2022年11月25日17時20分 / 提供:マイナビニュース
Micron Technologyは、広島工場で生産が始まった1β DRAMではEUV露光技術の採用を見送り、技術が確立しており高歩留りが期待できるArF液浸リソグラフィを用いたマルチパターニングの技術を採用しているが、2024年以降の立ち上げを予定している1γ(あるいは1Δの可能性も)DRAMについては、EUVリソグラフィ技術を導入する可能性が高い。しかし、ASMLが独占供給するEUV露光装置は、PPL(Plasma-Produced Laser)方式の光源を採用しており、高圧状態のSn(スズ)タンクからSn液滴を落下させそこにレーザー照射するわけだが、この加圧スズタンクが日本では高圧ガス保安法の適用対象とされ、輸入や使用に関して厳しく規制されることが予想される。日本では、光源出力に限界が見えてきたPLL方式にかわり、巨大加速器を用いたFEL(Free Electron Laser)方式のEUV光源が、高エネルギー加速器研究機構(KEK)を中心に識者による共同研究が進められているが、こちらは液化ヘリウムを冷却媒体とする冷凍設備が高圧ガス保安法の規制対象になる。いずれの方式のEUV光源を使用しても将来にわたり高圧ガス保安法の規制を免れない状況にある。
この点に関して、去る11月16日に開催されたマイクロン広島工場の式典における記者会見でメディアから質問がなされ、Micron TechnologyのSVPでグローバルオペレーション担当のManish Bhatia氏は「広島工場での将来的なEUV導入の可能性も見据え、キーサプライヤーとも協議して日本政府に(規制緩和に向けた)働きかけをしている」と語っていた。
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