2023年01月25日11時00分 / 提供:マイナビニュース
「都心では物価が高いので、生活していくのが大変だ」または「地方は物価が安いので、生活費が都心に比べてあまりかからない」と世間で言われていることは、本当なのでしょうか。
お金の取扱いについて、都心部と地方部では、違いはないのでしょうか。連載コラム「地方の生活コストは本当に安いのか?」では、ファイナンシャル・プランナーの高鷲佐織が、実際に東京と地方、両方の生活を経験して感じたことを交えながら、お金に関する情報などをお伝えいたします。
2022年から2023年にかけての年末年始は、3年ぶりの行動制限のない年末年始となり、海外旅行や国内旅行に行ったり、実家へ帰省をしたりして心身ともにリフレッシュした方も多かったのではないでしょうか。数年ぶりに実家へ帰省した人は、しばらく見ないうちに、自分の親が歳を重ねていることを実感した人もいるでしょう。以前から頻繁にTVなどで報道されている「高齢者ドライバーの運転ミスによる交通事故」についても、自分の親が運転するのであれば、気になるニュースだと思います。とはいえ、地方生活の場合、交通手段として自動車はとても便利なものです。
「高齢だからという理由で親から運転免許証を取り上げるようなことはできないが、自分の親が運転中に交通事故を起こさないか心配だ」という人も多いでしょう。今回は、地方自治体による「高齢者に対するタクシーやバスの助成」についてお伝えしますので、高齢者の方が自動車を運転することから、タクシーやバスの利用にシフトする1つのきっかけになればと思います。
○■埼玉県日高市
埼玉県日高市「高齢者等のおでかけを支援します」
○■静岡県裾野市
静岡県裾野市「高齢者バス・タクシー利用助成事業」
○■岩手県北上市
岩手県北上市「高齢者公共交通利用助成券を使ってお出かけください」
今回ご紹介したのはほんの一部ですが、地方自治体が行っている高齢者の移動手段の支援をお伝えしました。地方自治体によって、対象者の要件(年齢要件や、運転免許証の返納が必要なのか等)や助成内容(助成額等)が異なります。今回のような助成等に関する情報は、各地方自治体の「広報誌」にも記載されています。「広報誌」は、地方自治体のホームページにもPDF等で掲載されているので、その地域居住者以外でも閲覧することができます。ご実家がある地域にも「高齢者の公共交通手段等における支援」があるか、一度ご確認してみるとよいでしょう。上記のような助成等がある場合「車の運転からバスやタクシーでの移動に少しずつ変えてみること」について、ご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
高鷲佐織 たかわしさおり ファイナンシャル・プランナー(CFP 認定者)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/DCプランナー1級。 資格の学校TACにて、FP講師として、教材の作成・校閲、講義に従事している。過去問分析を通じて学習者が苦手とする分野での、理解しやすい教材作りを心がけて、FP技能検定3級から1級までの教材などの作成・校閲を行っている。また、並行して資産形成や年金などの個人のお金に関する相談を行っている。一般社団法人理想の住まいと資金計画支援機構 FPスタッフ。 この著者の記事一覧はこちら