人たち移動課題が解決可能であることが分かりました。今年度はこうした実感や経験をもとに、地域での助け合いを調査、可視化し、その改善や不都合の解消、助け合いの関係を増やせるような取り組みを実行できればと考えています。」
◾️株式会社図解総研 代表取締役 近藤哲朗 コメント
「昨年度は、地域の中にある移動課題を構造的に整理し、図解というかたちで可視化することに取り組みました。複数の立場の方々が集う中で、課題を共有しやすくなったり、対話の入り口がひらかれたりする場面に立ち会うことができ、図解が対話や気づきのきっかけとして機能し得ることを実感しました。
今年度は、そうした共通理解の土台の上に、地域の方々自身が小さな行動を積み重ねていくフェーズに入ります。私たち図解総研も、これまで以上に現場に寄り添いながら、複雑な状況を整理し、前に進むための手がかりを一緒に探していければと考えています。多様な立場や専門性を持つ人たちが協力し合い、共に考え、動いていく。そんな“共創”のプロセスの中でこそ、見えてきた課題に対して具体的な一歩が踏み出されていくのだと思います。その過程を、図解という手法を通じて後押しできたらと思います。」
■ Community Driveプロジェクトについて
地域における移動の課題や未来に向き合い解決策を導き出し、地域(Community)の移動を促進(Drive)する人材である「コミュニティ・ドライバー」の育成と必要になるプログラムならびにツール開発を目指すプロジェクトです。福祉のDXを推進する一般社団法人SMARTふくしラボ(所在地:富山県黒部市)と建築・土木の設計監理、都市デザインを行う組織設計事務所である株式会社日建設計(所在地:東京都千代田区)、複雑な情報を図解で可視化する株式会社図解総研(所在地:東京都文京区)により2024年7月に発足しました。開発する研修プログラムでは、実際に課題解決に取り組む地域の住民や企業、行政といった多様なセクターが集まり、データ活用をしながら、対話し、自分たちで未来の地域の移動を考えていきます。その過程で住民に主体性が生まれ、合意形成が促進し、「自分たちの移動を自分たちで考えていく」マインドを醸成します。本プロジェクトは、2024年度国土交通省モビリティ人材育成モデル事業(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/kyousou/
)に採択されています。
公式サイト:https://cdpj.jp
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■一般社団法人SMARTふくしラボについて(https://smartfukushilab.org/
)
SMARTふくしラボは、福祉分野のデジタル化、DX推進、新規事業創発、シンクタンク機能を持つ組織です。地域の大きな課題である移動にフォーカスし調査研究を進め、2023年度には国交省の共創モデル実証の採択を受け、介護予防、外出支援、公共交通の活性化をハイブリッドに解決する『地域丸ごとデイサービス「Goトレ」』を開発するなど持続可能な地域づくりに取り組んでいます。
「外出自主トレーニングプログラムGoトレ」(https://smartfukushilab.org/go-training/
)
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■株式会社日建設計について (https://www.nikken.co.jp/ja/
)
日建設計は、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を行うプロフェッショナル・サービス・ファームです。1900年の創業以来120年にわたって、社会の要請とクライアントの皆様の様々なご要望にお応えすべく、顕在的・潜在的な社会課題に対して解決を図る「社会環境デザイン」を通じた価値創造に取り組んできました。これまで⽇本、中国、ASEAN、中東で様々なプロジェクトに携わり、近年はインド、欧州にも展開しています。地域課題解決では、建物の災害時の避難計画を応用し、避難時間を地図上に可視化する「逃げ地図」を開発しました。この逃げ地図をつくるワークショップはこれまでに全国26都道府県60市区町村、全国の小中高30校以上で開催され、各地域のリスクコミュニケーションや避難に関する合意形成を促進してきました。地域住民、自治体職員など含め少なくとも延べ6000人以上が参加しています。
https://www.nikken.co.jp/ja/insights/benefits_of_the_escape_map.html
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■株式会社図解総研について(https://zukai.co
)
図解総研は、ビジネスモデル、会計、共創、政策のような複雑な概念を共通の型で構造化して図解することで相互理解のコミュニケーションコストを減らし、多様なステークホルダー同士の共通言語を生み出すビジュアルシンクタンクです。これまでの主な書籍に「ビジネスモデル2.0図鑑」「会計の地図」「パーパスモデル」「政策図解」があります。また、介護の課題や地域の課題など、複雑な課題の構造を可視化し課題同士の関係を整理することで、何を解決するべきかの議論ができる土台を生み出してきました。
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