2023年01月17日06時46分 / 提供:マイナビニュース
量子ドット材料メーカーのNanosys社は、Eyesafe社と共にCES 2023にて「Eyesafe QD」を発表し、それぞれのプライベート展示室にてデモおよび説明を行った(図1)。Eyesafe社は、目の健康に影響を及ぼすとされている青色光を緩和する技術の提供、標準化などを行っている米国企業である。
Eyesafe QDは、Nanosysが開発してきた非Cd系の青色(B)量子ドット(QD)を用いている。これまでのQDシートに分散されていた赤色(R)および緑色(G)の量子ドットに青色系を加えることにより、青色のピークを長波長側にシフトさせ、かつエネルギーを効率的に振り分けて赤色と緑色のスペクトル形状を整えることで、色域も拡大することを特徴としている(図2)。これらRGB三色のQDは、すべて非Cd系である。
Nanosys社とEyesafe社は、この「Eyesafe QD」を2023年の後半からディスプレイメーカー向けにサンプル出荷を開始し、2024年に製品化する予定である。
北原 洋明=テック・アンド・ビズ きたはらひろあき テック・アンド・ビズ代表取締役 日本アイ・ビー・エムにて18年間ディスプレー関連業務に携わった後、2006年12月よりテック・アンド・ビズを立ち上げ、電子デバイス関連の情報サービスを行っている。 中国のディスプレー関連協会の顧問などもやりながら産業界の動向や技術情報を整理し業界レポートや講演活動なども行っている。 この著者の記事一覧はこちら