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結成25周年のトータルテンボス「じいちゃんになってもこの感じでやれたら」 コロナ禍のツアーで感じた思いも

2022年12月08日13時30分 / 提供:マイナビニュース

●原動力は「楽しみたい」という思い 生のお笑いにこだわり
今年4月に結成25周年を迎えたお笑いコンビ・トータルテンボス(藤田憲右、大村朋宏)にインタビュー。全国ツアーを大切にして毎年開催してきた2人だが、コロナウイルスの影響で2年間開催できず。今年、3年ぶりに「トータルテンボス25周年全国漫才ツアー2022『ちりぬるを』」を開催し、ファンの生の反応に喜びを感じる一方で、コロナの影響も痛感しているという。25周年を振り返るとともに、「また0からのスタート」として改めて生のお笑いの良さを発信していくと決意を新たにした思い、そして今後について話を聞いた。

――25周年を迎えた心境をお聞かせください。

大村:「もうそんなに経ったの?」というくらいで、まだやれていることへの感謝と、これからもずっと変わらずにやっていきたいという気持ちです。

藤田:25周年と言われると「そんなやったんだ」というくらい。サラリーマンの方もいちいち10周年、15周年って意識しないと思うんです。その感覚ですよ。うちらには定年がないくらいで、勤続25年のサラリーマンの方もいますし、皆さんやられていることですから。

――20代前半でコンビを組んだとき、こんなに続くと思っていましたか?

大村:何も考えてなかったですけど、変わらずこうやって芸人だけで25年やれていることは感謝しています。

――『M-1グランプリ』に挑戦し続け、出場資格がなくなったときには目標を見失った時期があったそうですが、それはどういう風に乗り越えたのでしょうか。

藤田:あのときは視野が狭かったというか、今のほうが選択肢がすごく増えている。あの頃は発信の方法がライブとテレビしかなかったですが、今は普段のライブも、ツアーもあるし、YouTubeでもラジオでも発信できるし、テレビもたまに呼んでもらっているし、表現の場がいっぱいあるのはありがたいなと。いろんな面を出せているのでストレスもあまりないです。

――かまいたちさんは「お金を稼ぎたい」という思いが原動力だとおっしゃっていますが、お二人の原動力は?

2人:楽しくやりたい。

大村:それによってお金がもらえるなら、なおいいでしょうけど、お金優先ではないかな。楽しみたいですね。

藤田:昔は、自分たちに合ってない仕事も全部断らずやっていたと思いますが、今はあまり乗り気ではない仕事は断るようにしています。楽しくやれる仕事じゃないと、お互いによくないと思うので。お金優先だとそれすらもやるんでしょうけど。

――楽しめることが大事ということですが、その中で、全国ツアーなどで笑いを全国に届けることに力を入れられている印象です。

藤田:そうですね。そこは変わらず。今は全国に届ける手段もいろいろあり、YouTubeだけ見ている人、ラジオだけ聴いている人、ライブだけ見ている人というように、人それぞれだと思いますが、ラジオを聴いて面白いと思ってライブにも行ってみようとなってくれたらいいなと。いろいろ手を出すのは間違っていないと思っています。

大村:ラジオやYouTubeでも笑いを全国に届けることはできますが、時代は変われど生のほうが面白いというのは不変だと思うので、生で届けるというのは特に大事にしていきたいです。

藤田:ジャルジャルはYouTubeでネタをやっていて、ライブでネタを見たくなる感じがうまいなと思いますが、うちらはYouTubeでネタは配信していなくて、ライブでの特別感を味わってもらいたいと思っています。

●コロナ禍のツアーで感じた劇場離れ「また0からのスタート」
――3年ぶりの全国ツアー「ちりぬるを」を開催されていますが、ここまでやってきた感想をお聞かせください。

藤田:コロナ前とコロナ後で違うなと。お客さんがライブを見ることに、前より若干構えがあるのかなと感じました。

大村:動員数にも多少影響ありますし、ステージに立っても「ちょっと笑いの量が少ないな」と。ツイッターで「大声で笑いたかった」とつぶやいている人もいて、制限しちゃっているんだなと感じ、寂しいところはありますね。

藤田:東京の劇場だと笑い声が帰ってきていますが、地方は年配の方も多かったり、東京よりも警戒されている方が多いのかなと思います。

大村:東京の方はライブを見る機会も多いですし、慣れもあるのかもしれません。

――コロナ前との違いを感じつつも、久しぶりに全国ツアーができる喜びも感じられていますか?

大村:もちろんです。やっとできると。これだよな! と感じながらやっています。

――生の反応は格別ですか?

2人:そうですね!

――改めて、全国ツアーはお二人にとってどういうものかお聞かせください。

大村:やはりずっと続けていきたいなと。2年やれなかったのが悔しいというか、コロナ前は17、18カ所くらい回っていて、本来であれば25周年の今年は25カ所くらい回っていたと思いますが、逆に縮小するという。2年やってなかったし、まだコロナも明けてないから様子を見たいということで、中都市を削らざるを得なくて残念だなと思いましたが、ふたを開けてみたらやはり動員数がコロナ前とは違いました。

――劇場で見るという人がやはり減ってしまったわけですね。

大村:コロナ禍で配信の文化が根付いてしまって、劇場まで出向かないという風になってしまったのは悲しいですね。

藤田:開催するかどうかも、感染者数の推移を見ながら判断していく時代なんだなと。新しい時代にあわせた新しい全国ツアーの作り方をしていかないといけないとわかりました。

――新しいライブの作り方とは、先の状況を予想しながら進めていくということでしょうか?

藤田:はい。感染者数の推移を見ながら、半年後くらいの状況を予想して判断するということ。タイミングや開催場所が券売に直結すると思いますし、特に地方の方はコロナに対する警戒心も強いので、そういうことも考えて決めていかないといけないなと。

――またここからライブを重ねて、生の良さ・魅力を感じてもらいたいですよね。

大村:そうですね。もう1回、0からまた根付かせていかなきゃなと。やっぱり生がいいと感じてもらって、その人数を増やしていきたいです。

藤田:YouTubeやラジオ、テレビがなくなったとしても、最後に絶対残るのが漫才だと思っているので、そこが柱なんですよね。ツアーが柱で、漫才をやらずにテレビやラジオでというのはないと思います。

――以前、「全国ツアーはいつも、前回を超えたい」とおっしゃっていました。コロナ禍でまた0からのスタートということですが、漫才に関しては年々パワーアップしているという手応えはいかがでしょうか?

藤田:もちろん!

大村:そのつもりではいます。

――ツアータイトルはいつもマネージャーさんが決めるということでしたが、今回の「ちりぬるを」もそうですか?

2人:マネージャーです。

――このタイトルにされた理由はご存じですか?

大村:千鳥が『いろはに千鳥』という番組をやっているから、その千鳥に対抗したという、すごく恥ずかしい理由でした(笑)。勝手にマネージャーが千鳥に対抗意識を持っていたのかと。

――そういう理由なんですね(笑)。お二人もこのタイトルで納得していますか?

大村:納得というか、そういう意味ならそういう意味でしょうがないなと。コロナで中止になりましたが、「トータルテンボスの天下統一」というタイトルを予定していたときがあって、それに関してはコロナありがとうと。そんなタイトルでやらなきゃいけなかったのかと思うと震えます。

藤田:あぶないあぶない(笑)

●互いに「愛くるしい」 年齢を重ねるのは「プラスでしかない」
――小・中の同級生のお二人ですが、25年活動してきて関係性に変化はありますか?

2人:変わらずですね。

――相方が大村さん、藤田さんでよかったなと感じている、お互いの好きなところを教えてください。

大村:隙がありまくるところですかね。隙があるので入り込みやすい。いじりたいということにつながりますから。愛くるしさは健在です。

藤田:世間的にはきびきびしているイメージだと思いますが、意外と抜けているところがあって、僕からしても愛くるしいなと。皆さんは大村に対して愛くるしさを求めてないので、たまに出るくらいがいいのかなと思います。

――経験を重ねてネタの変化や成長はどのように感じていますか?

大村:意図的に変えていることはないですが、多少は変わってきていると思います。以前はコントみたいのが多かったんですけど、そればっかりじゃなくなりましたし、そういう変化はあります。

――ネタはどんどん湧いてくるのでしょうか。

大村:全然! 絞り出している感じです。

――愛くるしい藤田さんというキャラクターを生かして。

大村:そうですね。藤田とやるからこういうネタになっているのだと思います。

――漫才をしているときも作っているときも楽しさを感じるのでしょうか。

大村:練習とかはしんどいときもありますけど、お客さんの前に立って笑いをとれたときの充実感はかけがえのないものですね。(今回のツアーで)改めて「これだよこれ!」と感じました。

――25周年を迎え、この先はどうなっていきたいと考えていますか?

藤田:このまま、のんべんだらりと楽しく、このペースでいられたらなと。コロナでできなかった年がありますが、これからも毎年変わらずツアーをやっていけたら。

大村:本当にそれですね。30年、35年と変わらずやっていたら一番いいんじゃないですか。

――今40代後半ですが、50代、60代になっても……!?

藤田:じいちゃんになってもこの感じでやれたらいいなと。同じことをやっても年を取っていたほうが面白いと思うんです。

大村:年齢を重ねるのはプラスでしかないと思います。おじいちゃんがおじいちゃんの内もも叩いていたら面白いじゃないですか。今より面白いと思います。

藤田:小学生が見たらぎょっとするだろうな(笑)

――最後に「ちりぬるを」をはじめ、出演ライブについてメッセージをお願いします。

大村:コロナでいろんなものが制限されて、知らず知らずのうちに諦めていたうっぷんを笑って晴らせると思います。こんな笑っていいんだと。忘れていた感覚を呼び覚ましに来てほしいです。

藤田:うちのライブはコミュニティ感がすごくある。僕らともそうですけど、お客さん同士も。その輪に加わってみませんか? 意外と居心地いいですよ!

■トータルテンボス
大村朋宏(1975年4月3日生まれ、静岡県御殿場市出身)と藤田憲右(1975年12月30日生まれ、静岡県御殿場市出身)によるお笑いコンビ。吉本興業所属。小学校・中学校の同級生。ともにNSC東京校3期生で、1997年4月にコンビ結成。結成当初はコントが中心だったが、2000年頃から漫才中心に変更し、「ハンパねぇ!」などのフレーズで知られている。『M-1グランプリ2007』準優勝、『爆笑オンエアバトル チャンピオン大会』(2008)優勝など数々の大会で実力を発揮。『くさデカ』(テレビ静岡)、『Cheeky's a GoGo!』(BSよしもと)、『競輪LIVE!チャリロトよしもと』(BSよしもと)などにレギュラー出演中。

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