2025年05月22日14時05分 / 提供:Digital PR Platform
工学院大学(学長:今村保忠/所在地:東京都新宿区、八王子市)の小林潤教授(機械工学科)は、電磁波で加熱して炭素繊維強化プラスチック(CFRP)から炭素繊維を分離・回収する技術を考案しました。5月28日に開幕する次世代ものづくり基盤技術産業展(主催:名古屋国際見本市委員会・公益財団法人名古屋産業振興公社)において、最新成果を企業に紹介し、社会実装を進めます。
CFRPは、軽量で高強度な特徴から、航空機のボディやレーシングカーの骨格構造などに使われています。今後の消費量は拡大が見込まれる一方で、炭素繊維は高価であるにも関わらずリサイクル技術は確立されていません。
小林教授が考案した技術では、炭素繊維に電磁波による熱を加えて周辺素材を熱分解し、CFRPから炭素繊維だけを回収できます。研究室で試作した装置では、樹脂部分の90%以上を除去しています。熱処理をして残った炭素繊維は、元の強度の8-9割を維持し、ベンチスケールプラント設計やエネルギー効率評価およびリサイクルCFRPの成型加工方法に関する検討などから、「技術的には、CFRPのリサイクルは実現可能」と小林教授は考えています。
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