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植物の眠りをコントロールできる物質の研究を通じて、地球温暖化に強い次世代農業を実現するためクラウドファンディングを開始

2025年08月30日04時40分 / 提供:PR TIMES

静岡大学農学部の富永晃好助教が、植物の眠り(休眠)をコントロールできる「物質X」の効果を実証し、社会実装につなげるため、クラウドファンディングを開始します。

地球温暖化の進行により、「眠り症」と呼ばれる発芽不良が、ナシ、モモなどの落葉果樹を中心に世界中で深刻化していることが、これまでの研究で明らかになっています。このような原因によって、世界的に農作物の平均収量の減少が報告され、多額の経済損失につながっています。植物の休眠を人為的に制御できれば、必要な時期に開花・発芽する「地球温暖化に強い農業」が実現可能となり、収量確保と経済損失の防止につながります。

研究者は、さまざまな化合物を眠り症常発樹に処理し、開花・発芽促進をもたらす休眠打破剤「物質X」を発見しました(特願2025-103709)。物質Xは毒劇物に該当せず、安全性の高い化合物です。本プロジェクトでは、RNA-seq 解析による網羅的な遺伝子発現変動の解析や、植物体の組織観察などを通じて、物質Xによってどのように休眠から目覚めるかを明らかにします。また、クラウドファンディングを通じて「支援者コミュニティー」を形成し、研究を加速することで、物質Xの使用法の確立、農薬登録への情報整備、受入体制の構築といった社会実装に向けた第一歩を目指します。

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