2023年02月21日07時25分 / 提供:マイナビニュース
宇宙航空研究開発機構(JAXA)によるH3ロケットの初打ち上げは、固体ロケットブースタが着火しないという問題が発生し、発射直前になって中止された。その後の記者会見からは関係者の落胆がひしひしと感じられた。宇宙開発の困難さが伺い知れたが、今後も挑戦は継続される。
H3ロケットとは関係なく、最近全く偶然ながら読んだ本で興味深かったものをご紹介する。今を時めく売れっ子作家、池井戸潤が2011年に直木賞作家となった代表作「下町ロケット」である。この作品は映像化もされ、かなり話題になったので、タイトルを耳にした方も多いと思う。池井戸潤というと、これもテレビドラマで話題となった「半沢直樹シリーズ」で多くの視聴者を魅了したように、どちらかというと銀行を相手にした金融分野の小説のイメージが強いが、「下町ロケット」は宇宙ロケット用の水素エンジン技術を巡ってのストーリーで、私が興味を持ったきっかけはそこにある。文庫本でも出ているので是非手に取っていただくことをお勧めする。映像化されたものを観るのも手っ取り早いが、400ページを超える長編小説ながら、あっという間に読めてしまう面白さである。東京大田区に工場を構える中小企業“佃(つくだ)製作所”が銀行や大企業を相手に幾多の困難を乗り越えながら奮闘する。
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