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草なぎ剛、6年ぶり連ドラ主演は感動の連続 大杉漣さんへの色あせぬ思いも語る

2023年01月13日11時00分 / 提供:マイナビニュース

●『いいひと。』の頃の初々しさ今も大事に
俳優の草なぎ剛が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ“戦争シリーズ”の最新作『罠の戦争』(毎週月曜22:00~※初回15分拡大)が16日にスタートする。2015年の『銭の戦争』、2017年の『嘘の戦争』に続くシリーズ第3弾は、“政界”を舞台にした弱者による強き権力者への復讐劇。愛する家族を傷つけられた議員秘書が知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛け、悪しき政治家を失脚させる痛快エンターテインメントとなっている。

シリーズ6年ぶりの最新作であり、草なぎにとっても連続ドラマで主演を務めるのは6年ぶり。そしてカンテレ制作の連ドラで主演を務めるのは実に8作目となる。今回は草なぎに、シリーズの魅力や現場の雰囲気、そして前2作に出演していた大杉漣さんとの思い出や、2023年の抱負を聞いた。

○■たくさんのファンが喜んでくれた最新作

――今作は『銭の戦争』『嘘の戦争』に続くシリーズ第3弾となりますが、タイトルを聞いたとき、台本を読んだときの印象を教えてください。

最初に聞いたときは“罠”という言葉が聞き取りづらかったんですけど(笑)、字で書くとすごくインパクトがある。3部作の中で一番大きな復讐劇になりそうだという印象を持ちました。台本は涙するような感動的なシーンもありながら、こちらが罠を仕掛けているのか、罠にハマっているのかという緊迫感あふれるシーンもあり、読んでいて楽しかったです。

――“戦争シリーズ”の魅力をご自身ではどう感じていますか。

今作が発表されたとき、たくさんのファンの方が喜んでくれたのですが、僕自身もこのシリーズをすごく気に入っています。主人公だけではなく、登場人物皆キャラクターが立っているところが、愛されているポイントなんじゃないかな。今作も罠や復讐、駆け引きを軸にキャラクターの魅力あふれるドラマになっていると思います。

――『嘘の戦争』終了時には、次回作への期待を抱いていましたか。

僕にとって大きな作品であるカンテレさん制作の『僕が生きる道』は“僕シリーズ”として3部作になったので、戦争シリーズも同じように3回できたらいいなという願望は少しありました。

○■今も新人のような気持ちで取り組むことを大事に

――6年ぶりに最新作を届ける意気込みを。

6年ぶりということで、寝かせておいた分の味がにじみ出るような、成熟した魅力を出したいですね。僕もビンテージのジーンズやギターが好きなので。

――カンテレさんとのタッグは1997年の『いいひと。』から始まりましたが、その頃と比べて成熟したと感じる点はありますか。

早起きになりました。朝少し早く起きるだけで台本を読む時間が作れるので、いい成熟ポイントですね。『いいひと。』は20年以上も前の作品ですが、今も初めてカンテレさんとお仕事したとき、初めてドラマで主役を務めたときの初々しさを忘れずに、新人のような気持ちで取り組むことを大事にしています。

○■共演者とは、世代飛び越え刺激し合える関係が理想

――現場では先輩というポジションになることも多いと思いますが、現場での立ちふるまいなどの変化はありますか。

ここ最近は一回りも二回りも若い世代の方とお芝居することが多くて、自分も年を重ねてきたなといい意味で実感しています。ただ、先輩もまだまだいらっしゃいますし、世代を飛び越えてお互いを刺激し合える関係でいたいです。自分自身も、先輩や後輩から何かを感じ取ってもらえる存在になれたらと思っています。

――今作を撮影するにあたり、三宅喜重監督やスタッフの方とはどんなお話をされていますか。

三宅監督はこれまでのシリーズを手掛けていて、スタッフの方も何度もご一緒している方がほとんどなので、言葉にせずともスムーズに進んでいくところが多いのですが、ディスカッションも重ねています。今回演じる役どころは、今までで一番親近感を持っていただけるようなある意味普通のキャラクターなので、演技の表現について“どこまでやるか”を監督と相談することも。「やりすぎないほうがいいかな」「いや、剛くんここはポイントとしてもうちょっとやっておこう」「それじゃ“罠”感出しすぎじゃないの、わざとらしくない?」とか言いながらすり合わせています(笑)。

●大杉漣さんは「会うたびに褒めてくれた」
○■6年ぶり連ドラで現場・芝居への愛再確認

――クランクインされて、“戦争シリーズ”に帰って来たなと感じた瞬間は。

セットを久しぶりに見たときは感動しましたね。あとは、今も朝早くから夜遅くまで撮影しているんだなと、連ドラのスケジュール感も懐かしかったです。ロケに関しても、場所を貸していただいたり、いろんな協力で成り立っていることにいちいち感動を味わっていて。懐かしくもあり新鮮でもありという帰還でしたが、すぐに感覚を取り戻せたと思います。僕は本来は1秒でも早く終わらせて帰りたいタイプなのですが(笑)、「撮影って面白いな、なんだかんだ言いながらお芝居や現場が好きなんだな、僕」と感じながら現場を楽しんでいます。

○■会うたびに褒めてくれた大杉漣さんへの思い

――前2作には出演されていた大杉漣さんとの印象的なエピソードを教えてください。

漣さんは僕にとって大きな存在。これまで僕が出演してきたドラマで、漣さんがいないことのほうが少ないくらい一番共演した方なんじゃないかな。そんな縁があり、いつも漣さんの温かさに包まれて大変な現場も乗り越えてきました。ギターを教えてくれたこともありましたね。漣さんは偉ぶったりしない方なので、取り立てて僕に何かを教えようとするのではなく、一緒に楽しもうというスタイル。たくさん楽しい時間を過ごさせていただきました。そして漣さんは会うたびに何かしら褒めてくれて、うれしかったです。

――どのように褒めてくれたんですか。

「剛くんはいつも進化してるね」と言ってくれました。自分ではよく分からないんですけど、ついうれしくなって「そうなのかなぁ」って(笑)。おだてられていたのかもしれません。それはそれで心地よくて、本当に温かくて。それでも、漣さんとお芝居するときは緊張していました。いろいろと影響を与えてくれた方なので、今も漣さんのことをよく考えます。今作についても、「漣さん見ててくれよな」という気持ちを胸に、そして「漣さんだったらどう演じるだろう」という思いを巡らせながら臨んでいます。

○■2023年はうさぎ年「ステップアップできる1年に」

――“戦争シリーズ”は復讐劇ということで、怒りや悲しみを乗り越える場面も多く登場しますが、草なぎさん自身の乗り越え方はありますか。

寝ます。とにかく睡眠が大事だと考えています。自律神経が整うとちょっとしたことでも回避できるし、逆に体が疲れているとちょっとしたことでも胸に引っかかってしまう。夜10時に寝ることができればなんとかなるので、苦しいこと、嫌なことがあっても「とりあえずベッドに入ろうぜ!」と。ドラマの撮影が始まるとなかなかそうもいかなくなりますが、「どうやって睡眠を確保しようか」と計画するのもまた醍醐味。朝起きたら元気になっていたりするので、何かあっても悩む前にとりあえず寝るのが一番だと僕は思っています。

――最後に、『罠の戦争』から始まる2023年をどんな1年にしたいですか。

2022年は舞台だったり、コロナ禍の大変なときにドラマの撮影で海外へ行けたり、素敵な経験がたくさんできました。舞台では寅年らしく吠えまくって……こんなに吠えることはないだろうというくらい吠えるシーンの多い舞台だったんです。そこで監督や共演者から刺激を受けて、いろいろなつながりもできたので、今年はその経験を自分のパワーに変えて、うさぎ年だけにぴょんぴょん跳ねていきたい。1月からステップアップできる1年にしたいです。

■草なぎ剛
1974年7月9日生まれ。91年にCDデビュー以来、数々の名曲を世に送り出し、『NHK紅白歌合戦』に23回出場。17年9月に稲垣吾郎、香取慎吾と「新しい地図」を立ち上げた。俳優、歌手、タレント、YouTuberなど幅広く活躍。近年の主な出演作は、映画『台風家族』(2019)、「第44回日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を受賞した『ミッドナイトスワン』(2020)、『サバカン SABAKAN』(2022)、大河ドラマ『青天を衝け』(2021)など。NHK Eテレ『ワルイコあつまれ』、読売テレビ『草なぎやすともの うさぎとかめ』、NHK『ブラタモリ』(ナレーション)、bayfm『ShinTsuyo POWER SPLASH』、ABEMA『7.2新しい別の窓』にレギュラー出演中。

ヘアメイク:荒川英亮、スタイリスト:細見佳代(ZEN creative)、スーツ、シャツ、ネクタイ:LAD MUSICAN(ラッド ミュージシャン)

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