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年収を「100万円上げる」転職のポイントと方法 第5回 管理職にならずに「年収700万」を超える方法のポイント

2023年01月03日09時48分 / 提供:マイナビニュース

年収アップを考える時、年収600万円を超えるとなると、その壁はグッと高くなりますが、コツを事前にしっておけば超えることは難しくありません。

今回は年収700万円へのコツを解説します。
○年収700万円の壁は専門性だけで越えられるのは極少数

今までの連載の中で、年収を上げるには、「能力や努力より「居場所」が一番。高価格で儲かりやすいビジネスの業界、会社、職種を選ぶこと」と解説してきましたが、年収700万円の壁を越え、さらにその上を目指すとなると、専門性だけでは厳しくなります。

誰もが、医者、弁護士、AIエンジニア等、高度で稀有な専門性を積み上げてこられるわけではないからです。

現実的な話をするとITエンジニアがわかりやすいでしょう。普通にITエンジニアをしていると年収700万円がピークになります。単純にコードを書くだけでなく、プラスαのスキルや経験がないと次のステージには移れません。

順当に考えると「マネジメント」ができることが思いつくでしょう。確かにその通りです。外資系等のコンサルタントも、どんなに頭がよく、優秀でもマネジメントができるようにならないと上に登ることはできません。逆に言うと、マネジメントができれば、キャリアも年収も選択肢の幅は確実に広がります。

ただ、この記事を読んでいる「あなた」はマネジメントしたくてうずうずしているというよりかは、「上司をみるとマネジメントは大変そうだ。できればやりたくない」と思っているのではないでしょうか。今回はマネジメント以外の年収アップの方法をお伝えします。
○強みの幅を増やして掛け算すると迷宮入りする

マネジメント職になる以外で年収700万円の壁を超えるには、「強みを増やして掛け算する」ことになります。ただし、この言葉を素直に受け取ると大きな落とし穴に落ちます。

1/10万の人材になるには、1/100の強みを3つ掛け算すればいいという話は聞いたことがあるでしょう。確かにその通り! と感じても、実際に自分の強みを3つ掛け合わせても、1/10万にはなれないと悩んでしまうのは当たり前なのです。

なぜなら、「強み」は同じ業界や仕事をしていると、どうしても似通ってしまうからです。

営業をしていれば、顧客志向とか達成意欲等、強みと言えるスキルは被ります。同業であればスキルだけでなく実績も濃淡ありますが、他者からみると誤差の範囲。営業から製造へのキャリアパスは基本なく、マーケティング等、営業と強く関係する職種への異動になるので、営業以外の経験も被ります。

それは、経営や人事の立場からみると当たり前なのです。ビジネスを太くするため、効率よく人材を育成・配置しようとするので、戦略的な意図がない限り、営業から製造へ異動させ、今まで培った営業のスキルを眠らせるより、営業スキルをベースに活躍してもらった方が得だと考えるからです。

なので、ここの逆をつくといいでしょう。

○専門性はライバルがいない領域で発揮する

専門性で勝負すると、上に行けばいくほど厳しくなります。同期だけでなく、上司・先輩・同業の識者までがライバルになった椅子取りゲームになるからです。

なので、専門性を一人前以上に高めたら、ライバルがいない「横」に移るのです。要は、キャリアは上方向しかない「線」ではなく、横に広げる「面積」で考えればいいのです。面積がどんどん広がることで、あなたも提供価値も広がるのです。

A社はセールストークでぐいぐい系の住宅販売会社。先輩・後輩の序列が昔の体育会的なノリで、営業職は個別なトークを駆使した勢いあるアプローチが強み。インセンティブ込みで最大年収2,000万円、平均年収は700万円でした。

ここに「普通の営業」として入社すると、いい顧客や物件は先輩に取られてしまうし、先輩独自のノウハウを教えてもらうのも四苦八苦することは目に見えるでしょう。

この営業職の強みとは真逆の「法律に詳しく、勢いではなくコツコツ」型の法務出身者が営業として入社したとしましょう。

最初はなじむのに苦労するかもしれませんが、今はトークや勢いだけで住宅を購入する顧客は少数です。顧客の方こそネットを含め細かく調べあげます。逆に強烈なアプローチはクレームに直結するリスクがあることはわかるでしょう。

住宅や安い買い物ではありません。クレーム対応がまずいと法的な処置を顧客は考えます。結果、先輩達は、新人の法務出身の営業に頭を下げ、一緒に法的側面からクレーム解決をお願いされるといった、「他社なら普通の法的知識でも、誰も知らなければ一番になれる」状態になり、社内への影響と信頼度がアップしました。

また、法律が詳しくないと扱えない億単位の高額物件を担当するようになり、半年で社内NO.1の売上を叩き出し、高額物件専門部門が設立され、そこの部長に就任。年収も普通の法務担当の時は600万円でしたが、一気に跳ね上がりました。
○キーは「逆張り」

この事例のように、一人前以上の専門性や実績があり、ライバルがいない領域に行けば、簡単にオンリーワンになれます。その上、新しい仕事を通した強みや実績がプラスされるので、専門性を高める一本道を進むより、速く太く市場価値があがるのです。

普通に考えると「同業や同職種が経験を活かせる」と考えますが、そこはライバルだらけのレッドオーシャン。血みどろの争いになる上、新天地で今いる会社より活躍できなければ、あなたの市場価値は目減りします。

年収700万円を超えるため、専門性を新たに加える場合は、今の仕事周りで「関係ありそう」なものではなく「強みが真逆なので、ライバルがいなさそうだ」と思える領域にチャレンジすることをお勧めします。

逆張りした結果は必ず報われます。

法務一筋より、「住宅販売の営業現場を知っている法務」となれば、法律の範囲だけでなく現場感を踏まえた提案やアドバイス、対応ができるようになっているので、仮に元の法務に戻ったとしても一目置かれる提供価値が自然とできるようになるので、安心してチャレンジしてみてください。

松本利明 まつもととしあき 外資系大手のコンサルティング会社であるPwC、マーサー、アクセンチュアなどのプリンシパルを得て現職。世界を代表する外資系や日系の大手企業から中堅企業まで600社以上の働き方と人事の改革に従事。5万人のリストラと6,500名以上のリーダー選抜・育成に従事した「人の『目利き』」。英国BBC、TBS、日経、AERA等メディア実績多数。『「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方』(KADOKAWA)などはベストセラー。 この著者の記事一覧はこちら

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