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日本獣医生命科学大学の吉村久志准教授らによる調査で新たに発見されたニホンオオカミの遺物(上顎吻端部を用いた根付)が、国立科学博物館の特別展「古代DNA ―日本人のきた道―」で展示予定

2025年03月10日14時05分 / 提供:Digital PR Platform

日本獣医生命科学大学(東京都武蔵野市)獣医保健看護学科の吉村久志准教授らによる調査により新たに発見されたニホンオオカミの遺物(上顎吻端部を用いた根付)が、3月15日(土)~6月15日(日)まで国立科学博物館(東京都台東区)で開催される特別展で展示される予定。吉村准教授らは、兵庫県内の旧家に保管されていた当該遺物を形態学的および画像診断学的に解析し、その特徴を詳細に検討した。さらに、総合研究大学院大学(神奈川県三浦郡葉山町)の寺井洋平准教授がミトコンドリアDNAの解析を実施した結果、ニホンオオカミである可能性が極めて高いことが証明された。この遺物は、ニホンオオカミの遺伝学的研究を進める上で非常に貴重な事例であることから、このたび同展で公開に向けて準備が進められている。

吉村久志准教授は専門である腫瘍病理学や野生動物病理学の研究に従事する傍ら、江戸時代の馬医書の調査にも取り組んでいる。兵庫県内の旧藩の家老を務めた旧家に保管されていた馬医書を調査する過程で、同じく保管されていたイヌ科動物の上顎吻端部を用いた根付に着目した。この遺物がニホンオオカミのものである可能性を考えた吉村准教授らは、各部の計測を行うとともに、同大学 獣医放射線学研究室の藤原亜紀准教授がCT撮影を実施し、非破壊的に内部構造を観察した。
さらに、ニホンオオカミのゲノム解析を専門とする総合研究大学院大学 統合進化科学研究センターの寺井洋平准教授が、微量の骨粉からPCR法によりミトコンドリアDNAを増幅し、得られた遺伝子配列を既知のニホンオオカミの配列と照合した。

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