第96回アカデミー賞で作品賞、監督賞を含む最多7部門受賞に輝いた最新作『オッペンハイマー』が間もなく公開になる映画監督クリストファー・ノーランは、CGの力を可能な限り借りず、実物を撮影することで知られている。ホイテ・ヴァン・ホイテマが撮影賞に輝いた本作でも数々の場面がアナログな方法で撮影され、スタッフはロケ地を探すだけでなく、“撮影方法を考える”ところから制作を始めた。
かつてノーラン監督は『ダークナイト ライジング』で核爆弾が爆発するシーンを登場させている。そのときはCGが使用されたが、本作に登場する“トリニティ実験”のシーンは最初からデジタルを使用しないで撮影しようと決めていたという。