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成果を上げながら定時で帰る仕事術 第183回 テンプレートを使い倒して仕事の質とスピードを上げよう

2022年12月09日07時50分 / 提供:マイナビニュース

本連載の第182回では「リスキリングでAIを活用できるようになろう」という話をお伝えしました。今回は仕事におけるテンプレートの活用についてお話します。

「テンプレート」というと、どのようなものをイメージされるでしょうか。

世の中には多くのテンプレートがあります。プレゼンテーション用の資料のテンプレート、Q&Aの回答テンプレート、面接のテンプレートなど、様々なテンプレートが溢れています。

このように先人達が作ってくれたテンプレートは数多ありますが、ことビジネスにおいて、テンプレートに関する態度は以下の3タイプに分かれます。まずはテンプレート依存型。この種の人達は予めテンプレートがないと動けず、完全にテンプレートに縛られてしまうタイプです。次にその真逆のテンプレート嫌悪型。テンプレートを極端に嫌い徹頭徹尾、自分のオリジナリティーを出そうとするタイプです。そしてテンプレート活用型。既存のテンプレートを土台にしつつも、状況や目的に応じて調整していくタイプです。

これら3タイプの中でもテンプレート依存型の人は決められたことを決められた手順や規則、指示に忠実に沿って実行することが求められる職業では重宝されるでしょう。その一方、変化のスピードが速い業界・業種や柔軟な対応が求められる仕事内容には向いていません。

テンプレート嫌悪型の人は、自分自身でゼロから作り上げることに拘るため創造性の高い仕事に向いているように思います。しかし、少なくともホワイトカラーの仕事における多くの仕事においては、全く白紙の状態から仕事を遂行するのは理にかなっていない状況も多いのではないでしょうか。これらの議論を踏まえると、一般的にはテンプレート活用型が最も効率よく仕事ができそうです。

その一方で周囲を見てみると、テンプレートを嫌悪しているというわけではないのでしょうが全く活用していないケースが多いように感じます。最も分かりやすい例を挙げると、プレゼンテーションの資料作成やプレゼンの流れにおいて、全て最初から自分で考えて作り上げようとするケースです。

まず、資料そのもののテンプレートについてですが、こちらは社内あるいは世の中の誰かが必ず秀逸なものを用意しているといっても過言ではないでしょう。最初からそれをベースにして資料を作成すれば一定のクオリティーを担保できる上に、ゼロから作る場合と比べて遥かに時短になります。

また、プレゼンの流れについても「この種のプレゼンは一般的に、このような流れで進めると良いよ」というテンプレートがあります。これも先人達が多くの失敗を踏まえて作り上げてきたものなので、ある程度成功確率を上げる効果があるはずです。こちらもやはり、ゼロから考えるよりテンプレートを活用した方が、遥かに効率的・効果的に設計することができるはずです。

なお、このような話には「それでは全く自分自身のスキルや創造力が培われないのではないか」と批判される方がいるでしょう。しかし、そこはご安心ください。「テンプレートを活用する」ということと「完全にテンプレートに沿う」ということは必ずしも一致しないからです。テンプレートを使って、ある一定の水準まで仕事の質と量を一気に引き上げることによって「時間」と「労力」が節約できます。そして、テンプレートの活用によって温存できたそれらのリソースを使って、仕事の質と量をさらに高めることができるのです。

これは山登りに喩えると、麓から徒歩で登るよりも、ケーブルカーやリフトなどで山の途中まで行って、そこから徒歩に切り替えて登った方が遥かに早く、より高くまで登れるようなものです。もちろん、山登りでは「徒歩ならではの達成感がある」と言う方も多いでしょうが、仕事においては自分が達成感を感じるかどうかよりも、より良いものをより早く提供する方が優先されるのではないでしょうか。

最後に、筆者が最近よく使っているテンプレートをご紹介します。それは、デザインプラットフォームツールのCanvaです。Canvaにはプレゼンテーションに使用できる様々なテンプレート、それもオシャレなものが用意されています。また、動画作成や名刺のデザインなど様々な用途に使用できるテンプレートが豊富に用意されているので、最近は資料を作成する際にパワーポイントよりCanvaを使うことの方が多くなっています。ぜひ一度、お試しください。

相原秀哉 あいはらひでや 株式会社ビジネスウォリアーズ代表取締役 慶應義塾大学大学院修了後、IBMビジネスコンサルティングサービス(現日本IBM)入社。グローバルスタンダードの業務改革手法、Lean Six Sigmaを活用したコンサルティングを得意とし、2012年に日本IBMで初めて同手法の伝道師 "Lean Master"に 認定される。その後、幅広い組織や個人の生産性向上に寄与するべく独立。生産性向上による働き方改革コンサルティングや、コンサルティングスキルを実践形式で学べるビジネスブートキャンプを手掛ける。著書に『リモートワーク段取り仕事術』(明日香出版社)がある。 この著者の記事一覧はこちら

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