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ヒト消化管からの尿酸分泌を世界で初めて測定

2025年03月11日13時28分 / 提供:Digital PR Platform

-痛風・高尿酸血症治療の重要なターゲットとして小腸ABCG2に注目-

東京慈恵会医科大学 消化器・肝臓内科の猿田雅之教授、宮崎亮佑助教、櫻井俊之講師らの研究グループは、同学基盤研究施設の岩本武夫教授、東京薬科大学の市田公美名誉教授(併 東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科)及び大橋勇紀研究員(現 名古屋大学大学院 実社会情報健康医療学講座 助教)らと共同で、ヒト消化管からの尿酸分泌を世界で初めて臨床的に実証しました。本研究の成果は、消化管が尿酸の排泄経路の1つであることを確立したとともに、今後の痛風・高尿酸血症の治療において、分野横断的な治療戦略の設計に役立つものと期待されます。

一般に、体内で産生された尿酸の約2/3は腎臓から排泄され、腎機能の低下とともに血清尿酸値の上昇・痛風リスクが上昇します。そのため、臨床現場では尿中の尿酸濃度が測定され、その結果をもとに高尿酸血症の病型が分類されています。近年では動物実験・臨床研究の結果から、約1/3の尿酸排泄を担う腸管からの排泄低下による「腎外排泄低下型高尿酸血症」という概念が提唱されるようになってきました。しかしながら、腸管内の尿酸は腸内細菌叢に分解されることから、これまでヒト消化管から直接的な尿酸分泌の測定はされておらず、尿酸の腎外排泄はあくまで間接証拠によって支持されていました。

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