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紅白の裏に『大晦日職人歌合戦』で勝負 テレ玉、「ちょうどいい内輪感」で恒例化目指す

2022年12月26日07時00分 / 提供:マイナビニュース

●「スナックみたいな感じで楽しんでください」
埼玉県の独立局・テレビ埼玉(テレ玉)が、大みそかの国民的番組『NHK紅白歌合戦』の裏で新たな音楽特番を立ち上げる。埼玉の“職人”たちが自慢の歌声を披露する『大晦日職人歌合戦 ~2022年もおつかれさまでした~』(31日20:00~)だ。

建築業を中心に、埼玉、日本を支える人たちが主役となり、企業PRも兼ねて歌唱とトークを展開。11月に行われた収録では、社長自らの独唱や、社員たちによるバックダンサーを従えたパフォーマンスなどが繰り広げられ、テレ玉のスタジオは熱気に包まれた。

同局といえば、県知事をはじめとする自治体の首長、企業のトップらが大ホールで熱唱する元日恒例の特番『埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』が、県を越えて“埼玉の奇祭”とネットで盛り上がるようになったが、『大晦日職人歌合戦』は双璧をなす名物番組になることができるのか。企画したテレ玉営業部次長の諸星和義氏に、誕生の経緯や番組に込めた思いなどを聞いた――。

○■職人のカッコよさや素敵なところを伝えたい

この番組を立ち上げるきっかけは、今回の出場者である建築金物販売店「秀久」の阿部博生社長との会話がきっかけ。テレ玉にCMを出稿し、諸星氏が営業を担当する同社には、職人のカッコよさや素敵なところを伝えたいというテーマがあり、その思いを受けて職人たちが登場して“歌合戦”を繰り広げるという企画を立案した。

“歌合戦”というアイデアは、かつて「木遣り歌」や「梯子乗り」など、職人が古くから伝わる伝統芸能の主役となり、芸能人ではない身近な市井の人が芸を披露して地域を盛り上げてきた歴史があったことから着想。さらに、「阿部社長から、職人さんはみんな歌がうまいという話を聞いていて、スナックとかで飲んで歌っているイメージがあるじゃないですか。明るい方が多い印象もあるので」(諸星氏)と、本格的なステージを用意することを思いついた。

秀久側に提案すると、「ぜひやりたい」と反応があり、そこから阿部社長の兄で今回の出場企業である建築金物販売店「かじ兵衛」の社長や、友人で審査員を務める外装工事「J’sホールディングス」の地蔵堂忠律社長も賛同してスポンサーとなり、番組制作が決定。県内有数の販売店である秀久から声をかけ、常連やつながりのある企業が次々に名乗りを上げて、8社が出場することになった。

○■選曲は一任、長渕剛だらけになると思ったが…

建設業や道具の販売店に加え、塗装業、太陽光発電工事、さらには便利屋まで幅広いジャンルから参加するが、「“職人”の定義はある程度ファジー(曖昧)にして、“プライドを持って働いている人”と考えています」とのこと。

選曲については、「被ったら被ったで、例えば長渕剛さんの曲だらけになっても面白いかなと思ってたんです(笑)」と出場者に一任したが、J-POP、演歌、昭和の名曲、パーティーソング、TikTokの流行曲、さらにはオリジナル曲と、見事バラエティに富んだラインナップになった。

また、「こちらからは『スナックみたいな感じで楽しんでください』くらいしか言っていないのですが、それぞれの会社さんが個性を出してきてくれて、独自性が出たと思います」と手応えを語る。

●“埼玉の奇祭”のノウハウが生きる
大みそかにその年を代表する一流アーティストが集結する『NHK紅白歌合戦』の裏で、“素人”による歌番組を放送するというのは、他のテレビ局ではなかなか決断できないだろう。この編成の狙いは何か。

「大みそかは皆さん、テレビをザッピングすると思うので、テレ玉を見てもらえる機会が増えると思うんです。そこに、全然知らない人が出てきて、いい具合に“ふざける”番組をやっていると、取っ掛かりがあって話題になるのではないかと。また、出場者の皆さんに『紅白』の裏で歌えるという価値を提供できるのも、テレ玉ならではの企画になると考えました」

その中で意識したのは、“ちょうどいい内輪感”だ。

「出場者の皆さんは知り合い同士が多いので、内輪になりすぎて見ている人がテレビの前で置いてけぼりになるのは避けたいと思いつつ、その内輪の中に視聴者も一緒に入っていける感じになれば、面白いと思ってもらえるのではないかと考えました。素人の方の歌やパフォーマンスは、いわば忘年会の余興や宴会芸みたいなものなので、テレビの前で『あの人ちょっと緊張してるんじゃない?』とか、『なんでボーカルの人はノリノリなのに、バックダンサーの人は無表情なんだろう』とツッコんでもらい、完成されていない芸であるゆえに視聴者も参加できるような形を目指しています」

一方で、「“本気でふざける場”を用意したい」と、スタジオセットを組み、スポットライトを当て、スモークを焚くなど、カラオケやスナックでは体験できないショーアップにこだわった。『埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』も手がけるディレクターが演出を担当しており、一般参加者が主役の音楽番組のノウハウが生きている。

○■「向こう5年間は出場を予約したい」と言う出場者も

この番組の放送を通して、「現場で働いている皆さんにスポットが当たるようになればいいなと思います」と願う諸星氏。収録を終えて、“向こう5年間は出場を予約したい”とまで言ってくる出場者もいるほど、皆楽しんでいたといい、「『職人歌合戦』の話題で働く現場がまた盛り上がって、『今年はどうする?』なんて会話でコミュニケーションが広がっていけばいいなと思います」と、早くも第2弾へ意欲を示した。

恒例番組になれば、回数を重ねるごとにパフォーマンスに磨きがかかり、放送を見てより多くの職人から参加応募が集まることも期待されることから、「元日の『埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』と、タイプの違う番組で二枚看板のようになれば」と意気込んでいる。

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