NEC、AI運用時の精度低下の原因を自動分析・可視化する技術など開発

NECは2月20日、AIの機械学習運用の新技術として、「AI運用時の精度低下の原因を自動で分析し可視化する技術」と、AIの再学習の際に利用する「正解していたデータを不正解にせず一貫性を維持し高度な再学習を行う技術」を開発したことを発表した。両技術は提供中の「NEC MLOpsサービス」にて2023年度中に活用される予定だ。

AI運用時の精度低下の原因を自動で分析し可視化する技術により、学習時と運用時のデータの傾向変化や予測への影響度などの指標を独自に組み合わせ、精度低下の原因を自動で分析するほか、注目すべきデータを根拠とともにレポートとして提示することが可能だ。

また、正解していたデータを不正解にせず一貫性を維持し高度な再学習を行う技術にて、正解したデータの重みを大きくし再学習することで、正解部分を継続的に正解し、部分的な劣化を防止できるという。

データ分析を行うAIにおいては、運用中の社会環境の変化によって開発時点で学習したデータから傾向が変化し、予測精度の低下が発生する。精度低下を防ぐためには、AIを監視し、精度低下が発生した場合には原因分析を行ったうえで再学習する必要があるが、高度な知識と多くの時間・コストが求められる。

今回開発された技術を活用することにより、データサイエンティストなどの専門家でなくても、時間・コストをかけずに期待される予測精度を保ちながらAI運用を可能とするMLOps(Machine Learning Operations)が実現可能だという。