旬のトピック、最新ニュースのマピオンニュース。地図の確認も。

今でも語り草のエピソード…旅客機のエンジンが全て停止したときのパイロットのアナウンス

2022年12月29日19時00分 / 提供:らばQ

1982年6月24日、インドネシア上空でブリティッシュ・エアウェイズ9便のエンジンが4基とも全て停止した事故が起きました。

緊急時にはパイロットが直接説明をするのですが、乗客にとってはそれこそ最も聞きたくない内容。

そのときのアナウンスは、今でも語り草となっているとのことです。

 

TIL British Airways Flight 9 flew through a cloud of volcanic ash causing all four engines to stop. : Reddit

ブリティッシュ・エアウェイズ(英国航空)のBA009便(マレーシア・クアラルンプール発オーストラリア・パース行)はガルングン火山の噴火の影響で、火山灰を吸い込み、エンジン全てが停止しました。

4基のエンジンが止まったまま飛行機は滑空状態となり、高度は37000フィートから12000フィートまで落ちました。

しばらく乗客はトラブルを知らずにいたのですが、高度が激しく落ちた際に酸素マスクが落とされたため、アナウンスの必要に迫られます。

パイロットは救難信号を管制塔に送った後、搭乗客に伝えました。

「こんばんは、みなさん。こちらはキャプテンです。小さな問題があり、4基のエンジンが全て止まってしまいました。また動くように異常なほど努力しています。みなさまがつらくお思いになりませぬように」

生きるか死ぬかの瀬戸際に、控えめすぎるアナウンス。

おそらくどんな言い方をしてもパニックだったと思いますが、幸運なことにエンジンは再び動き始め、無事に緊急着陸できました。

(詳細はこちら: ブリティッシュ・エアウェイズ9便エンジン故障事故 - Wikipedia

海外掲示板のコメントをご紹介します。

●「えっと、少しばかりのエンジンの故障がありましたが、えっと……今は完全に全て大丈夫です。ええ、私達は大丈夫です。ここでは大丈夫です。ありがとうございます。みなさまはいかがですか?」

↑「降りて押すと助けになりますか?」

↑「フライトに退屈してたとこだよ」

↑去年ダラス発バンガー行の便に乗ったとき、1時間くらいしてパイロットがまるで目的地の天候でも伝えるトーンで、「みなさま……もうすぐ酸素マスクが展開されると思いますが、それが降りてきたら装着してください……」
20秒くらいしたら酸素マスクが落ちてきた。装着とともに大勢の緊張した表情が機内に広がった。みんなが落ち着いた頃、また彼はこう言った。
「なぜかただ今何も見えません。機内の気圧を快適に保つことが出来ません。これからメンフィスに迂回し、新しい機体に変更します」
そうして「緊急下降」が始まり、30000フィートから10000フィートくらいまで高度が落ちた。今まで乗った飛行機の中で最も強烈なセンセーションだった。

●エンジンは回復して着陸できたんだよね。

↑付け足すと、着陸には器具を使わなければいけなかった。グライダー目的の設計ではない飛行機で37000フィートから12000フィートまで滑空飛行した世界記録を樹立した。
このときの乗客と乗務員は、定期的に「ガルングン・グライディング・クラブ」というバナーを掲げて会っているそうだよ。

●このストーリーの教訓は、「火山噴火の近くを飛ばない」である。

●パイロットはその着陸のことを、後にこんな表現をしている。 「それはアナグマのケツへと入っていく交渉をしているかのようだった」
ビールと一緒に飲んで話すなら最高の男だと確信する。

↑でもきっと素直な回答はしてくれないタイプだと思う(爆笑)

●エンジンが全部止まっただって? もう帰宅するには永遠にかかる!

●イギリス語からアメリカ語へ翻訳 「もう異常なほどに努力を」=「おーまいがっ、おーFxxx 叫び」

●15分もエンジンを動かそうとしていて、元の高度から3分の2も落ちて、それがなぜかわからないときに、自分が操縦士だったらって想像してみよう。

↑トラブルシューティングはあまりにたくさん行われたと思う。パニックしてられないほどに。地上/水上にぶつかるまでは終わりじゃないんだ。でも自分はそんな状況に陥ったことはない。

↑もっとひどい状況だよ。この二択しかなかった。
1.海へ落ちる。それはもう最悪のシナリオ。
2.ジャカルタ空港に着陸しようとする。それは13000フィートの山の上で、岩や固い土地の合間。エンジンなしでは山へ降りられる保証もない。滑空時間を最長にするのはとても繊細な芸術で、わずかなパイロットしか安全な着陸は実績が無い。
乗務員たちはプロであきらめない。全てを何度も何度も、最後にうまくいくまでやり続け、パイロットはパニックしないように訓練されている。緊急時にも問題を解決する時間を持つ。そのボーイング747のクルーたちはやってのけたんだ。秀逸なエアマンシップだよ。まさに英国的な「落ち着いて、続けよう」的なアプローチだね。

●エンジンが動いていない無音が怖い。

●第二次世界大戦の話で、イギリス兵士が同盟国のアメリカに助けを求めたときは、いつも支援が得られなかったと報告している。
アメリカ人によると、イギリス人が連絡をしてくるときは「ちょっとトラブっている」という言い方なので、優先は高くないと思ったらしい。

↑「ちょっとここでは厄介なことになっている」
その頃アメリカのパイロットは、
「もうすべての地獄がここで壊れて飛び出している」

控えめに言うイギリス文化が、こんなところにも出ていたようです。

この事故の教訓から、世界的に火山の噴煙への対策がとられるようになりました。
【今でも語り草のエピソード…旅客機のエンジンが全て停止したときのパイロットのアナウンス】を全て見る 関連記事
1. 暗号破りの天才アラン・チューリング…自作の暗号が解読できず隠し財産を失っていた
2. 「教室に忘れたスマホを先生が返してくれた…あれっ、見覚えのない写真がある!」お茶目な教師たちの最高の1枚
3. マヤ文字を解読をしたソ連の言語学者ユーリー・クノロゾフ「猫を共同著者にする!」→編集者に毎回カットされて不機嫌
4. 「目の不自由な人をサポートするアプリを使ったら…こんな連絡があったよ!」興奮気味に感想を述べる
5. 片目を失った男性が義眼を光らせる魔改造「フラッシュライト機能が欲しかったんだ…」

このエントリーをはてなブックマークに追加

関連してるっぽい地図

あなたにおすすめの記事

関連記事

ネタ・コラムカテゴリのその他の記事

マピオンニュース ページ上部へ戻る