2025年08月25日17時00分 / 提供:ニコニコニュース
今回紹介するのは、ニコニコ動画に投稿された『特殊な歯車で時計完成したけど理解できる?』というTKW.ゆーたさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
使いどころのなかったゼネバ歯車で時計を作りました。
投稿者のTKW.ゆーたさんが、「ゼネバ歯車を使った時計」を作成します。
通常の歯車であれば両方とも常に回転し続けますが、ゼネバ歯車が片方が回転し続けるのに対して、もう片方は一定の角度だけ回転します。
この仕組みを応用することで時計を作ることができます。
今回作る時計であれば、青色の歯車を1分間に1回転させると緑の歯車が1段階回って「1分」の表示が進みます。これを3枚使うことで、「時間の位」「10分の位」「1分の位」を別々に表示できるようになります。
お財布にも優しい仕様
3Dでモデルを作って出力したのがコチラ。これらを組み手立てていきます。
ちなみにTKW.ゆーたさんがゼネバ歯車を知った当時、「すぐに何か作ろうと思ったが結局使いどころが無さ過ぎて闇に葬っていた」とのこと。
ですが、今回時計にゼネバ歯車を使えるということでようやく日の目を見ることになりました。
組み立てて完成したのがコチラ。一旦手で回転させて動作確認を行ないます。
思っていたよりもスムーズに回転したので、ここからは制御回路を作っていきます。
arduinoというマイコンボードを使います。さらにステッピングモータを駆動させるため、モータドライバに信号線をはんだ付けで接続します。
最後にモータドライバにステッピングモータを取り付ければ回路は完成。あとはarduinoにステッピングモータを1分で1回転させるようにプログラムを書きこみます。
準備が整ったので実際に動かしてみます。
スイッチをオンにすると、一番右の歯車がゆっくりと回転していきます。
そこから1分経過してようやく歯車の歯が2個目の歯車まで到達して、2個目の歯車の「1」が「2」の表示に変わりました!
正しい挙動でしたが動画のテンポ的に良くなかったのか、一旦プログラムを変更することに。
先ほど「1分1回転」で指定していたところを「1分20回転」に変更して、再チャレンジします。
結果は問題なく動いたのですが……。
よく見ると歯車の数字が中途半端な位置にあることを発見しました。
この問題ですがゼネバ歯車が悪いのか、設計の方が悪かったのか徹底的に調べます。
したがって悪いのは設計ではなくゼネバ歯車
調べた結果、数字を全て綺麗に表示させるには3段のゼネバ歯車の歯数を同じにしないといけなかったことが発覚しました。歯数が違うと段によって回転比率が変わって先ほどのような表示になってしまったそうです。
おまけで、高速回転するゼネバ歯車式時計の舞
残念な結果になってしまったゼネバ歯車式時計。いろいろと試行錯誤を行なった制作風景やおまけなどを映像で楽しみたい方は、ぜひ動画をご視聴ください!
▼動画はこちらから視聴できます▼
『特殊な歯車で時計完成したけど理解できる?』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm45145880
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