2023年03月06日17時00分 / 提供:マイナビニュース
●ゆでたまご・嶋田先生に背負わせすぎた役回り
お笑い芸人のケンドーコバヤシがMCを務めるCS・フジテレビONEのバラエティ番組『漫道コバヤシ』の放送10周年を記念した特番『ケンコバ・くっきー!の漫道王国』(フジテレビONE:3月25日23:00~、J:COMプレミアチャンネル:4月29日21:00~)の公開収録が、2月25日(土)に東京・渋谷のヨシモト∞ホールで開催された。
同じフジテレビONEで放送されているレギュラー番組『野性爆弾のヴィンテージ王国』からくっきー!(野性爆弾)に加え、元AKB48の横山由依がMCで参戦。そして、「楽しければ最悪放送しなくてもいい」というバカリズム、「いつも土曜は休んでるんですけど、このメンバーで漫画語れるのは休みより楽やな」という川島明(麒麟)の2人の漫画好きをゲストに迎え、当選倍率35倍のプラチナチケットを手にして来場した観客を置いてけぼりにするほど、熱い漫画トークを繰り広げた。
さらに、『キン肉マン』のゆでたまご原作担当・嶋田隆司氏も登場し、質問コーナーでは「やっと聞けた」「胸のつかえが取れました」と長年の疑問を解決。知られざる大人の事情や、今後の『キン肉マン』の展開まで、NGなしで次々に答えていき、漫画好きの出演者たちは少年に戻ったかのようにキラキラした目で夢中になって耳を傾けていた。
そんなゆでたまごの数々の作品から、伝説のムエタイ漫画『蹴撃手マモル』を大特集。ケンコバが物語の舞台であるタイ・バンコクでロケを敢行し、名場面のカットを再現する聖地巡礼の模様を上映したが、出演者たちの反応は…。公開収録を終えた面々に、話を聞いた――。
○■横山由依が白目をむいてた瞬間
――今回の公開収録はいかがだったでしょうか?
ケンコバ:まさか僕のバンコクVTRが、あんなみんなからブーブー言われるとは。車の移動シーンで「なんやこの曲!」って、みんな本気で文句言い出して。
バカリ:謎のBGMでしたよね。
くっきー!:フリー素材まる出しの(笑)
ケンコバ:そこがシミュレーションと違いましたね。
バカリ:よくあの内容であれだけのVTR尺にできましたよね。内容スッカスカで(笑)
ケンコバ:現地コーディネーターのユカさんに頼んだもんね。「ちょっとマジで尺ないんで、ユカさんしゃべってもらっていいですか?」って。
川島:3泊4日行くからですよ。1泊2日で十分やったんじゃないですか?
ケンコバ:あれは3泊4日に見せかけた弾丸ツアーや。4回着替えてんねん。
川島:いや、その割には日によってむくみ方違いましたけどね。内側から出てくるむくみやった。
くっきー!:僕は高校生最強キャラクタートーナメントのコーナーをやらせてもらって、自分の中では会心やったんですけど、思いのほか客が盛り上がらんかった。
ケンコバ:久々に、こっち(演者)大笑いしてるのにお客さんついてけえへんっていうのを、若手以来味わったね。
くっきー!:あの頃を思い出しましたね。
川島:全員が途中から客に尻向けだしたから。
バカリ:ビー・バップのくだりは最高でしたけどね。
川島:ゆいはん(横山)が白目むいてた。あの瞬間はノーカットで流してほしいですね。
――やっぱり好きな漫画の話になると、お客さんも忘れて盛り上がっちゃうんですよね。
川島:一番はしゃいでたの、コバさんですからね。
くっきー!:全体を通して、うっすらスベってましたよ(笑)。このイベント自体が。
○■漫画界・プロレス界にとって30年ぶりの真実が明かされた
――なかなかお目にかかれない漫画も取り上げられました。
バカリ:僕は今日ちょっとだけ紹介した『グルマンくん』っていう漫画が、今まで周りで読んでる人がいなかったんですけど、それを今日皆さんと話せたんで、良かったですね。
川島:僕は嶋田先生に会えたのが良かったですね。実は24年ぶりなんです。2001年にバッファロー吾郎先生が主催してくれたbaseよしもとのイベントで来てくれて、『キン肉マン』のイラスト描いてもらって、サイン書いてもらって以来なんで、その先生とお会いできて、『キン肉マン』のこれからとか、あのときの裏話とか、どこにも話してない話を聞けたっていうのに感動しました。ただ、先生が登場するシーンが“乱入”なんだけど、世界一声小さい乱入やったんですよ。カッスカスの声で「ちょっとまてー」って。
ケンコバ:漫画家の先生に背負わす役やないよね。
バカリ:慣れてないから(笑)
川島:3回くらい言ってましたもん。「ちょっとまてー、ちょっとまてー、ちょっとまてー」って言ってるのに誰も止まらないから。果たしてあの声が収録できてるのか分からないから、別撮りしたほうがいいんじゃないかなと思いますよ。
――オンリー(録音)を録ったほうが(笑)
くっきー!:乱入のオンリー(笑)
川島:雑音に消えた“ちょっとまてー”が聴けるのは、この番組だけでしょうね。
ケンコバ:でも、質問にはマジでNGなしで答えてくれたね。漫画界にとってもプロレス界にとっても、答えが出てない謎に切り込んで、30年ぶりの真実が明かされたんですから。
――横山さんはこの中に飛び込んで、いかがでしたか?
横山:私は詳しいものがそんなにないタイプなんで、皆さんが漫画をすごいお好きで、すごい熱量を感じながらここにいられたのが、本当に楽しかったです。
ケンコバ:少女漫画とかは読むんですか?
横山:学生の頃とかに読んでたりしたんですけど…
ケンコバ:少女漫画でバンコクが舞台の漫画ないんですか?
横山:ちょっと探しときますね(笑)
●整合性度外視――ゆでたまご作品の魅力
――ゆでたまご作品の魅力というのは、何でしょうか?
くっきー!:やっぱキャラ立ちがすごいんじゃないですかね。
ケンコバ:たしかに! 他の漫画じゃないぐらいのキャスト数かもしれないですもんね。エンドロールいつまで続くねんくらいの。
バカリ:整合性度外視じゃないですか。面白いほうにどんどん変えていくっていうのは、素晴らしいと思いますよ。
川島:間違える勇気というか。
バカリ:それで実際面白いですからね。
川島:やっぱり一番敏感な思春期に、いろんなキャラクターにカリスマ性を頂いたので、いまだにネプチューンマンのルックスで心ゾワッとしたりしますから。
ケンコバ:でも、ウォーズマンのベアクローの威力を上げるっていうので、ジャンプすることにより2倍、スピンを加えることにより4倍、さらにロープの反動を使うことにより8倍で、16倍、32倍まで上がっていくっていう理論を覚えて、理系の道に進めなかった友人はいますけどね。
川島:現実と違うからね。
ケンコバ:だから文系を多く輩出してると思う。
バカリ:文系なんですか(笑)
○■「99%ダメでも1%あるならそれに懸けてみる」
――幼少期からいろんな漫画を読まれていると思いますが、それが今に生きていることはありますか?
ケンコバ:川島と僕なんて番組やってますからね。
川島:そうですね。漫画でご飯食べさせてもらってる部分もあるんで。
――バカリズムさんはドラマ脚本のストーリー展開などで生きる部分もあるのでしょうか?
バカリ:僕、ドラマはほとんど見ないんで、影響はほとんど漫画ですね。
ケンコバ:だから、いわゆる“ドラマ脚本家”でやってる人とは違うのが書けるんですね。
バカリ:そうですね。
横山:私は『トウ・シューズ』っていう少女漫画ですね。主人公の子がバレリーナを目指す中で、身長が低いとか厳しいことがあるんですけど、「99%ダメでも1%あるならそれに懸けてみる」っていう言葉があって、それがずっと心に残ってます。誰かに「ダメだ」とか「できない」とか言われても、挑戦しようっていうのはそこから学びました。
くっきー!:僕は格闘ものとヤンキー系にだいぶ偏ってるんでね。それこそ恋愛系とか読まないし。恋愛はどちらかと言うと活字で読むタイプなんで。脳内連想しながらね。
ケンコバ:えっ? どういう作品を?
くっきー!:三島由紀夫さんとか。
ケンコバ:恋愛?
川島:適当にしゃべんなよ(笑)
横山:適当すぎる(笑)
バカリ:こんな分かりやすくホラを(笑)
ケンコバ:おまえ大幅に腕下げたな!
○■新幹線で感涙「マスクずぶ濡れ」
――皆さんお忙しい中、どんなシチュエーションで漫画を読まれているのですか?
川島:我々吉本芸人って大阪行ったりするんで、移動の新幹線ですね。『キングダム』とか『BLUE GIANT』とか、向き合って読みたいやつは集中して読んだりして、ちょっと団体でうるさい人がいたらやめたりするんですけど。
くっきー!:新幹線だと、泣いちゃうとつらいよね。
川島:そうなんですよ。マスクずぶ濡れのときあります。
バカリ:僕はもう風呂ですね。自分の好きな漫画は、コミックスで買いつつ、電子書籍でも買うようにしてるんです。だから、風呂でスマホで読むのがやっぱり一番ベストですかね。
ケンコバ:のぼせないんですか?
バカリ:ちょうどいい温度にしつつ、平気で1時間ぐらいは半身浴みたいな感じですね。
ケンコバ:ゆいはんは、かつてたかみな(高橋みなみ)が説教始めたら、こそっとスマホで見てたんでしょ?
川島:しめしめと。
バカリ:漫画チャンス?(笑)
横山:漫画チャンスじゃないです(笑)。そんなんしてないですからね! 私はカフェとかで、最近は『SPY×FAMILY』とかを電子版で読みました。