2025年05月24日14時40分 / 提供:PR TIMES
■調査背景不動産市場において、物件価格の構成要素にはさまざまな要因が存在しますが、その中でも「面積帯」は重要な指標のひとつです。特に中古マンションにおいては、単純な坪単価だけでなく、物件の総額(グロス価格)との関係も評価されることが多く、市場動向を読み解くうえで注視されるべきポイントとなります。
一般的に、専有面積の大きいマンションは当然ながら総額が高額になる傾向があるため、購入者にとっては資金的なハードルが高くなります。その結果、需要は比較的手ごろな価格帯である中小面積帯の物件に集中しやすくなり、結果として「坪単価」は小規模な物件のほうが高くなると言われていました。これは、面積が狭いほど一坪あたりの価格が割高になりやすい、という現象として説明されることも多いです。
しかしながら、最近の東京都23区における中古マンション市場に目を向けると、この従来の常識とは異なる動きが顕著になってきています。とりわけ、2021年を境に、大型面積帯(80平方メートル 以上)の物件の坪単価が急上昇するという現象が観測されています。今回は、東京都23区の中古マンション市場における面積帯別の価格推移を詳しく分析し、その背景や今後の展望について考察していきます。
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