2023年02月19日21時54分 / 提供:マイナビニュース
●妻夫木聡からの“背中ポン”で「すごく勇気づけられた」
『仮面ライダーリバイス』の五十嵐大二役で注目を集めた俳優の日向亘が、現場放送中のTBS系日曜劇場『Get Ready!』(毎週日曜21:00~)で若き万能ハッカー・白瀬剛人役を好演している。19日放送の第7話ではこれまで謎だった白瀬の過去が明らかに。日向にインタビューし、撮影の裏話や俳優業への思いなど話を聞いた。
本作は、多額の報酬と引き換えに手段を選ばず患者の命を救う正体不明の闇医者チームの物語で、堤幸彦氏が演出を担当。昼間は自身の店であるパティスリー「カーサブランシェ」でパティシエをしている天才執刀医・波佐間永介(通称:エース)を妻夫木聡、その相棒である交渉人・下山田譲(通称:ジョーカー)を藤原竜也、凄腕オペナース・依田沙姫(通称:クイーン)を松下奈緒、若き万能ハッカー・白瀬剛人(通称:スペード)を日向亘が演じている。
――白瀬の過去が明らかになった第7話。演出を担当した福田亮介さんとはどのようなやりとりがあったのでしょうか。
白瀬の高校時代は今まで演じてきたものとはお芝居も変わってくるし、年上の人と同級生とで話し方も変わってくるので、たくさん課題がありました。同級生役の皆さんとの本読みの機会も与えてくださったのですが、本番を迎えたときに自分から監督に「本読みのお芝居は全然違いました」と伝え、もう少しこういう感じだと思うと話したら、「俺もそう思う」とおっしゃって、監督と話し合いながら進めていけたのがすごくよかったなと思います。
――本読みのときと本番では何を変えたのでしょうか?
1話の撮影のときに、白瀬はコミュ障で基本的に人と目を合わせて話さないと監督がおっしゃっていて、そういう風に演じてきましたが、回想シーンのときはそれが引っかかっていたんです。監督に相談したら、高校を辞めてから闇医者チームに入るまでに何かあったかもしれないから、高校時代は目を合わさないというのは忘れていいとおっしゃって、そこから気持ちが楽になり、高校時代の白瀬を今までの白瀬から逆算してお芝居しました。
――妻夫木さん演じるエースに怒りをぶつけるシーンもありましたが、いかがでしたか?
つかみかかるシーンがあって、前日緊張して寝られないくらい怖かったんですけど、それを妻夫木さんも察してくださったのか、現場に入って僕が緊張したまま「おはようございます」と挨拶したら、背中を1回ポンと叩いてくださって、「思いっきり来いよ」「気楽にやれよ」というのを一撃で感じ、すごく勇気づけられました。
――妻夫木さんの激励もあって、納得のいくシーンになりましたか?
テストのときは全然思い切ってできなくて、「ダメだ、ビビっているな」と。妻夫木さんは思いっきり来いという感じだったと思いますが、尊敬する先輩につかみかかるというのが、どうしても本能的に自分の体が嫌がっていて。だけど白瀬が感情を表に出す大事なシーンだったので、本番では心を奮い立たせて頑張りました!
――本番では思いっきりぶつかることができたのですね。
最終的にはできたと思います。
――撮影後、妻夫木さんから何か言われましたか?
またポンと叩いて「お疲れ」と言ってくださって、それですごく報われました。
――『Get Ready!』は、生きる意味や価値を問うドラマとなっていますが、この作品に参加して自分自身の生きる意味や価値など考えることはありましたか?
自分の生きる価値は何だろうと考えましたが、結局わからないですし、楽しければいいなと(笑)。ただ、この仕事をしていると、「日向君が毎週ドラマに出ているのを見るのが生きがいです」と言ってくださる方もいて、そういう方が1人でもいてくれたら生きる価値はあるのかなとか思いましたし、そういう声で自分も頑張ろうと思えるので、支えてもらっているなと改めて感じました。
●母親の応募で開けた俳優の道「人生何があるかわからない」
――日向さんは2019年に事務所主催のオーディションでグランプリに選ばれて芸能界入りされましたが、オーディションはご自身で応募を?
母親と姉が応募しました。あるあるで申し訳ないんですけど(笑)
――あるあるですね(笑)。ご自身は芸能界に興味はなかったのでしょうか。
テレビっ子だったので、好きな俳優さんや好きなドラマもたくさんありましたが、田舎生まれ田舎育ちだったので、芸能界が本当に存在するのかすら疑っていたくらい、違う星にあるのかなとか思っていたので、なりたいという気持ちにもならなかったです。
――それがいきなりオーディションでグランプリに。
オーディションを勝ち進んでいったら、台本を渡されてお芝居してくださいと言われて、お芝居なんて幼稚園の発表会以来でしたが、ドラマはたくさん見てきたのでそれっぽく頑張って、演技審査を受けていく中でお芝居って楽しいかもと思うようになりました。また、グランプリ受賞者が『太陽は動かない』に出演することが決まっていたので、グランプリになって映画に出たいという気持ちが芽生え、役者になりたいという気持ちになりました。
――お母様もお姉様も日向さんの活躍に大喜びでは?
まさかグランプリを受賞させてもらって、仮面ライダーになって、日曜劇場に出るとは、母親も姉も思ってなかったと思いますし、何より僕自身がそうなので、人生何があるかわからないなと感じています。
――俳優の道を開いてくれたお母様たちに感謝していますか?
感謝ですね! 悪ノリがあったおかげで(笑)
――オーディションのときにお芝居の楽しさを感じたということですが、その後、作品を重ねていく中で、より俳優業の楽しさややりがいが増した転機などありましたか?
毎作品終わるごとにすごく感じています。最初の『太陽は動かない』では一から学ばせてもらい、こんなにたくさんの人たちが関わって1つの作品ができるというモノづくりの面白さと、その中でお芝居させてもらう楽しさを知りました。『姉ちゃんの恋人』では、有村架純さんにたくさん支えてもらってアドバイスをもらって、人とのつながりをそこでも学び、『仮面ライダーリバイス』では1年間一緒にやってきた仲間の大切さを感じ、過酷な撮影環境の中で精神的にも体力的にも成長することができました。そして『Get Ready!』で妻夫木さん藤原さん松下さん、素敵なスタッフさんとご一緒でき、毎作品それぞれの出会いが新鮮で楽しく、たくさん勉強させてもらっています。
――この先の俳優人生はどうなっていきたいと考えていますか?
『Get Ready!』は、1年間大切にしてきた作品が終わった後の大事なタイミングで日曜劇場のメインキャストに選んでいただいた作品なので、何年経っても思い返す、ずっと大切な作品になると思いますし、ここで学んだことをこれからも大事にしていきたいです。そして、お芝居がすごく好きなので10年、20年、30年と俳優の仕事を続けていきたいですし、日向亘を起用しようと思っていただけるような役者になれるように、一つ一つの作品でインパクトを残し実力をつけて成長していきたいです。
――将来的に日曜劇場に主演として帰ってくるという目標は?
そうですね、言うのは勝手ですから言わせてもらいます! いつか日曜劇場の主演ができたらいいなと思います(笑)
●妻夫木聡&藤原竜也に「成長した姿を見せ続けていきたい」
――事務所の先輩である妻夫木さんと藤原さんと、今後どういう風に関わっていきたいですか?
妻夫木さんも藤原さんも本当に尊敬する先輩なので、いつかまた共演させていただきたいです。竜也さんとは「また共演したいです」と言い続けて今回叶ったので、言い続けることが大事かなと。妻夫木さんも5年、10年後とかにご一緒したときに「亘、成長したな」と言ってもらえるように、そしてそのときには今以上にガッツリ絡める作品でご一緒したいです。
――そういう先輩の存在は、俳優として頑張っていく大きなモチベーションになりそうですね。
なりますね。見守ってくださる方がいるというのは心強いですし、成長した姿を見せ続けていきたいなと思います。
――最後にファンの方にメッセージをお願いします。
これから先もっともっと楽しんでいただきたいですし、さらに成長して日向亘を応援してよかったなと思ってもらえる役者になれるように精進していきたいと思います。3月17日には1st写真集『5W1H』も出させていただきます。デビュー作『太陽は動かない』のロケ地でもある三重県の答志島で撮影したので、そちらも楽しんでいただきたいです。
――久しぶりの答志島はいかがでしたか?
いつかお仕事で行けたらいいなとずっと思っていたので、写真集の撮影場所を考えていたときに、答志島に行きたいなと。原点の地で撮影させてもらって懐かしかったですし、撮影のときにお世話になった島の方とも再会できて、1本のショートムービーを見ているような感覚になる写真集になっていると思います。
■日向亘
2004年3月18日生まれ、群馬県出身。2019年、ホリプロ主催の「メンズスターオーディション」でグランプリに選ばれホリプロに所属。2020年、映画とドラマの連動作品『太陽は動かない』で俳優デビューを飾り、同年、カンテレ・フジテレビ系『姉ちゃんの恋人』で地上波連続ドラマ初出演。2021年には、『仮面ライダーリバイス』で五十嵐大二役を演じ話題に。現在放送中の『Get Ready!』で日曜劇場初出演。3月17日に1st写真集『5W1H』を発売する。