2022年12月23日18時00分 / 提供:マイナビニュース
●飾らない関係性
現在放送中の『仮面ライダーギーツ』と、今年放送終了した『仮面ライダーリバイス』の世界がひとつになり、仮面ライダーたちが巨大な陰謀に立ち向かっていく「ライダー冬映画」の最新作『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』が、12月23日より公開される。
公開記念・単独インタビューの今回は、何一つ不自由のない暮らしから逃げ出し、本当の「愛」を得たいと願うセレブインフルエンサー・仮面ライダーナーゴ/鞍馬祢音を演じる星乃夢奈にご登場いただいた。
仮面ライダータイクーン/桜井景和(演:佐藤瑠雅)と同じく、ジャマトを攻略して人々を助けるゲーム「デザイアグランプリ」にいきなりエントリーされた祢音は最初こそ戸惑うばかりだったが、次第に自分自身の力で困難を乗り越え、自分の願いを叶えるべく前向きに戦うようになっていく。
緊張感に満ちたストーリーが進む中、父・鞍馬光聖(演:笠原紳司)がデザイアグランプリと深い関わりを持っていたことが判明するなど、祢音をとりまく環境も激変。極めてシリアスな状況の中、努めて前向きに明るく頑張る祢音の健気な姿がファンの心を捉えている。祢音と同様、一瞬で周囲をパッと明るくさせるまぶしい笑顔が魅力の星乃に、映画での祢音の注目ポイントを尋ねた。
――『仮面ライダーギーツ』の放送開始から3か月以上が過ぎましたが、星乃さんのファンの方たちからはどんな反響がありますか。
やっぱりSNSをチェックしていても、毎週放送日にはトレンドワードに入っているのを見て、びっくりしています。よく撮影しているとき、親子連れの方とすれ違ったりすることがあるんですけれど、お母さんから「祢音ちゃん!」と声をかけていただいたりするんです。ああ、お子さんと一緒に『ギーツ』観てくださっているんだなと思うと、とてもうれしくなりました。星乃夢奈自身、いろいろなところでお仕事をしているのですが、「祢音ちゃん役の人」と仮面ライダーの方面から私を認知してくださるのを知ると、たくさんの人たちに観ていただいているんだなと日々実感しています。
――放送が開始される以前からずっとデザイアグランプリが複数回行なわれ、何度も世界が新しく作り変えられているという展開には驚かされました。祢音もゾンビジャマトに襲われてゾンビになりかけたり、大怪我を負ったり、なかなかハードな戦いを繰り返しているようです。
意外と動いていますよね。祢音ちゃんもデザイアグランプリに繰り返し参加して、願いを叶えたいという思いが強くなってきて、意志も固まっていますし、全力でジャマトと戦っているのが画面からわかってもらえるとうれしいです。
――特に、祢音がゾンビ化するくだりは痛々しさが感じられ、このままゲーム退場か?と心配するところがありました。演じる星乃さんのお気持ちはどうでしたか。
ゾンビになるシーンではまず特殊メイクを施し、後からCG処理をかけるのですが、メイクの大変さよりもお芝居で苦しそうにするのがキツかったです。息遣いとかを荒くしていると、本当に自分が気持ち悪くなってくるんです(笑)。怪我をして痛そうにしているときなど、お芝居に気持ちが入りすぎて辛くなってくることが『ギーツ』の撮影中には多くあります。
――ツムリ役の青島心さんから、星乃さんは撮影の合間にみんなを笑わせてくれる、明るいムードメーカーだとうかがいました。共演者とのコミュニケーションがとてもよく取れている印象です。
私だけがムードメーカーというわけではないですよ(笑)。『ギーツ』のレギュラーキャストはみんな仲が良くて、休憩時間はずっとみんなで集まって、一緒にワイワイとしゃべっていることが多いです。もちろん私もしゃべっていますけど、特に明るいのが英寿(演:簡秀吉)と景和(演:佐藤瑠雅)です。撮影が終わったら変顔して笑わせてくれたりたり、楽しいんです。『ギーツ』でみんなが集まっているシーンはほとんどシリアスなのですが、合間では楽しい空気を作っていて、その切り替えを楽しみながらやっている感じです。
――みなさんとは、どんなお話をされているのですか。
これから撮影が始まるってときには、台本の内容について話し合うこともありますけど、休憩中なんてお仕事の話はほとんどなくて、今パッと思い出せないくらいくだらない話題ばっかり。お互いのモノマネをし合ったりとか。ずっと一緒にいるから、みんなそれぞれのクセとかがわかるんです(笑)。あと、先にアフレコが終わった人が「お前のあのシーン、ちょっとヘンだったね」みたいにツッコんでくるんです。誰も「カッコよかったよ」なんて言わないんですね。そういったことを笑いながら言い合える、飾らない関係性がとてもいいと思います。
――特に女性レギュラー同士、青島さんと星乃さんが仲良しなんですね。
すごく仲いいです! 年齢は少し離れているんですけど、好きなアーティトさんやよく聴く曲が似ていて、いつもそんなお話で盛り上がります。出番が同じのときは、控室でいっしょにお弁当を食べながらお話をしています。
――先ほどアフレコのお話が出ましたが、仮面ライダーナーゴの声を演じるのは難しくなかったですか。
最初に収録したときは難しいなって思いましたけど、スタッフさんから「一回目のアフレコでこんなに出来ている人はなかなか珍しいよ」とお褒めの言葉をいただいたので、そこで自信がつきました。今では楽しみながらアフレコに挑んでいます。
――変身後の仮面ライダーナーゴは猫をイメージさせるしなやかで可愛い動きが特徴です。ナーゴのアクションをご覧になった感想はいかがですか。
宮澤雪さんの演じるナーゴがすごく可愛くて、アクションもそうですけどちょっとした仕草の中に愛らしさを入れてくださっています。とても魅力的なので、ついていくのに必死です。私もテンションが高くて明るいキャラクターだと言われているものの、自在にテンションを上げるのが得意というわけではないので、いつもナーゴの動きを観ていろいろ考えながらアフレコをしています。戦闘シーンでは思いっきり叫ぶことができるので、いい意味でストレスを発散させつつ(笑)、気持ちをぶつけながらアフレコを頑張っています。
●母娘関係の変化にも注目してほしい
――始まったころはセレブインフルエンサーとして、戦いとは無縁の生活を送っていた祢音ですが、最近では変身前でもジャマトをどんどん倒していくほど強さを増してきました。アクションシーンについてはいかがですか。
祢音ちゃんも成長してきていますからね。でも『ギーツ』のライダーの中ではカッコいい担当が他にたくさんいるので、ジャマトと戦う場面でも勇ましいだけでなく可愛らしさを残しながらアクションしている感じです。
――祢音の家出を絶対に許さない、いかにも厳しそうな母親・伊瑠美を演じる遊井亮子さんとの共演シーンについてのご感想を聞かせてください。
撮影に入る前、プロデューサーさんから聞いていたのは「祢音のお母さんは怖いよ。でも遊井さんは優しいからね」ということでした。第4話で、お母様からビンタされるシーンがありましたけど、実体験でビンタをされたことがないので撮影前は緊張していました。実際は当たってなくて、カメラワークでビンタされたように見せているんですけど(笑)。シーンの合間、遊井さんがすごく気さくにお話してくれて、お芝居でも私がやりやすいように「ここ、どうしたらいい?」なんて聞いてくださるので、ああ~優しい方だなあ……と感激していました。お母様の厳しさは、祢音への愛の大きさでもあります。今後、母娘の関係がどんな風に変化していくかにも注目していただきたいです。
――家出して街を歩き回る祢音を発見し、屋敷へ連れ帰ろうと奮闘する2人の屈強なSP(ベン/マイケル・K、ジョン/トム・コンスタンタイン)のキャラクターがコミカルで、いい味を出されていますね。
あのお2人、面白いですよね。『ギーツ』はシリアスで重い内容が続くので、SPが祢音に翻弄されて右往左往するシーンでクスッと笑ってもらい、息抜きになっていればいいなと思います。
――劇中で祢音が配信している番組「スーパーセレブ祢音TV」と「東映特撮YouTubeOfficial」とのコラボ企画「日曜日のノラネコ」ダンス動画が公開され、すごい反響がありました。第3話でも披露されたあのダンスについてのお話を聞かせてください。
ダンスは得意じゃなくて、むしろ苦手だと言ったほうがいいくらいだったんですが、それでも振り付けを覚えるのには自信がありました。ダンス練習のときもすぐに覚えて、スムーズに収録できたと思っています。アップされた時点でたくさんの温かいコメントをファンのみなさんからいただけて、とてもうれしかったです!
――いよいよ公開日が近づいてまいりました映画『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』ですが、テレビの「デザイアグランプリ」と一味違う「デザイアロワイヤル」が行われる世界観や、『ギーツ』と『リバイス』がコラボする物語も注目ですね。
いつものテレビシリーズとはちょっと違う雰囲気があるな、と思いました。台本を読んでいくと予想外の展開がいくつかあって、驚かされました。『ギーツ』をいつも観てくださるファンの方たちにとって、かなりアツい物語になるんじゃないでしょうか。今回の映画、私としてはギロリさん(演:忍成修吾)がカッコいいなと思いましたし、ツムリちゃんの「小悪魔」バージョンもすごく可愛く仕上がっていて、オススメです。
――共演された『リバイス』キャストの中で、特に印象的だった方はどなたですか。
五十嵐さくらちゃん(仮面ライダージャンヌ/演:井本彩花)と共演するシーンがあり、まる1日ずっと一緒に撮影をしていました。思い出深いのは2人の「変身」で、すごく緊張感を伴う場面での変身だったため、いつもの変身ポーズを取っていないんです。さくらちゃんの迫力ある「変身!」ってセリフが聞けて、すごく刺激になりました。井本さんは私よりひとつ年上で、去年まで高校生でした。私がいま高校生なので、休憩時間はずっと学校生活のお話などプライベートな話題で盛り上がっていました。
――『ギーツ』と『リバイス』のクロスオーバー的な部分を実感するシーンはありましたか。
ありました! 「しあわせ湯」のお風呂に入るシーンがあるんです。実は、そのお風呂のシーンが映画のクランクインの日だったんです。映画ということでいつもより緊張しながら現場に行ったのですが、『リバイス』で見慣れていた銭湯が舞台だったため、すんなりと入ることができました。緊張もすぐほどけて「うわあ……本物の“しあわせ湯”だ!」と思うとテンションがグッと上がりました。
――星乃さんご自身も銭湯や温泉はお好きなんでしょうか。
最近、ひとり温泉、ひとりサウナにハマっていて、撮影が早く終わったときやお休みの日は、ひとりで温泉に出かけることが多いです。もともと、お風呂は「暗くて狭い」ところが好きでした……って、こんなお話をすると「闇」を抱えてると思われますけど、そうじゃありません(笑)。照明を暗くしてお風呂に入っていると心が落ち着いて、その日あった出来事についていろいろ考えることができるんです。でも最近は、広い温泉に入ってのびのびするのもいいなって思うようになりました。
――映画における祢音の見どころを教えてください。
追いかけてくるジャンヌから身を隠すため、私が「マネキン人形にまぎれる」シーンがあるんですけど、可愛らしさと面白さの祢音ちゃんワールド全開なので、そこはぜひ注目してほしいです。テレビと同じく映画でも祢音ちゃんは頑張っていますので、楽しみにしていてください。よろしくお願いします!
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