2022年12月29日09時10分 / 提供:マイナビニュース
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1914年に軽井沢で温泉旅館を開業し、2022年で108年の歴史を数える星野リゾート。「旅を楽しくする」をテーマに、「星のや」「界」「リゾナーレ」「OMO(おも)」「BEB(ベブ)」のサブブランドを展開し、2022年11月以降は新たに7施設をオープン予定です。今回はそんな新しいワクワクを生み出し続ける星野リゾートに注目! 今こそチェックしたい話題の施設を深掘りしていきます。
第14回目は、2022年11月にリニューアルオープンした「界 玉造(かい たまつくり)」。今回のリニューアルで、これまで純和風だった客室をすべて和モダンに改装。日本酒発祥の地・島根の地酒をとことん楽しめて、冬は"ごちそう界のキング"タグ付き蟹のフルコースを満喫できます。1年頑張ったご褒美に。酒&蟹にどっぷり浸る、美食トリップに出掛けてみませんか?
■美肌の湯を誇る玉造温泉の名宿
「界 玉造」の場所は、JR玉造温泉駅から車で5分ほど。美肌の湯として名高い玉造温泉の玉湯川沿い。願いごとが叶う"願い石"がある「玉作湯神社」から徒歩約10分の場所に「界 玉造」はあります。
縁結び&パワースポットの宝庫でお肌をツルツルにして、さらに日本酒もとことん楽しめるのがここ! 気軽に、だらんと、ふらりんと……。酔うほどに幸せになれます。
「界 玉造」に到着すると、手入れの行き届いた庭園を通って、ロビーへ。池には鯉が泳ぎ、お庭では因幡の白ウサギがちょこんとお出迎え。客室と通じる渡り廊下「太鼓橋」は、そこに立つだけで絵になるフォトスポットです。
廊下には、島根の若手工芸作家さんの作品が並ぶコーナーが。まるで美術館のような雰囲気で、ゲストを目でも楽しませてくれます。
■島根の文化と伝統をちりばめた客室
「界 玉造」は今回のリニューアルにより、全24室すべてご当地部屋「玉湯の間」へと生まれ変わりました。
ヘッドボードは、雲の隙間から見える"光のカーテン"をイメージしたオリジナルの藍染め作品。偶然にも、ベッドの名前が界オリジナルの「ふわくもスリープ」なので、松江の太陽の光に囲まれて眠る……そんなステキな体験ができます!
さらに、奥にちらっと見ているサイドテーブルにも注目してみてください。何のイメージかお分かりでしょうか?
そう! 答えは、日本酒の酒だるがイメージ。しかも奥の部屋は屋根がアーチ状になっていて、酒蔵の麹室をイメージした造りになっています。
加えてお伝えしたいのが、すべてのお部屋に、温泉をひいた露天風呂があるということ!
約1300年前に編纂された「出雲国風土記」の中で、"神の湯"と書かれた古湯を独り占めできるなんて、幸せの極みです。
■チェックイン後は予約制の茶室でお茶時間
「界 玉造」では、茶室を貸し切って、松江の茶文化を体験できます。しかも嬉しいことに、料金は無料。これは参加しない手はありません!
お茶の作法は、利休七哲の一人細川忠興公を流祖とする「三斎流」。お茶の先生が、ゲスト一人ひとり丁寧にお抹茶をたててくれます。松江の茶の湯文化の裏話的な話も聞けて、新鮮な気分。
■時間の経過とともに変化する景色を楽しむ客室
客室の露天風呂も良いけれど、もっと広いお風呂でゆったりしたいなら、大浴場がおすすめ。内風呂は、湯船の中にある御社から"神の湯"がこんこんと注がれ、神秘的な雰囲気です。
そして、開放感バツグンの露天風呂にも、ぜひ足を運んでほしい! 手足をう~んと伸ばして、澄み切った空気を味わいながら、ゆっくりのんびりリフレッシュできます。
しかし、それだけではありません! 内風呂には「源泉コーナー」があり、そこで"出来たての源泉パック"が作れます。「源泉コーナー」は女性側だけでなく、男性の大浴場にもあります。お肌が気になる男性のみなさま、ぜひお見逃しなく!
ちなみに、「界 玉造」の泉質は、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。ふっくらと肌の潤いを補給する硫酸塩泉と、潤いを塩のベールで閉じ込める塩化物泉のダブルの効果で、まさに美肌づくりにもってこい。
さらに「界 玉造」では、日本酒風呂に入りながら日本酒パックができるんです。
日本酒風呂を楽しむには、館内の売店で「日本酒風呂専用のお酒」を購入し、客室のお風呂で使用します。さらに、大浴場手前にある「美酒処(びざけどころ)」には、日本酒パックが作れる「地元の酒蔵の日本酒」とフェイスマスクが用意されてるので、合わせ技で日本酒美容をお楽しみください。
アンチエイジング効果があると言われる日本酒と温泉のダブルの効果で、肌はもっちりすべすべに。「えっ、ほんとに!?」と思われるかもしませんが、実際やってみるとビックリするくらいお肌が変わります。ぜひトライしてみてください。
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■最初から最後まで幸せになれる、蟹会席がスタート
温泉を満喫したら、お食事処へ。いよいよ、冬の極み会席「タグ付き活松葉蟹づくし会席」の幕開けです。
メニューの中核は、もちろん蟹!しかも、品質がしっかり保証された、タグ付きの松葉蟹を2人で3杯分(一人あたり1.5杯!)も味わえるんです。
また、それぞれ蟹料理に合うように日本酒のペアリングも用意。蟹と地酒をひたすらに味わえるなんて……。これを幸せと言わず、なんと言いますか?
例えば「焼き蟹」は、蟹の水分を飛ばさないようにまず断面から焼き、膜を作ってから裏側を焼き上げるこだわりも。みずみずしい蟹の身をほぐして蟹味噌に混ぜれば、官能的な味わいを楽しめます。
本日のハイライトは、「活蟹の杉板奉書蒸し」。杉板奉書蒸しとは、杉板で挟んだ松葉蟹を奉書(厚手和紙)に包み込んで焼いた、オリジナルの名物料理。蟹の旨みを逃さず蒸しあげるから、蟹の美味しさを最大限に引き出せるのだとか。
「何これっ?」と驚いたのが、その提供方法。大きな木舟の上にのった松葉蟹は、島根の伝統的な「カニかご漁」をイメージしたカゴがかぶさった状態で出されます。
初めて見る斬新な飾り付けに、ワクワクが止まりません。「一体、どんな味がするんだろう?」想像するだけで、頰がゆるみっぱなし。
その後、食べやすくカットされた状態で、再びお目見え。「た、食べれるかな?」とそのボリュームにひるむも、パクっとやったら口の中はパラダイス銀河!
本当に美味しい蟹って、こんなにも甘くて豊潤でみずみずしいんだなぁ……と再認識。心配していた量もまったく気にならず、ウマすぎ御免で即完食です。
シメは蟹雑炊。日本三大瓦のひとつ「石州瓦」をつかった瓦鍋に、大ぶりの宍道湖産しじみでとったお出汁が入っていて、そこに蟹とお野菜を入れ、はふはふフウフウしながら味わいます。
鍋を楽しんだら、最後はご飯を入れて蟹雑炊に。しじみと蟹の旨味が溶け込んだ雑炊は、圧倒的な美味しさ!
「いやいや、もう入らないよ……」と言いながら、ガツガツ無言で食べ続ける筆者。本当に美味しいものに出会うと、人の胃袋って無限大になるようです。
■日本酒に囲まれた異空間で地酒を満喫
幸福度がMAXになったところで、今宵は終わり……ではありません!
「界 玉造」には、とっておきの秘密基地があるんです。それが、島根県のほぼすべての酒蔵のお酒を取りそろえている「日本酒BAR」。食事処のお酒は"食中酒"がメインでしたが、ここはレアな銘柄のお酒がずらり。
しかも、「日本酒BAR」を担当するスタッフは、「島根日本酒マイスター」の有資格者。みなさん基本的なお酒の知識を持っているので好みの味を伝えると、その時ジャスト!なお酒を選んでくれます。
また、スタッフさんがちょうどいい距離感で接してくれるから、気持ちよく呑める点もグッド。
迷ったら、おつまみと一緒に3種類の地酒を飲み比べできるセットがおすすめ。中でも、神話にちなんだセットは神話の国・島根らしいラインナップ。それぞれ神話の物語をイメージしたお酒だから、ワクワク感があります。お酒好きの旅人なら、きっと「おぉ!」思うでしょう。
レア度が高いお酒を呑むなら、「八塩折 黒」を。お酒は基本、水で醸すのが一般的。でもこのお酒は、水の代わりにお酒でお酒を醸す手法で作られています。
まず色を見て驚き。色がブランデーみたいに濃い! ぐびっと呑んでみると、味もかなり濃い! 紹興酒のようなカラメル感と濃厚で奥深い味がします。
「これって、日本酒だったよね?」そんな言葉が脳内をぐるぐると駆け巡ります。気づけば、自分が日本酒の深~い沼に引き込まれていることに。
■思わず目が覚める! 大迫力の石見神楽
ちびちびとお酒を呑んで、気分もすっかりご機嫌さん。ふわふわとしたした気持ちでロビーへ向かいます。
ここでは、島根県の伝統芸能「石見神楽」を毎晩上演。星野リゾートのスタッフが演じるヤマタノオロチ伝説は、想像以上の大迫力です!!
中でもヤマタノオロチはスピード感があって、こちらもそれにあわせて気持ちが高ぶってきます。ドキドキと感動が混じり合った高揚感がぶわぁ~とあふれて、思わずまばたきをするのも忘れるほど。
■深夜の幸せへべれけタイム
大迫力の石見神楽を観劇したら、もう少しお酒が呑みたくなりました。そんな時、日本酒BARにあった種類豊富なお酒を客室まで届けてもらえるのも「界 玉造」の魅力。
お酒をちびちび呑んで、ひたすらダラダラ……。目いっぱいお酒を呑んでも、そのままベッドにダイブすればいいし"この世の極楽!"って感じです。
■はふはふあったか「うず煮」の朝ごはん
深夜の記憶がなくても、幸せな気持ちで目覚められる朝。「界 玉造」の朝食は、出雲地方の伝統料理「うず煮」やのどぐろの干物が並ぶ和食膳をいただけます。
うず煮とは、出雲大社の福神祭でも振る舞われる縁起の良いおもてなし料理。あっさり上品なおかゆ風で、おなかいっぱいになるけど重くありません。
島根の地酒と震えるほど美味しい蟹にどっぷりハマる「界 玉造」。1年頑張った自分をねぎらってあげたい時、ぜひ訪ねてみてください。
■Information
界 玉造
【場所】島根県松江市玉湯町玉造1237