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飲みごたえや香味を高めるコーヒーチェリー由来の発酵素材を開発 コーヒー農園の持続性や環境負荷軽減とアルコール関連の社会課題に貢献

2025年10月30日05時10分 / 提供:PR TIMES

キリンホールディングス株式会社(社長 COO 南方健志、以下キリン)の飲料未来研究所(所長 森木博之)は、コーヒーチェリー※1由来の発酵素材の開発に成功しました。果肉や果皮部分が多く廃棄されるコーヒーチェリーを価値ある素材として活用することで、コーヒー農園の持続性と環境負荷軽減に寄与していきます。また、飲みごたえや香味を高める特長から、ノンアルコールや低いアルコール度数の飲料の飲用満足度を高める可能性が示唆されました。今後もアルコール関連の社会課題解決の有効なアプローチ策の探索を進めていきます。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73077/1356/73077-1356-4f99e8eb0e79775a27f22adfb33b6e98-3872x2592.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

※1 コーヒーノキに実る赤い実で、種子がコーヒーの原料となる

1. 開発の目的・背景
コーヒー豆の原料となる種子を取り出した後のコーヒーチェリーの果肉や果皮は、世界中の産地で大量に発生しその多くが廃棄されています。これらにはカフェインやポリフェノールなどの成分が多く含まれており、生態系への影響や水質・土壌汚染などの環境負荷が懸念されています。一部の地域では堆肥化や食品原料※2化などの取り組みが進んでいる一方、技術的・経済的・法規的な課題により、依然として廃棄が続いている地域も多く存在します。また、コーヒー価格の不安定性、農業インフラの未整備による生産性の低さなどから、コーヒー農園の不安定な収入は世界的な課題となっています。特にコロンビアでは、コーヒーチェリーの廃棄に対して環境税が課されており、農園の経済的負担の増加につながっています。このような背景から、キリン飲料技術研究所(現:飲料未来研究所)は2018年よりコーヒーチェリーの有効活用の検討を進めてきました。
※2 乾燥果皮を利用したお茶など(カスカラ)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73077/1356/73077-1356-787ed50730149c05a8b04c35895b6b9e-768x575.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ビニールで覆われ農園に放置されているコーヒーチェリー果肉果皮

2. 開発内容・成果
キリン独自のワインの香気増強技術を応用し、コーヒーチェリーを搾汁、濃縮したエキスを乳酸菌と酵母で発酵させた素材が、さまざまな酒類・清涼飲料の温感・発酵感・アルコール感・果実感・コクを増強する効果を持つことを見出しました。
●「麒麟特製」への採用
RTD※3商品を用いた嗜好調査※4の結果、「満足感」、「上質感」など、全体的な嗜好度の向上が確
認され、飲用満足度を高める可能性が示唆されたことから、RTD商品である「麒麟特製」ブランドへ
の本素材の採用を開始しました。2025年5月発売の「麒麟特製 メロンソーダサワー(期間限
定)」、11月25日(火)発売予定の「麒麟特製 みかんサイダーサワー(期間限定)※5」に使用し
ています。
※3 Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲めるアルコール飲料
※4 当社調べ 2024年6月実施 35-59歳の男女(n=90)
※5 「ひと手間かけた上質なうまさ」をお届けする「麒麟特製」から「麒麟特製 みかんサイダーサワー(期間限定)」新発
売!
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2025/1029_02.html
●ノンアルコール飲料を使った嗜好調査※6からの示唆
本素材を添加したノンアルコール飲料を使った調査で「飲みごたえ強化」、「香味向上」が確認されたことから、ノンアルコールやアルコール度数の低い飲料の飲用満足度を高められる可能性が示唆されました。
※6 2023年5月実施 ノンアルコール飲料に対し本格的な味を楽しみたい 30~59歳の男女(n=51)

3. 今後の展開
・廃棄されるコーヒーチェリーを価値ある素材として活用することで使用量の拡大を図り、コーヒー農
園の収入向上による持続性や、廃棄物削減による環境負荷の軽減に寄与します。
・本素材の持つ「飲みごたえ強化」、「香味向上」などの特長によりノンアルコールやアルコール度数
の低い飲料の飲用満足度を高められることが示唆されたことから、アルコール関連の社会課題解決の
有効なアプローチ策としてノンアルコールや低アルコール商品などへの採用を探索します。

4. 開発者の思い
・R&D本部 飲料未来研究所 辻 さや香
本開発への思いを note で公開中 https://note-kirinbrewery.kirin.co.jp/n/n038ee61f11eb

今後もキリングループは、アルコールの有害摂取の根絶に対する取り組みを進め、酒類事業者としての社会的責任を果たすとともに、複合的に発生し相互に関連する環境課題(生物資源・水資源・容器包装・気候変動)に統合的に取り組み、豊かな地球の恵みを将来にわたって享受し、引き継ぎたいという思いをバリューチェーンに関わるすべての人々とともにつなぐべく、自然と人に「ポジティブインパクト」を与えるさまざまな取り組みを積極的に進めていきます。

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