2025年07月02日10時48分 / 提供:ニュースラウンジ
不動産売買・賃貸管理・土地開発・ホテル事業など、多角的な事業を展開する総合不動産会社の『東通グループ(TOTSU GROUP)』が6⽉2⽇東京・虎ノ門ヒルズ内TOKYO NODE HALLで東通グループ事業戦略発表会「TOTSU NEXT VISION」を開催した。
(取材・撮影:伊藤直樹©ニュースラウンジ)
東通グループは、2019年に東通不動産投資株式会社、2020年に東通建物株式会社、東通コミュニティ株式会社、LOF Hotel Management株式会社を相次いで設立。「信じる未来、託す東通グループ 街の魅力を高める革新的なパートナー」のコーポレートスローガンに街づくりの最前線を⾛り続けている。
今回、東通グループでは、2030年に運⽤資産規模3,000億円の達成を⽬標に掲げ、2025年より始動するプロジェクト「不動産をもっと⾃由に⼤作戦」の発表を、東通グループ執行役員の桜井吉男氏から行われた。「動かないイメージがあるのが不動産を今回はダイナミックに動かしていこう」という気持ちを込め、所信表明として6月3日の『日本経済新聞』朝刊に15段広告を掲載。
作戦その1 資産運用を自由に大作戦
「資産運用がもっと自由になればいいな」という思いから、「資産運用を自由に大作戦」を立ち上げる。いわゆるアセットマネジメント事業で、不動産金融を通して投資家の皆様の資産を大きくしていこうという事業。そして今回は、海外投資家との強固なネットワークを持つ東通グループと、グローバル不動産投資における豊富な実績と高い専門性を誇る『アジリティー・アセット・アドバイザーズ株式会社』との合弁会社『東通アセットマネジメント株式会社』を設立。4月1日に登記は完了。「運用資産を3000億円まで拡大する」(東通グループ代表取締役共同代表者桜⽊翔氏)重要なファクターになるものと考えている。(※詳細は逐次報告)
作戦その2 不動産投資を自由に大作戦-小口化商品事業-
不動産投資がもっと簡単になればいいなということからの不動産小口化商品事業。出資額を小口化した不動産について、投資家の皆様から出資を募り、売買、賃貸など運用を行い、その収益を投資家の皆様に分配していくというような事業。不動産投資や不動産での資産形成をまだしていない、いわば初心者の方の入口にもなると考えている。今後はAIを活用した手法や機能なども考えている。(※詳細は逐次報告)
作戦その3 宿泊体験を自由に大作戦-LOFホテル事業-
東通グループでは、今まで香港、マカオでの実績を基にLOFホテルを展開してきた。新橋のLOFホテルはインバウンド、いわゆる海外から観光で訪れたお客さんやビジネスで訪れたお客さんに大変好評である。海外から日本に来た人たちが口を揃えて「日本のホテルって何か画一的だよね」という話をよく耳にする。そこで、東通グループは宿泊を自由にするために新たなホテル開発プロジェクトを考えた。それは、既存のビジネスホテルをどんどん展開していくのではなく、立地や周りの環境に応じてコンセプトを柔軟に設計していくというもの。
現在取りかかっている場所は芝浦。空港や都心へのアクセスも抜群。芝浦といえば運河が浮かぶ。そこで街の空気、人との感性を保護する共鳴型ホテルという新たな選択肢。“ゆったり”という雰囲気を味わっていただけるようなコンセプト。ビジネスホテルらしからぬ外観から容易に想像できるが、画一的、機能重視のビジネスホテルとは違う。家族や友人との長期滞在も可能だし、ビジネスの拠点としてもアクセスが抜群。また、全体的に清さをイメージしていて、静けさ、温かみ、素材感を感じられるような作りになっている。今後も都心をメインに展開していく予定。(今回は物件紹介ではないので、改めてお伝えできる場を設ける)
作戦その4 賃貸をもっと自由に大作戦-THE TOTSUシリーズ-
賃貸の新しい形を提案してまいります。ここだけ“もっと”と付けたのには理由がある。「賃貸を自由に」だけでは足りないなと感じた。そもそも生活の多様化に従来の賃貸物件では対応できるとはとても言えない。そこで、「THE TOTSUシリーズ」というブランドを立ち上げる。スタンダードな賃貸物件シリーズとしての意味合いを持ち、多様化の時代に沿った物件をリリースしていこうという考え。時代の変化に合った新しい需要の掘り起こしを得意とする東通グループならでのチャレンジ。
例えば、賃貸住宅で「料理はほとんどしないのでキッチンはいらない」とか、あるいは「居住スペースをもっと広く取りたいのでバスタブがいらない」とか、そんな人ももしかしたら中にはいるかも。また、行き過ぎた例かもしれないが、「部屋の中に車あるいはバイクを置いてみたい」「部屋中を水槽にしたい。水槽に囲まれたい」という人もいるかもしれない。今までの賃貸ではそんなことはありえないことだったが、私たちはそんなことができるような未来を感じている。「人が想像できることは人間が必ず実現できる」フランスのSF作家・ジュールベルヌの名言として知られているが、まさに想像を現実のものにしたいと思っている。
具体的に今進めているプロジェクトとして
「大型ペット共存型賃貸マンション」
都心の品川にペットとともに住める賃貸マンションを建築中。都心のど真ん中で大型犬を変える賃貸物件っていうのは、なかなか珍しい。ハイライトポイントとしては、屋上にはドッグランを設置。あったら使い勝手が良いリードフックやマンションの入口にはペットの足洗い場など、ほかにも色々と考えていて、お部屋の室外部分を広く取ることによって、ペットとのリラックスができる場所を充実させる。また、室内の換気や室温調整、自動餌やり機など、IOTとベッドを結び付けている。ペットカメラで外出先からいつでもスマホで見守れるような仕様も導入予定。
「オーダーメイド型賃貸マンション」
オーダーメイドというと大半の方が購入をイメージとして持たれているかと思うが、賃貸でもオーダーメイドが可能で、まさに「不動産を自由に」のイメージ。具体的には、同じ空間で1LDKから3Kまで、ライフスタイルに応じて柔軟に間取りを変更することが可能。例えば、壁を取っ払って開放的なワンルーム(参考画像:ゆったり一人暮らしの1DK+土間プラン)にする、寝室やリビングを追加する(参考画像:3BDプラン)ということも可能。あるいは、オープンスペースを活用すれば、自宅事務、撮影スタジオ、趣味のアトリエなど(参考画像:最小限の生活スペース+最大限の滋養空間プラン)、暮らしの幅を広げるカスタマイズが可能となる。場所は四谷坂町に建築予定。入居者自身が好みで間取りをはじめ内装のカスタマイズが可能。例えばマグネット付き壁など、間取りも手軽に空間アレンジができるような仕様になっている。また、それぞれの部屋には帰宅前に照明やエアコン操作、安全性を重視したIOT設備の導入も考えている。ちなみに「THE TOTSUシリーズ」は住宅だけではなく、賃貸オフィスを扱う予定となっている。
最後の発表となる作戦その5 上質な暮らしを自由に!大作戦-TOTSU PREMIUMシリーズ-
前段の「THE TOTSUシリーズ」がスタンダードラインだとすると、こちらはそれを超えるプレミアムライフを開発。まさにライフスタイルを変える人材物件となる。コンセプトとして、東京の一等地で上質な暮らし、そして賃貸という選択の高級レジデンス。昨今不動産の高騰によりマイホームを買うまでには至らないものの、賃貸でも上質な暮らしを求めるユーザー向けの設定。
そして今回第1弾として、白金台2丁目に考えている。こちらの物件に関しては、隈研吾さんにデザイン監修をお願いしており、並びに企画コンサルティングとして高級賃貸でおなじみの『株式会社ケン・コーポレーション』様とのコラボレーション。エントランスなどの内装も木を使ったものとなっており、高級感を漂う雰囲気となっている。
今回の白金台プロジェクトに関して、建築家の隈研吾氏、株式会社ケン・コーポレーション常務執⾏役員 ⾼⼭⼀頼氏の2人から一言ずつ。
建築家隈研吾⽒
建築家・隈研吾氏:実は私、色々縁がある場所なんですね。皆さんご存じの高輪ゲートウェイ、あそこの高輪ゲートウェイからずっと(南西方向に線を)持ってくると白金台になりましてですね、高輪ゲートウェイは駅をやってるだけじゃなくて、実は街全体をJRさんと一緒に、どんな感じにしようかと、10年以上やってんですよ。海と陸をどう繋ぐかっていうのがあの場所のテーマで、この白金の辺りから海に降りてって、さらに、本当に海に繋がっていくと、陸と海をつなぐ非常に東京の重要な陸線で、それが今回の駅で、その駅の脇にはミュージアムが設計中。ミュージアム・オブ・ナラティブズ(『MoN Takanawa:The Museum of Narratives』)っていうのが今年12月に完成するんですけれども、それもやっていて、その陸線上に実はこの敷地があって、さらに登っていくとですね、瑞聖寺っていうお寺、これはですね、隠れたる東京の代表的なお寺なんです。その建物も数年前に作って、規模は大きくないんですけど、自分でとっても大好きな作品なもんですから、ちょうどその軸上の敷地のお話をいただいた。これは自分になんかとっても縁がある場所だな、東京の中ですごい上質な場所だなということで、今デザインをしてる、そういう感じでございます。
株式会社ケン・コーポレーション常務執⾏役員⾼⼭⼀頼⽒
⾼⼭⼀頼氏 今日、新たなビジョン発表された東通さん、ものすごいスピードで成長されようとしています。それに私どももしっかりと並走できるようにしたいと思いますし、隈先生がデザインされた白金台2丁目のこのプロジェクトを成功に、高級住宅業界に一石投じられるような物件、あるいは我々にとっては商品となるように尽力させていただきたいと思います。
【関連記事】(後半は:「不動産をもっと⾃由に⼤作戦〜不動産業界の未来について〜」をテーマにトークセッション。モデレーター:『株式会社arca CEO / Creative Director』辻愛沙子氏、登壇者:隈研吾氏、東通グループ桜木翔、桜井吉男)を参照)
東通グループ事業戦略発表会「TOTSU NEXT VISION」に出席した(左から)東通グループ執⾏役員桜井吉男氏、東通グループ代表取締役共同代表者鄭建東(チャンキントン)氏、建築家隈研吾⽒、東通グループ代表取締役共同代表者桜⽊翔
隈研吾氏がデザインする白金台2丁目の物件(イメージ)
6月3日の『日本経済新聞』朝刊に15段広告を掲載