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【世界初・AJOG掲載】ダウン症個別化医療の扉を開く胎児脳マーカー発見 - 将来の胎児治療評価にも道筋

2025年06月22日17時45分 / 提供:PR TIMES

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クリフム出生前診断クリニック院長(大阪)の夫 律子(ぷぅりつこ、Ritsuko K. Pooh)医師を中心とした国際研究チームは、ダウン症候群の胎児脳に特徴的な2つの形態学的マーカー「カモメサイン」と「菲薄化サブプレート」を世界で初めて発見しました。この研究成果は、産婦人科学分野の最高峰ジャーナル『American Journal of Obstetrics & Gynecology(AJOG)』に掲載され、発表後わずか数週間で同誌の「Most Read Articles Top 10」に選ばれました。
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■ 20年の臨床経験から生まれた"気づき"が科学的発見へ

研究チームの代表である夫 律子医師(Wikipedia)は、20年以上にわたる経腟3D胎児脳超音波検査の経験から、ダウン症候群の胎児脳に共通して見られる特徴的な形に気づいていました。今回、76例のダウン症候群のある胎児と772例のコントロール群の詳細な比較分析により、この"臨床的直感"を科学的に実証することに成功しました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132589/1/132589-1-294fcc6e2cbf00d1c0f4f011ff26aa91-3900x3465.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
研究代表者:夫 律子

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132589/1/132589-1-37846778b598b77315f1c51e3b12d70e-3900x2269.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
20年以上にわたる夫 律子医師の詳細な経腟3D胎児脳超音波検査の積み重ね

■ 翼を広げたカモメのような脳の形と薄いサブプレート
「カモメサイン」は、妊娠17-21週の胎児脳を前方から見たときに、大脳半球がまるでカモメが翼を広げたような独特の形を示す所見です。興味深いことに、この所見は妊娠22週以降には自然に改善する傾向があり、脳の発達過程における一時的な変化であることが明らかになりました。
一方、「菲薄化サブプレート」は、胎児期にのみ存在する特殊な脳層であるサブプレートの厚さが薄いという所見で、妊娠30週まで持続的に観察されました。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132589/1/132589-1-7646ccfca0f1e333f1997b321765f8a9-1602x666.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ダウン症の脳では脳表面がカモメが羽を広げた様な脳表面の形(かもめサイン、Seagull sign)と脳の薄いサブプレート(Thinned subplate)が特徴的です(左図)。ダウン症のある胎児では、かもめ比とサブプレート厚さの傾向は類似していますが、一人一人違う値を示しています。

■ 「同じ診断名でも一人ひとり違う」を科学的に示す
「同じダウン症候群のある人でもいろいろな分野で特殊な才能を発揮している人、周りの人たちの協力を得て頑張っている人、成長や発達の過程もひとそれぞれです。一人一人に対してその人に合った医療を提供しサポートをしていくことが、現代医療の特徴である個別化医療です。しかし、ダウン症候群の出生前診断の現状は『ダウン症陽性、あるいは陰性』の二択しかなく、ダウン症のある胎児は十把一絡げに論じられてしまいます。今回発見したマーカーは、ダウン症候群の多様性を客観的に評価し、胎児の時期からの個別化医療の第一歩となるかもしれません」と夫 律子医師は語ります。

■ 将来の胎児治療開発への貢献も期待
米国NIHが推進する「INCLUDE(INvestigation of Co-occurring conditions across the Lifespan to Understand Down syndromE)」プロジェクトでは、ダウン症候群の包括的研究と治療法開発が進められています。今回発見されたマーカーは、将来的な胎児治療の効果を評価する客観的指標として活用される可能性があります。

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132589/1/132589-1-9a3f3b4594eda074f49685c7393bf6bd-700x233.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

https://www.nih.gov/research-training/medical-research-initiatives/include-project
■ より良い遺伝カウンセリングの実現へ
この発見により、医療者は「生まれてからの発達には個人差があります」という一般的で曖昧な言い方から、近い将来、具体的な画像所見に基づいた一人ひとりの胎児の発達についてのカウンセリングに変化していくでしょう。そしてより個別化された情報提供とサポートを胎児期から行なっていくことにつながることが期待されます。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132589/1/132589-1-d12cec7a13eabf232e2600a27fcc95e8-3900x3900.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]クリフム出生前診断クリニック
クリフム出生前診断クリニックは、胎児ドック・胎児脳ドック・NIPT・絨毛検査・羊水検査と、出生前にできる検査をすべて揃えている胎児診断専門施設です。 全ての胎児を夫院長が、詳細な超音波検査で形態学的な異常がないかを診て、先天異常が予想される場合にはNIPTや絨毛検査、羊水検査などを提案しています。お腹の中の赤ちゃんを第一に考え、ママ・パパに寄り添いながら診断後のことまでサポートします。

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