2025年11月28日04時40分 / 提供:PR TIMES![]()
株式会社山田養蜂場(所在地:岡山県苫田郡鏡野町、代表取締役社長:山田英生)は、2025年9月23日から27日にデンマーク・コペンハーゲンで開催された世界最大級の国際養蜂会議「Apimondia 2025(アピモンディア)」に、日本を代表する企業として参加し、蜂蜜に含まれる咳止め成分「メルピロール」の特定と規格化に成功したことを学術発表しました。
「Apimondia」(アピモンディア)は1895年に設立された国際養蜂協会連合で、世界各国の養蜂家や研究者、企業が加盟する組織です。養蜂技術の発展やミツバチの保護、蜂産品の品質向上を目的に活動し、2年ごとに国際会議を開催しています。今年の会議開催は第49回を迎え、当社は1999年の第36回大会以来、継続的に学術発表を行い、ミツバチ産品の研究成果を世界へ発信してまいりました。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/30748/305/30748-305-66255cd5b1bb05e1bcf0c80a440097c5-778x561.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
蜂蜜の咳止め効果について説明する谷研究員
今年の会議で発表したのは、蜂蜜の咳止め成分に関する研究成果です。山田養蜂場 健康科学研究所の谷 央子研究員が、10年にわたる研究の末、蜂蜜の咳止め成分として新規化合物の「メルピロール」と、咳止め効果が新たに判明した既知化合物「フラジン」を特定し、規格化にも成功したことを発表しました。
蜂蜜を用いた試験では、対照群と比較して咳の回数が有意に減少し、この作用は単なる喉の保湿効果による咳の緩和ではないことが示されました。さらに、メルピロールとフラジンには市販の鎮咳薬であるデキストロメトルファンに匹敵する咳抑制効果が確認され、その作用機序には一酸化窒素を介した咳反射の抑制が関与している可能性が見出されました。発表後には活発な質疑応答が交わされ、咳止め効果を活かした蜂蜜製品の開発に対して、世界各国から高い関心が寄せられていることが伺えました。
山田養蜂場は、メルピロールが規格化された蜂蜜の商品化を2026年に目指しています。今後もミツバチ産品や天然素材の研究・開発を通じて養蜂産業の発展に貢献するとともに、その成果を世界へ発信し、人々の健康で豊かな暮らしと長寿社会の実現に寄与してまいります。
■蜂蜜の鎮咳成分「メルピロール」特定について、詳細はこちら
https://www.bee-lab.jp/_common/dl/newsrelease/2023/202309_03.pdf
■本研究成果の論文は、こちらの学術雑誌でご覧いただけます
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.jafc.3c03864
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