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世界初のチップレット実装受託開発・受託製造一貫ビジネスモデル「CADN(キャダン:Chiplet Ameba Development Network)」を開始

2025年11月28日07時40分 / 提供:PR TIMES

1個からでも、量産対応も。あなたの「したい」を「できた!」に変える

半導体をはじめ、センサやMEMS実装受託開発・受託製造サービスを展開するコネクテックジャパン株式会社 (本社:新潟県妙高市、代表取締役会長平田 勝則、代表取締役社長中野 高宏 https://www.connectec-japan.com/ ) は、日本国内の半導体関連企業を有機的に結んで、あらゆるチップレット構造を実現する世界初※のチップレット実装受託開発・受託製造一貫ビジネスモデルである「CADN(キャダン:Chiplet Ameba Development Network)」を本年開始いたしました。
※2025年10月当社調べ。世界市場でのチップレット実装・受託開発・受託製造分野での調査による。

近年AI用プロセッサや、光電融合デバイス、センサデバイスなど、高性能、高機能を求める製品では、異種の半導体チップをTSV(Through-Silicon Via:シリコン貫通ビア)、TGV(Through-Glass Via:ガラス貫通ビア)、RDL(Redistribution Layer:再配線層)技術を用い2次元、3次元的に高密度実装する「チップレットパッケージ」が必須となってまいりました。
これらチップレットパッケージを含むアドバンストパッケージ市場は、半導体マーケットリサーチおよび技術・戦略コンサルタント会社Yoleによれば2024年には142億米ドルとなり、2025年には193億米ドル、2030年には942億米ドルに達すると予測されています。

コネクテックジャパンは2009年の創業以来、半導体実装受託開発サービスOSRDA(Outsourced Semiconductor R&D Assembly)を提供してまいりましたが、近年チップレット受託開発・製造案件が全受託件数の30%以上を超える状況となり、アドバンストパッケージ市場の急激な発展拡大を実感しております。
そのうち、実装前工程であるTSV、RDLなどのシリコンインタポーザー加工の受託案件も増加傾向にあり、TSV/RDLから実装まで一気通貫の開発生産サービスを下記技術スペックで昨年12月より開始、

2025年度 TSV径φ20µm、RDL層数1層
2026年度 TSV径φ10µm、RDL層数2層
2027年度 TSV径φ 1µm、RDL層数4層

サービス開始への反響は大きく、多くのお客様から多数の引き合いをいただいております。

各々の案件は、いずれもお客様の技術開発スタートアップに深く関わる内容で、TSV/TGV/RDL/3次元実装の技術開発無しには実現できないものばかりです。求められる構造、工法も事前に想定した上記スペックを超えるものが多く、社内技術開発に加え、国内の様々な技術、製造拠点を所有される企業とのビジネス協力に基づき対応を進めております。

このうち、RDL1層及び2層のSiインターポーザーの開発、Siインターポーザーへの多段実装、イメージセンサ用Si穴加工、ハイブリッド接合検証ウエハ作成、有機コア上3層RDL作成、TGV基板接合など一部の案件ではすでに開発・納品・出荷しております。

一方、社内のTSV技術開発もφ1µm~φ400µmまで各種穴径とピッチ、配置を備えたテストウエハ用マスクを設計作成し、TSV加工評価を実施。現時点ではSiインターポーザーへのディープドライエッチング、絶縁膜形成、シードスパッタの初期検討が終了し穴埋めめっき評価中です。

これら社内の技術開発と、国内の協力企業を有機的に結ぶことで、Siインターポーザーに関しては4インチ~300mmサイズに対応。ガラスや有機インターポーザーについても、サイズは要相談ですが対応を開始いたしました。

この一年間、このような一気通貫の開発・生産サービスを通じ、様々なお客様からの実際のご要望をお聞きし対応する中で、技術的な課題は勿論のこと、以下のようなチップレットパッケージング市場の多くの課題も見えてまいりました。

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課題1:少量開発/少量生産の受け皿が存在しない

現在躍進しているどの技術、どの製品、どの会社も最初は研究開発からスタートします。それらのプロジェクトを実現するためにTSV/TGV/RDL/チップレットパッケージングが必須な場合、当初は数個、数十個の試作による実証検証が必要で、いきなり数十万個、数百万個を生産することはありません。

一方、チップレットパッケージングを受託製造する大手ファンダリ/OSATによる技術開発と大型投資による生産ラインの敷設、拡充が日々進んでおります。しかしながら、投資回収をするためには、相当な規模の生産と、それを継続することが必要となり、たとえばウエハへのTSV加工依頼にも、量産前提・初期から数百枚~1万枚前後の発注を求められる事例が多いとのお客様の声があります。

このような状況のため、研究開発のスタートアップ時に必要な数個、数十個の試作を大手ファンダリ/OSATに依頼することは困難であり、依頼される側にとっても目前のビジネスとならないため受託できない、開発段階での需給ミスマッチが発生している状況となっています。

課題2:多種多様なチップレットパッケージ構造、工法への対応が必要

チップレットパッケージ構造は、様々なメディアで報道、引用されるAI用プロセッサなどに代表される複数のSOC (System on a Chipシステム・オン・チップ)とHBM (High Bandwidth Memory高帯域幅メモリ)を2次元、3次元的に集積したものというイメージが強く、弊社にもそのような構造での開発依頼もあります。

しかしながら、高成長市場である光電融合、センサ、パワー素子などのお客様からは、案件ごとTSV/TGV/RDLの有無、ベース基板や層間膜の種類、配線層数、平坦化有無、配線材料種類など千差万別であるのが実情です。

これら多種多様な構造、工法に対し、大手ファンダリ/OSATが採用している画一化した一貫ラインで全て対応することは不可能です。チップレット実装受託のあるべき姿は、お客様が高性能、高付加価値をベースに競合各社と差別化するため構想する構造、工法の多様性の具現化に貢献することが必須と弊社は考えます。言い換えれば「あなたのしたいをできたに変える」ということです。

受託する大手ファンダリ/OSAT側の仕様にお客様の構造、工法を閉じ込めることは、言い換えれば「わたしのできる範囲ならお受けします」ともいえ、NEXT NVIDIAのような未来の高成長企業とのビジネスチャンスを逸することにも繋がると考えます。

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このような課題に鑑み、弊社はチップレット開発において以上のような課題を解決するビジネスモデルを、多くのお客様にヒアリングをするとともに、国内材料・装置・受託製造メーカー各社と協議検討してまいりました。

日本国内には前工程的にはレガシーではあっても数十年の半導体開発生産によって洗練された技術、管理された優良な生産現場がまだまだ数多く存在します。実際に弊社が受託しているチップレット開発案件では、弊社内で対応できる実装工程に加え、案件ごとに様々な企業、技術を結んで対応してまいりました。

これらの対応をより組織的に明確な方針をもって進める仕組みが今回ご案内する「CADN(キャダン:Chiplet Ameba Development Network)」です。
弊社が展開するOSRDAで培った「プロデュース&プロモート」をベースに、CADNでは各種各様な最先端チップレットパッケージを個々の案件ごとに、日本国内の半導体関連企業をアメーバ結合し「あなたのしたいをできたに変える」サービスを開始いたしました。

CADNが目指す事業の姿は以下の通りです。
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1.少額投資アメーバ連合体である
多数社でチップレットパッケージングへの技術開発、投資、生産を分業することで、参加各社のリソースと投資を抑えることで、参加のハードルを低減します。

2.前工程レガシーラインをチップレットパッケージングに積極活用する
チップレットパッケージに必要なウエハ/基板サイズは勿論AI用途など大型が必要な案件もある一方、センサ用途など小径ウエハで対応できる案件も多くあります。これらの案件に対し、日本国内のレガシー生産現場をチップレットパッケージングに活用します。

3.地域リスクヘッジ
一工程を複数社で分担することで最近頻発している地震、水害、火災、停電など災害時のリスクを最小化します。

4.特定地域への偏重を避ける
最近の国内状況を鑑みますと特定地域への巨大インフラ敷設による人、物、資金投入は地域恩恵もある一方、深刻なリソース不足&インフラ不足など生み出すリスクがあるかと考えます。CADNでは各企業各地域の現状リソース&インフラ活用するため地域偏重リスクを回避します。

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なお、この事業推進にあたっては、産業技術総合研究所はじめTSV/RDL技術を有する国内研究機関のご指導、ご支援を頂き、国内民間技術保有企業とも複数連携し具現化に向け取り組んでいます。

CADNではすでにOSRDAパートナー企業約300社をベースに事業展開に取り組んでいますが、主力パートナーである日清紡マイクロデバイス株式会社とは11月7日にCADN、TSV/RDL事業に相互協力する覚書を締結いたしました。CADNに共感共戦いただける半導体関連企業、他業界企業にも今後参加いただきネットワークの堅固重層化を目指してまいります。

弊社は12月17日(水)から19日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「SEMICON JAPAN 2025」(主催 : SEMI)に出展致します。「CADN(キャダン:Chiplet Ameba Development Network)」の取り組みを軸に、具体的な開発事例を数多く展示し、ご来場いただくお客様に未来発想いただける内容となっております。ぜひ「OSRDA」「CADN」を感じていただけるよう、多くのお客様のご来場、ご交流を心よりお待ち申し上げます。
東4ホール 小間番号:E4022

コネクテックジャパンについて
コネクテックジャパン株式会社は、2009年創業。低温導電ペースト接合技術、Cuピラー/はんだバンプ接合技術、Auスタッドバンプ超音波接合技術、低温・高温はんだ/焼結材接合技術など低温から高温まで幅広い接合技術を有し、年間400件を超える半導体実装受託開発・製造サービスOSRDAを展開しています。
詳しい情報は、ウェブサイト https://www.connectec-japan.com/ で公開しています。

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