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NXP、28nmプロセスを採用した第3世代車載RFCMOS1チップレーダーを発表

2023年01月12日17時18分 / 提供:マイナビニュース

NXP Semiconductorsは米国時間の1月5日、CES 2023の開催に合わせて車載向けの第3世代RFCMOSレーダーチップ「SAF85xx」を発表した。これに関する説明会がNXPジャパンにより1月12日に開催されたので、その内容をご紹介したい。

今回発表の第3世代レーダーチップは、2020年12月に発表された「第5世代レーダーソリューション」の後継製品にあたる。第3世代というのはRFCMOSを利用した第3世代という意味で、なので車載用レーダーとしては第6世代になる計算だ。またこの第3世代では型番がTEFからSAFに代わった。理由は? というと、これまではトランシーバとコントローラMCUの2チップ構成だったものが、今回はトランシーバとコントローラMCUが1チップ化された事に起因する(Photo01)様だ。

さてそのSAF85xxの特徴であるが

RF性能が2倍(これはRFのLink Budgetが従来比2倍)
送信アンテナ数を増強(3TX/4RXから4TX/4RX)
演算性能がS32R29(前世代のMCU)比で40%増強

といった事になる(Photo02)。

また1チップ化により、当然BOMコスト低減や実装の簡素化も狙えることになる。ちなみにMCUそのものは2022年1月に発表された「S32R41」と同じものであるが、S32R41は16nm FinFETプロセスで製造されており、このProcessor IPを28nm RFCMOS上に実装した形になっているそうだ。

昨今の自動車は色々センサーの塊であることは言うまでもないが、レーダーに関してもさらに性能向上が求められている(Photo03)。

このうちフロント/リアの長距離センサーに向けては、より精度を高めるために多数のアンテナを配したいところであり、今回SAF85xxをベースにすると5cm角までモジュールを小型化できるとする(Photo04)。

また長射程化(Photo05)や高精度化に加え、当然多数のレーダーモジュールを搭載するとコストが跳ね上がるので、マルチモード化が要求される事になる(Photo07)。

モジュールそのものはもうMCUを内蔵しているので、あとはPMICとNetwork I/Fだけを用意すれば良いわけだ(Photo08)。

ちなみに先にもちょっと触れたが、Long-Range RadarやCorner Raderに関してはTX/RXが4対くらいで足りるが、4D Imaging Raderの場合にはもっと多数のアンテナが必要になる。今回のSAF85xxは、このマーケットの置き換えは狙っておらず、Long-Range Radar/Corner Raderを置き換える形だ(Photo09)。

そしてもう少し先の車では、Zone/Centralという区分けが成され、Zoneに置かれたSAF85xxが、CentralのS32/S32Rに繋がってそこで集中的に処理をする、と予想している(Photo10)。

そうした時代になってもNXPとしてはSolutionを用意している、として説明している(Photo11)。

なお、今回発表のSAF85xxは現在サンプル出荷を開始しており、量産開始時期は2024年を予定しているとの事である。

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