2023年06月05日12時00分 / 提供:ぴあニュース
伝統的な名作オペラを上演する一方、現代作曲家による新作オペラを世に送り出すという革新的な試みによって、新たなオペラの未来を創造する。ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)の価値と輝きの理由はこの2点において圧倒的な実績を上げ続けていることによるだろう。
その試みは今シーズンも例外ではない。ヴェルディの『椿姫』やワーグナーの『ローエングリン』に、R.シュトラウスの『椿姫』、そしてモーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』『魔笛』といったオペラ史上に輝く超人気作品と共にプログラミングされているのが、世界初演となるケヴィン・ブッツの『めぐりあう時間たち』と現役バリバリのジャズ界のスター、テレンス・ブランチャードの『チャンピオン』なのだから興味深い。