2024年12月23日12時00分 / 提供:ぴあニュース
映画史にその名を刻む大スターにして名優、市川雷蔵の映画デビュー70周年を記念した映画祭「市川雷蔵映画祭 刹那のきらめき」が27日(金)から開催される。本映画祭では初披露となる『新源氏物語』、『華岡青洲の妻』、『陸軍中野学校』、『眠狂四郎炎情剣』の4Kデジタル修復版を含む出演作37作品を一挙上映。そこで『眠狂四郎炎情剣』の4Kデジタル修復前後の画像が公開になった。
『眠狂四郎炎情剣』は1965年の三隈研次監督作品で、雷蔵が眠狂四郎を演じるシリーズの第5弾として製作された。のちに『大魔神』シリーズや『兵隊やくざ』シリーズの撮影も手がけることになる森田富士郎が撮影を手がけ、カラー、大映スコープで撮影されている。
今回の修復は、IMAGICAエンタテインメントメディアサービス社が担当(なお、公開時に現像を担当したのは、のちにイマジカと社名変更する東洋現像所)。当時の色を再現するべく撮影監督の宮島正弘が監修を行った。宮島氏は大映出身で、名キャメラマン・宮川一夫に師事。大映京都で多くの作品制作に携わった後、フリー、のちに映像京都に入社。“大映の光と色”を知る人物だ。
映画フィルムは経年劣化によって褪色が進む。画面を構成する色素のうち、シアン(青緑)が最も劣化しやすく、マゼンダ(赤紫)が最後まで残ることから赤っぽく変化することが多い。また、傷、ホコリ、汚れ、上映よって出てしまう破片、静電気などもフィルムを変化させてしまう。