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「菜食」は本当か?鎌倉武士の食生活の実態

2023年02月24日18時00分 / 提供:新刊JPニュース

鎌倉時代、源頼朝に従って鎌倉幕府を作り上げ、その鎌倉幕府のトップである鎌倉殿に仕えた御家人である鎌倉武士たちは、どのような人々で、どのような生活を送っていたのか。

『16テーマで知る 鎌倉武士の生活』(西田友広著、岩波書店刊)では、鎌倉武士の食生活や服装、住居、社会的役割、武芸、恋愛事情など、様々な視点から古文書や絵巻物などの史料に基づき、解説する。
■謎に包まれた鎌倉武士の食生活
鎌倉武士は、普段の日常生活の中ではどのようなものを食べていたのか。日常的なことはわざわざ記録されることが少ないため、断片的な史料を集めることが必要となる。鎌倉武士の日常の食事は古文書などからはなかなかわからないが、『病草子』という絵巻物に描かれた庶民の食事が参考になる。食事一式が描かれてており、折敷の上に6つの食器が置かれている。中央の2つの大きな食器には、山盛りのご飯と汁物。その手前の3つの食器にはおかず、奥の食器には調味料が入っていると考えられ、一汁三菜ということになる。おかずの食器には魚のようなものが描かれ、まだ醤油がないため、調味料は塩か酢だったのではないかと考えられる。ご飯は玄米と考えられ、麦などの雑穀も混ざっていたかもしれない。この頃はまだ1日2食で、肉体労働も多かったため、ご飯は山盛りになっている。また。『吾妻鏡』には、ある御家人が「湯漬」を食べる場面がある。湯漬は、ご飯にお湯をかけたもので、お茶漬けのお茶を湯にしたもの。このような鎌倉武士の食生活が絵巻物からわかってくる。

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