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小栗旬、『鎌倉殿の13人』完走に感謝 義時に対する「怖い」「ヤバい」の反響が励みに「役者冥利に尽きる」

2022年12月18日21時00分 / 提供:マイナビニュース

●「僕に怒りを感じるお客さんが多いほど」やりがい実感
小栗旬主演の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)が18日、ついに最終回を迎え、北条義時の物語が完結した。稀代のストーリーテラーである脚本家の三谷幸喜氏が大河への愛を詰めこんだ本作は、最後まで視聴者の心を揺さぶった。小栗は「本当に納得のいくラストでした」と清々しい表情。大河ドラマの主演という大役を無事に完走した彼が万感の思いを語ってくれた。

平安末期から鎌倉前期において、源平合戦や鎌倉幕府誕生、執権政治に至るまでの権力争いを描いてきた『鎌倉殿の13人』。SNSでも大いに盛り上がりを見せた同ドラマだが、小栗は「毎回オンエアが終わると、その回で何らかのキーフレーズみたいなものが上がっていたことは非常にうれしかったです」と喜んでいたそうだ。また「最後は『女子(おなご)はみんなキノコ好き』というのがトレンドに上がるといいなと」と、何度も劇中で登場したフレーズについておちゃめに語った。

後半では、執権に上り詰めた義時が容赦ない粛清をしたことで「闇堕ちした」と話題を呼んだ。

「義時を演じていくなかで、僕に不快な思いや怒りを感じるお客さんが多ければ多いほど、自分は役者冥利に尽きるというか、そういうキャラクターを演じられて良かったと思いました。でも、振り返ってみてください。実は義時ってけっこういいやつだったんです(笑)。いろんなボタンの掛け違いや立場上のストレス、プレッシャーがどんどん積み重なって、今の義時に。三谷さんもおっしゃっていましたが、人間ってそんなに急に変わるわけじゃなくて、じわじわと蝕まれていったと思います」

さらに義時について「みんながみんな自分と自分の家族のことしか考えないなかで、本当の意味でどういう風に政を進めていけば、鎌倉幕府が上手く成り立っていくのかを、最初から最後まで考えていたのは、義時だけだったんじゃないかと。僕自身はそう強く思っていました」と擁護する。

また小栗は、新垣結衣演じた八重に無邪気な恋心を見せていた若き小四郎時代を振り返り「小四郎は女性に対して元々、ストーカー気質を持っている人で、その時は『気持ち悪い』と言われました(笑)。48回まで演じた感じたのは『義時が好きだ』とか『いいね』とか言われることのないままやってこられた主役という点がすごくいいなと思っていて。初めは『気持ち悪い』で、途中から『怖い』とか『ヤバイ』などに変化していきましたが、僕としてはそうした評価をもらえたことが励みになっていました」と語った。

最終回では、最後の山場といえる承久の乱が描かれた。これまで鎌倉を死守するために、非情なジャッジをくだしてきた義時だが、後鳥羽上皇が義時に対して討伐の兵を挙げたことで、朝敵となる道を選択した。

47回では、小池栄子演じる北条政子の演説により、御家人たちが立ち上がったことで、歴史が大きく動いた。

「義時は本当に、あの場では死ぬ覚悟をしたんです。自分が犠牲になる覚悟を決め、それで済むのならしれっと事を収めてしまおうと。自分にとっての天命はここで終わると感じましたが、政子による演説でまた違う形を作ってもらい、結局、官軍と戦うことになります。俺にはまだまだやらなければいけないことがあるという想いを強く抱いたんだと思います」

●「納得のいくラスト」三谷幸喜や共演者に感謝

承久の乱では、総大将に義時の息子・北条泰時(坂口健太郎)を迎えて戦った。ヒール的ポジションとなった後鳥羽上皇役の尾上松也のねちっこい演技も冴え渡っていたが、小栗は松也について「やはり歌舞伎をやられている方たちが時代劇をやると、どうやっても自分たちには出せない色気や声音など、いろんな技術を出せるんだなと感じます。特に松也くんの後鳥羽上皇の嫌らしい品みたいなのは抜群でした」と絶賛。

「台詞1つを聞くだけで、雅な感じが伝わってきました。後鳥羽上皇は義時よりも年齢が下のはずなので、ベストなキャスティングだったなと。義時からすれば本当にうざい存在で、常に武士のことを下に見ているんだろうなと思い、心の中ではものすごくメラメラしていました」と笑った。

無事に幕府軍が圧勝し、名実ともに鎌倉幕府が日本を支配する時代がスタート。このあと、義時と山本耕史演じる三浦義村とのシーンや、義時と政子とのシーンが非常に味わい深かった。

小栗は山本については「耕史さんと現場をやると、彼自身ももちろん面白い芝居をされますが、耕史さんを通して、義時というキャラクターが、お客さんの目にどう映っているのかが、伝わってくるんです。耕史さんは常にそういうリアクションを返してくれる方なので、僕としては共演していてすごく救われました」と感謝する。

続く小池と2人でのシーンで、クランクアップを迎えたという小栗。「納得のいくラストだと思っていたのですが、いざ、自分が実際に演じてみたら、本当にこれで全部が終わったという気持ちになれました。制作統括の清水(拓哉)さんとも話していましたが、『今からもう1回義時をやってくれ』と言われても全くできないし、何も覚えていませんという感じでした。まさにあの日、あの場に全部置いてきたんです」とやりきった感を口にする。

そして、義時の最期について「彼自身はまだあそこで死ぬ気はなくて、『まだまだ生にしがみついていたい』という思いがあるところなんです。ただ、前半、政子と2人でしみじみ昔のことを語っているところでは、『自分の人生の最期を迎えているような状況でしゃべっちゃっているな』と感じていたんですけどね。そんなつもりは毛頭なかったんですけど、そういう感じになってしまったなと、義時を演じながら思っていました」と語った。

「三谷さんが最終回をああいう形で描いてくれたことがすごくうれしかったです」と感無量の様子だった小栗。加えて「今回、三谷さんが大河ドラマをこよなく愛している方だってことが伝わってきました。だから自分は大河ドラマを、三谷幸喜さんの脚本で演じられたことがとてもありがたかったです」と言葉をかみしめた。

小栗にとって代表作の1本に加わったことは間違いない『鎌倉殿の13人』は多くの人々を魅了した。視聴者はしばらく余韻に浸るのではないだろうか。

■小栗旬
1982年12月26日生まれ、東京都出身。98年、ドラマ『GTO』で連続ドラマレギュラーデビュー。03年、舞台『ハムレット』で蜷川幸雄演出の舞台に初出演し、蜷川作品の常連となる。主な出演作としてドラマ『花より男子』シリーズ(05~07)、映画『クローズZERO』シリーズ(07/09)、映画『銀魂』シリーズ(17、18)、『罪の声』(20)、ドラマ『日本沈没-希望のひと-』(21)など。また主演舞台『ジョン王』(東京・Bunkamuraシアターコクーン他)が12月26日より幕を開ける。

(C)NHK

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