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堀田真由、積み重ねてきた“曲者キャラ” 徳川家光役を演じる『大奥』で魅力爆発

2023年01月31日06時00分 / 提供:マイナビニュース

現在放送中のNHKドラマ10『大奥』(毎週火曜22:00~22:45)。男女逆転の大奥を描いたよしながふみの同名コミックを実写ドラマ化した本作で、3代将軍・徳川家光となる女性・千恵を演じているのが女優の堀田真由だ。先週放送の第3回では、千恵が家光となった忌まわしい過去が描かれると、家光のさまざまな感情が揺れ動く姿を圧倒的な芝居で表現した堀田の演技は、大きな反響を呼んだ。

2015年にWOWOWドラマ『テミスの求刑』で女優デビューを果たした堀田。クールビューティーでありながら目尻が下がる柔らかい笑顔は女性からの人気も高く、2020年には女性ファッション誌『non-no』で専属モデルに就任した。

華やかな面を感じさせる堀田だが、映画やドラマでは、さまざまな顔を見せる。『チア☆ダン』(2018年/TBS)では、チアリーダー部の部長・稲森望役を演じ、土屋太鳳演じる主人公・藤谷わかばらが所属するチアダンス部と反目する気の強い高校生を演じると、連続テレビ小説『エール』(2020年/NHK)では、窪田正孝演じる裕一の小学校の同級生・志津に扮し、裕一をこっぴどく振る戦闘モード抜群の女性を好演。“強め”キャラで存在感を見せる。

自身も“強めキャラ”が多いことは自覚していたようで、映画『虹色デイズ』(2018年)では、オタク女子・ゆきりんを演じたものの、当初は毒舌キャラのまりちゃん役かなと思っていたと話していた。しかし本作で堀田が演じたゆきりんは、青春ど真ん中の高校生たちが登場するなか、憂いある“大人”の佇まいを見せ、“強め”とは違うクールさを見せた。

さらに、ドラマ・映画になった『ブラック校則』(2019年)では、学校と放課後では違う顔を見せる女子高生・三池ことねを演じると、『いとしのニーナ』(2020年/FOD)でも過去のトラウマに支配されながらも強烈な二面性を見せるキャラクターを見事に演じ切った。

若い女優は、年齢的に学生など演じられる役柄は限られてくるが、女子高生一つとっても、堀田はルックスからかけ離れた、やや癖のある役を演じることが多い。自身もインタビューで「すごく面白い役をいただけている」と話しており、そういう役を演じることが「楽しいし大胆になれる」と語っていた。

この言葉通り、ドラマ初主演となった『サロガシー』(2021年/フジテレビ)では、22歳ながら代理母として妊娠出産することを決意する28歳の女性・環を演じた。劇中には分娩台で出産するシーンに挑むなど、かなりチャレンジングな役柄だったが、しっかりと視聴者に感情移入させる演技は高評価を得た。

20代前半にして、一癖も二癖もあるようなキャラクターをけれんみなく演じてきた堀田。そんな経験が活きていると思わせたのが、昨年放送された大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で演じた、小栗旬扮する主人公・北条義時の2番目の妻・比奈だ。

比奈は、義時が強い思いで愛した最初の妻・八重(新垣結衣)が事故でなくなった後に妻としてやってきた女性。しかも後に義時の政敵となる比企家の娘という業を背負っているキャラクターであり、こうしたバックボーンだけでも、さまざまな感情を持つ女性ということが分かる。そんな難役も堀田は、上品さや清潔さ、強さ、さらには憂いのある悲しさを見事に表現し、悲劇ながらも爽やかな風を物語に吹かせた。

そして迎えた『大奥』。登場時は、何とも言えず生意気で歪んだ印象を与えたが、徐々に家光となった過去のトラウマが明かされていくにつれ、傍若無人な行動をすればするほど、悲しみに溢れていく姿は、視聴者に大きな衝撃を与える。つらいのにいきがったり、悲しいのに笑ったり……まさにジェットコースターのように感情が上下するさまを、デフォルメされることなく、絶妙なバランスでしっかり共感させてくれる演技は、まだ24歳ながらも、幅広い役柄を演じてきた堀田だからこその説得力だった。

8代将軍・徳川吉宗役の冨永愛も高い評価を得るなど、奇跡的なキャスティングで爆走する『大奥』。堀田はもちろん、今後の展開から目が離せない。

(C)NHK

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