2022年12月02日05時30分 / 提供:マイナビニュース
●「僕の視聴層はだいたいテレ東深夜なんで」
フジテレビお昼の生バラエティ番組『ぽかぽか』(1月9日スタート、毎週月~金曜11:45~)のMCを担当するお笑いコンビのハライチ。コンビ結成18年でのこの大きな仕事に、2人はどのように挑もうとしているのか。
オファーを受けた際の心境や、生活の変化の予測、このタイミングでコンビの仕事が増えることへの戸惑いなどを語った――。
○■爆笑問題・太田に相談も…
――今回のお話が来たときの心境は、いかがだったでしょうか?
澤部:最初は次の昼の番組の曜日レギュラーなんだろうなと思ってたんですけど、MCと聞いてめちゃくちゃびっくりしましたね、マネージャーがもう、連絡をくれたときからかかっちゃってたんですよ(笑)。電話かかってきて「澤部さん今1人ですか?」って、何も心当たりないですけど、絶対何か写真撮られたんだと思ってビビってたらこの話だったんで、まずはホッとしましたね(笑)
岩井:僕は電話来たとき、そこそこ酔っ払ってて、しかもめちゃくちゃ電波が悪いところにいたので、断片的にしか聞けなかったんですよ。だから、言ってることの「昼」「帯」「MC」とかをつなぎ合わせて、これが始まるんだっていうのにたどり着きました。
――周囲の反響はいかがでしたか?
澤部:吉村(崇、平成ノブシコブシ)さんからすぐ連絡きました。「表参道でデモ行進する」と言ってました。うちの事務所(ワタナベエンターテインメント)の前ですかね。
――どなたかに相談されたというのはありますか?
岩井:僕が唯一「どうしたらいいですかね?」と相談したのは、爆笑問題の太田(光)さんなんですけど、「昼とか思わずに思い切りやればいいんだよ」「何なら俺が生放送に行ってやろうか?」と言われたときに、この人に相談すべきじゃなかったと気づきました。
澤部:フジテレビの生放送と一番相性悪いですからね、あの人(笑)
岩井:昼にピエロのメイクして来られたらどうしようかと。
澤部:また社長に怒られて。
(編集部注)…2019年『FNS27時間テレビ』の『さんまのお笑い向上委員会』生放送で、ピエロの扮装をした太田が、フジテレビの遠藤龍之介社長(当時)を羽交い締めにするなど暴走した。
岩井:ちょっと人選をミスったとは思いましたけど、でも良い言葉をもらいました。あと、南原(清隆)さんには「リズムを作ってから気を付けろ」みたいなアドバイスをくれました。
――南原さんは裏の『ヒルナンデス!』MCですが、そうした先輩芸人の番組を追い抜いてやりたいという思いはありますか?
澤部:まあ背中を見ながら、追い付き、追い越せという気持ちはもちろんありますよね。
○■毎日会うのは中学以来「楽しみだけどドキドキ」
――かつて『笑っていいとも!』を放送していた時間帯ということについての意識は、いかがでしょうか?
澤部:時が経ったなと感じました。「楽しみだな」っていう感じで来られるような番組になったらいいなと思います。
岩井:そもそも昼の柄じゃないですから、俺に(昼の帯番組のMCを)頼んだ理由は、何かあるんだろうなとは思ってます。深夜ばっかり出てて、昼っぽくない人に頼むということなのかもしれないですね。だから、別に昼に迎合していくような感じにはならないと思います。僕の視聴層はだいたいテレ東深夜なんで、お昼のお客さんに喜んでもらえるような対応はちょっとできそうにないですね。このままやって楽しんでもらうってなると、他の番組との違いが出るんじゃないかと思います。
澤部:やっぱりオンタイムで見る人は主婦の方が多いと思うので、主婦の皆さまに岩井を紹介するっていう作業になりますね。
――生放送は好きなほうですか?
澤部:コンビで生放送なんていうのは意外と経験ないので、楽しみですね。
岩井:僕は生放送好きです。かつて『ピカルの定理』って番組で、がっつり収録コントに出てたはずなのに、OAではCGで消されたことがあったんですけど、生放送はそういう処理が行われないんで。
――現在はピンの仕事が多いですが、このタイミングで一緒に毎日生放送のMCをやるというのは、どのような心境でしょうか?
澤部:あんまり考えないようにしてるんですけど、たまにお風呂入ってるときとかに、「岩井さんと毎日やるのか、何時間も……やだやだやだ! うわーー!!」ってなる瞬間があります(笑)。本当に毎日会うなんて中学以来ですから、楽しみではありますけど、ドキドキもやっぱりありますよね。
岩井:あんまり考えないようにしてるっていうか、こういうふうになりますって会議がまだ全然行われてるわけじゃないんで。まあ、やってみてどうなるかって感じですかね。
澤部:そうですね。今やっと、こうやって取材を受けてちょっと実感がわいてるんです。だから、初回やって、1週やって、徐々にだと思いますね。
――コンビでMCをやる上で、やりやすいところはいかがですか?
澤部:2人だとやっぱり安心する面はありますね。でも、何を言うか分からないという怖さ、それを果たして俺は正せるのか、という不安もあります。『ぽかぽか』を通じて、岩井を“陽”の人間にできたらなっていうのはあるかもしれませんね。
岩井:澤部がいたらツッコんでくれてまろやかになるんで、助かりますけどね。あと僕は常識がなくて、テレビ見てないから芸能人を全然知らないので、「この人何の人なんだろう」ってときがめちゃくちゃあるんですよ。そういうときは澤部に預けて、「こういう接し方をすればいいんだな」と思うときが多々あるので、それは助かりますね。
●坂下千里子に「何かしらしてもらいたい」
――番組で何かやりたいことはありますか?
澤部:どういう番組になるかまだ分からないので、模索中ではありますね。でも神田(愛花)さんもMCでいらっしゃるので、3人のグルーヴ、ジャズ、セッションといいますか。生ですから、そこの掛け合いの良さは、出していかないととは思いますけどね。回数を重ねて、3人のチームワークを築き上げて出していきたいですね。
岩井:僕は、なんかスタジオじゃないところからやりたいですね。昼から閉鎖的なところに行くの嫌じゃないですか。換気が行き届いてるところがいいです。
――神田さんとの共演は、やはり楽しみですか?
澤部:めちゃくちゃ面白い人ですから単純に楽しみですね。岩井さんもそうですけど、何言うか分かんない。今や、元NHKなんてのはもうみんな忘れてるんじゃないですか(笑)? ちょっと怖いですけど、何言うか分かんない2人がいるっていうのも、やっぱり生放送で楽しみだなとは思ってますけどね。
岩井:変なこと言っちゃうのが名物みたいになったらいいですけどね。視聴者が「今日も何か言うんじゃないか」とか、「また変なネット記事になっちゃってる」とかが名物みたいになって、それにあぐらがかける状態になりたいです。
――番組に呼んでみたい方はいらっしゃいますか?
岩井:僕があんまりフィーチャーされてない時期に見つけてくれて、育ててくれた坂下千里子さんですね。レギュラーになっていただくとか、何かしらしてもらいたいですね。
澤部:楽しいからね、千里子さんは。
――総合演出を務めるのは、ハライチさんとかつて深夜の生バラエティ番組『キャンパスナイトフジ』で一緒に仕事をして、型破りな“アウトな人”が集結する『アウト×デラックス』を立ち上げた鈴木善貴さんです。
澤部:この人も変な人で、ヤバい人だから心配です。“ザ・フジテレビ”というテレビマンの感じを持ち合わせながら、その枠に収まらない人ですね。
岩井:感覚が若いので、あんまり守りに入らないような番組になりそうな感じはします。
○■妻とのランチ危機で「澤部家が揺れてます(笑)」
――毎日の生放送になると生活サイクルに変化があると思うのですが、そこはいかがですか?
澤部:僕は妻とのランチを大事にしてたんで、それが行けなくなるということで、今ちょっと澤部家が揺れてます(笑)。なので、妻とのディナーを増やしたいと思いますね。
岩井:いや、ランチしてもらってもいいと思いますよ。そこに中継つないで若手芸人のリポーターを行かせればいいだけの話なんで。
澤部:フジテレビっぽいな! ダメなんですよ。うちの妻が嫌がるから!
岩井:MCの人って旅行で休み取るじゃないですか。それも澤部の旅行先に行って中継つなげばいいじゃないですか。
澤部:絶対やだよ! 休みじゃなくなっちゃうじゃん。
――岩井さんは、自分の家に中継が来られるのはどうですか?
岩井:絶対嫌ですね。でも、めちゃくちゃキレていいんだったら、来てもらっていいです。
――では改めて、『ぽかぽか』のスタートに向けて意気込みをお願いします。
澤部:芸人を始めたときに、やっぱり自分たちのMCの番組をやりたいとは言ってましたけど、もうチャンスはないだろうと思ってたんです。そこに、こういう素敵なお話を頂いたんで、フジテレビのお昼、日本のお昼を盛り上げたいなと思いますね。今こうやって取材されてますけど、後に「もう終わるんだ。あの取材を受けたときが一番楽しかったな』という気持ちになることがすぐ来ないように頑張りたいと思います。
岩井:やっぱり昼の柄じゃないと思うんですけど、よく考えたら朝とかお昼の帯でMCをやってる芸人の人、全員人相悪いですから(笑)。だから、僕は意外と適任なんじゃないかと思うので、頑張ります。