2024年06月18日18時00分 / 提供:新刊JPニュース
親子といえど、いつまでも仲良くいられるとは限らない。性格が合わないケースもあるだろうし、何かきっかけがあって反目し合うようになることだってある。また、親から愛情を注いでもらえなかったり、自分の気持ちを理解してもらえなかったり、といった経験は、子どもの人生に暗い影を落とすばかりでなく、大人になってからの親子関係に大きく影響する。親子であっても人と人である。
ただ、そこには「親自身が精神的に十分に成熟していない」という理由から、子どもとの人間関係を上手に作れないという問題がある可能性もある。小さな子どもから見れば親は絶対的な存在だが、親もひとりの人間であり、欠点もあれば至らない点もある。しかし、それはその年齢の子どもからはわからない。
■親を客観視できない子どもたち
『親といるとなぜか苦しい: 「親という呪い」から自由になる方法』(リンジー・C・ギブソン著、岡田尊司監修、岩田佳代子訳、東洋経済新報社刊)によると、ほどよく愛され、ほどよく満たされながら、バランスよく成長した人では、10代に入るころから「親といってもただの人間で、まちがいもあればおかしなところもある」ということに気づき始めるという。つまり、親を客観的に見られるようになるというわけだ。