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『光る君へ』一条天皇役の塩野瑛久、憧れの高畑充希との共演に喜び「本人にも好きですと…」 龍笛シーンの裏話も語る

2024年04月29日05時00分 / 提供:マイナビニュース

●祖父母世代も楽しめる大河ドラマ初出演に喜び
大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか、28日は20:10~)で一条天皇を演じている塩野瑛久にインタビュー。大河ドラマ初出演の心境や一条天皇としての役作り、藤原定子役の高畑充希との共演などについて話を聞いた。

大河ドラマ第63作となる『光る君へ』は、平安時代を舞台に、のちに世界最古の長編小説といわれる『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描く物語。主人公・紫式部(まひろ)を吉高由里子、まひろの生涯のソウルメイト・藤原道長を柄本佑が演じ、脚本は大石静氏が手掛けている。

塩野が演じている一条天皇は、道長(柄本佑)の甥で、幼くして即位した66代天皇。入内した道隆(井浦新)の長女・定子(高畑充希)を寵愛するが、道長の長女・彰子(見上愛)も入内し、世継ぎをめぐる政争に巻き込まれる。

――今回オーディションだったそうですが、出演が決まった時の心境をお聞かせください。

驚きが大きかったです。今までも何回か大河ドラマと朝ドラのオーディションを受けてきた中で受かったことはなかったので、知らせを聞いたときはびっくりしました。

――大河ドラマに抱いていた思いをお聞かせください。

祖父母世代が見られるような作品、そして大河ドラマという歴史の長い作品に出られるといううれしさがありました。僕がこれまで出演してきた作品は深夜のドラマや内容が過激なものが多く、祖父母世代はなかなか見る機会がなかったと思うので。

――出演が決まって祖父母さんたちの反応はいかがでしたか?

まだ反応は聞いていませんが、胸を張れるような、鼻が高いと言ってもらえるような作品に参加できたのかなと。祖父母世代がわかりやすく喜んでもらえるものに参加できたのかなと思っています。

――俳優キャリアとして新たな挑戦になっていると感じていることを教えてください。

いろいろな世代の方に見ていただけるということ自体が、そこまで多くなかったので、それがすごくうれしいですし、やりがいがあるなと思っています。意外とそこまで緊張はなく、これからまだまだ撮影は続きますが、どんな物語になって、どういう人生を生きて、どう幕を閉じるのか、毎回楽しみながら台本を読んでいます。

●初登場時は14歳「年齢よりも真っすぐさを意識」

――一条天皇の人物像をどのように捉えていますか?

博識高く、竜笛や猫が好きだったり、定子との関係性が最初に出てくるので、そこに対してすごく愛情深い帝だなと思いましたし、定子との関係性、彰子との関係性について調べれば調べるほど、とても人間的だなと思う部分もたくさんありました。もちろん帝に最終決定権はあるのですが、道長が勢力を持っていた時代の中で自分の意志をしっかりと示して政をしようとしていて、真っすぐな思いもあったのかなと感じました。

――脚本の大石先生と役についてお話はされましたか?

撮影中もその前にもお会いしました。その時に、定子とは一条のほうが年下なので、甘えるような関係性、彰子に対しては、一条のほうが年上になるのでお兄さん的立ち位置でよろしく! とお言葉をいただきました。つい最近またお会いし、僕がお芝居したあとの編集段階のものを確認されて「いいじゃない!」と言ってくださり、すごくうれしかったです。

――初登場時の一条天皇としての年齢は14歳。塩野さんご自身は29歳ですが、若いシーンを演じる際に意識したことを教えてください。

最初は若く作ろうと思いましたが、そこまで意識しなくていいということだったので、気持ちの部分では青さや若さは持ったままですが、14歳、15歳を演じているぞ! という心持ちではなかったかもしれません。昔の人たちは今の14歳、15歳より大人びていたと思いますし、年齢というよりも、とにかく真っすぐさを意識して演じました。

――定子役の高畑充希さんとの共演はいかがですか?

高畑さんと以前共演したことがあって、そのときにすごく素敵な女優さんだなと思い、それからいろいろドラマや映画を拝見させていただいていて、一種の憧れをずっと持っていたので、そんな高畑さんとご一緒できるのはうれしいなと。本人にも「好きなんですよ」と伝えたら「告白?」と言われました(笑)

――一条天皇と定子との関係性についてはどのように感じていますか?

お互いを思い合っているだけでは成立しないものがお互いの身に降りかかってくるので、そういった葛藤もあり、一緒にお芝居していて愛おしいけど、どこか苦しかったです。定子のほうにも家のことがあると重々承知しているし、自分も帝として公卿たちに後ろ指を指されないようにしっかりと芯を持っていかなければいけないという思いもあり、楽しく愛し合えたシーンは一瞬だったなと思います。

――定子と彰子という2人の女性の間で揺れ動く一条天皇ですが、そのあたりは演じていていかがですか?

定子への寵愛ぶりは一条の中で大きく膨れていたと思いますが、彰子と触れ合うにつれてどう変化していくのか、僕自身もまだわかりません。ただ、シーンを重ねていくたびに、一条はこういう思いだったのかもしれないなと感じる気持ちが多いです。一条の中では御簾の存在が大きくて、孤独で寂しいんです。みんなが自分の昇進や家を守るためにと動いている中で、ダシにされているという思いもあったと思いますし、欲望が渦巻いている中にずっとさらされていたんだなと。

●龍笛に苦労も自分の音が使われるまで上達

――役作りで大変だったことを教えてください。

龍笛は大変でした。あとは 天皇という立場だと、動きでお芝居を見せることがしにくく、基本的には座してお芝居することが多いので、限られた動きで伝えることは難しいなと感じています。また、帝であるがゆえの佇まい、余裕さだったり、天皇だけ時間の流れがゆっくりで穏やかということは常に意識して演じています。

――セリフに関してはいかがですか?

平安時代の言葉を言い慣れているように話して説得力を持たせたいと意識していますが、すらすら言うと威厳がなくなるので。とはいえ、ずっと帝であるという感じで話すと少しロボット的になり、思いが伝わり切らないという心配もあり、天皇として座している瞬間と、一条の本音として相手に伝えたい言葉を投げかける時の品の良さと感情を両立させるのは難しいなと思いました。

――龍笛はどれくらい練習されたのでしょうか。

2カ月ぐらいだと思います。龍笛は不思議なもので、吹こうと思うと音が出なくて、いい意味で適当にリラックスしてやるのがちょうどいいんです。だからみっちり稽古というより、家で自分の目につくところに笛を置き、目に入ったらとりあえず吹くように。それも2~3分くらいで終わらせて、それを毎日繰り返していました。もちろん指はもっと練習しますが、吹くことに関しては5分以内が多かったです。息の吐き方とか、緊張したり、こうしようと思えば思うほど音が出なくなるので、心をはっきりと映す楽器だなと思いました。

――撮影だと緊張しそうですよね。

そうなんです、本番と相性が悪いんです(笑)。本番になると音がなかなか出ないこともありましたし、その中でいかに落ち着いて、そして、上手い下手ではなく、思いを音にして届けるか。もちろん史実上では「一条天皇は笛の名手」と書かれていますが、龍笛の先生が「天皇のことを『大層お上手でした』と書くのは当然」とおっしゃっていて、確かにそうだなと。また、「龍笛のプロではなく、遊びの延長でやっていたという意味でもすごく説得力のある演奏をなさっている」と言っていただけたので、自信がついて徐々に上達できたという感じです。

――吹き替えなしで塩野さんが実際に吹いているシーンもあるそうですね。

実際に僕の龍笛の音を使っていただけたシーンもあって、それは大河ドラマでは初めてのことらしくて。先生から「短い時間ですごいです」と言っていただいたのですが、先生のおかげで上達することができました。

■塩野瑛久
1995年1月3日生まれ、東京都出身。劇団EXILEのメンバー。2012年にドラマ『GTO』で俳優デビューし、2013年『獣電戦隊キョウリュウジャー』で立風館ソウジキョウリュウグリーン役を務める。近年の主な出演作は、ドラマ『来世ではちゃんとします』シリーズ、『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』(22)、『バツイチがモテるなんて聞いてません』(23)、『天狗の台所』(23)、『ブラックファミリア新堂家の復讐~』(23)、映画『貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-』(20)、『HiGH&LOW THE WORST X』(22)など。

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