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八木亜希子、『明石家サンタ』で学んだ“見ている人にとってフェアである”こと「常に大事な姿勢に」

2022年11月26日08時00分 / 提供:マイナビニュース

●さんまが自由にやれる信頼感
フジテレビ系バラエティ特番『明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー2022』が、今年はクリスマスの12月25日(24:45~)に生放送される。

クリスマスにひとり寂しくしている視聴者が、明石家さんまふんする“明石家サンタ”からの生電話で「今年起きた不幸話」を披露して合格すれば、豪華プレゼントが当たるという32年目を迎える名物番組だ。

今回は、1990年の第1回からさんまとともに司会を務める八木亜希子と演出を担当する三宅恵介ディレクターにインタビュー。八木はこの番組を通して、三宅Dから“見ている人にとってフェアである”ことを学び、それがどの番組出演においても大事な姿勢になっているという――。

○■電話を切ったのに「かわいそう」と言ったら…

毎年10月くらいになってオファーがやってくると、「もう年末だな」と八木の中でも風物詩になっている『明石家サンタ』。その魅力は「とにかくさんまさんのトーク力を存分に楽しめるシンプルな作りになっているところだと思います。スタッフがさんまさんの空気を感じ取って、いかに乗れるかというムード作りがあって、そこにさんまさんが自由にやってもいいという信頼感で臨めてるんだと思います」と分析する。

それを受け、三宅Dは「さんまさんの魅力を引き出す要素として、八木さんが隣りにいるというのが欠かせないんです」と補足。その上で、「最初のときから、さんまさんとの2人の空気感が全然変わってないと思います。1年目から何を言っても返してくれるからさんまさんも信頼してるし、さんまさんいわく“何の欲もない”というホワーっとした八木さんの空気があって、それがいいコンビになってると思います」と評した。

しかし八木は、最初から今のようにはできていなかったと打ち明ける。第1回の放送で、さんまが「そうかあ、それは(プレゼント)あげられへんなあ」と電話を切ったときに、八木が「かわいそう」と発言したことがあった。この放送の後、別番組の打ち合わせで三宅Dがアナウンス室に来た際、八木に「『かわいそう』はない」という話をしてくれたことで、すべての番組に向き合う意識が変わったという。

「『目の前の人がかわいそうでも、見ている人がそれをフェアだと思ったら、かわいそうじゃないんだ』という話をされたんです。ここから、“見ている人にとってフェアである”ということは、ニュースや報道など他の番組をやるときも、常に大事な姿勢になっています」(八木)

その姿勢は自らのみならず、番組全体を俯瞰(ふかん)して一貫。「さんまさんは時々、女性にかわいらしく『さんちゃん、お願い~』とか言われると、すっごい甘くなるんですよ(笑)。みんなが『もう電話切れ!』と思ってるのに、『どうしようかー。他に話あるかー?』って粘ったりして、それはフェアじゃないから、多少の色仕掛けはあってもいいと思うんですけど、許容範囲を超えたときは、私が(強制的に)電話を切ることにしています(笑)」と八木が明かすと、三宅Dは「唯一、さんまさんを制して電話を切れる人なんです。八木さんが切っても誰も文句を言わないし、今までその判断は間違ってないね」と信頼を語った。

○■ベランダ、ジグソーパズル、彼女が来ない…記憶に残る不幸話

32年という長い歴史で印象に残る“不幸話”を聞くと、八木は「これこそ生放送だなと思ったのは、携帯電話が出始めの頃に、携帯を持ってベランダに出てしゃべってたら、鍵を閉められちゃって『表で家族に締め出されてるんです』という人がいて、テレビを通して『気づいてあげてください!』って一生懸命呼びかけたりしたことがありました(笑)」と紹介。

さらに、「さんまさんが間違い電話をしちゃって『すいません』って謝りながら、『私、明石家さんまと申しますけど、クリスマスの番組をやっておりまして、今何をやられていたんですか?』って聞いたら『ジグソーパズル』って答えて、合格の鐘が鳴った人がいました(笑)」というハプニングも。ちなみにこの人は、一番の目玉商品・自動車が当たるという奇跡が起こった。

ハプニングと言えば、三宅Dは「フジテレビがお台場に来たときに、レインボーブリッジが大渋滞でさんまさんが間に合わないかもしれないというときがあって、自転車持って迎えに行ったんですよ」という秘話を披露。現在よりもクリスマスが大いに盛り上がっていた時代で、「その頃は『今彼女と待ち合わせしてるんですけど、2時間経っても来ない』という電話もありました」(三宅D)と、男性の切ない不幸話もあった。

●電話の進化とともに変化したハプニング

この歴史の中で、特に変化を感じるというのは電話。「入社した当時は、(『笑っていいとも!』の)テレフォンショッキングもアナウンス室も黒電話でしたからね。初めて持った携帯はすごく大きくて、ある日携帯を取り出そうと思ってバッグを開けたら、家のコードレスホンが入ってたり(笑)。そこから、みんな携帯を持って、先ほど言ったベランダからかけることになってしまった人もいるし、番号が通知されるようになって、間違い電話して切ったら向こうからかかってきちゃって『なんだこれは!』ってなったこともありました」(八木)と、進化とともにハプニングの内容も変わっていった。

また前述の通り、世の中のクリスマスの捉え方に変化が生まれ、それに伴って番組の役割も変わってきたという。

八木は「昔はお台場もカップルばかりで、“クリスマスに1人で過ごすなんて…”みたいな時代がありましたよね。でも、今は“1人で楽しいけど何か?”という感じもあるじゃないですか。だから、最初はクリスマスに寂しく過ごす人が電話するという番組でしたけど、年の終わりに1年の不幸な話を笑って、新年を迎える前に厄を落としましょうみたいな雰囲気にだんだん変わっていった気がします」と実感。

三宅Dも「クリスマスに寂しくしてる人たちに救いの手をということで、32年前に始まったんですよね。その後、さんまさんが日テレでSMAPとクリスマスの特番をずっとやってて、それが終わってこっちにやってくるというもありましたし、テレビ局自体もクリスマスに盛り上がるというのが、変わってきてるような気がします」と見解を述べた。
○■お昼の新生バラエティに“明石家サンタイズム”が生きるか

ハプニングや奇跡を生む生放送というスタイルが『明石家サンタ』の魅力の1つだが、同番組で以前ディレクターを担当し、三宅Dのもとで育った鈴木善貴氏が、来年1月にスタートする平日お昼の生バラエティ番組『ぽかぽか』で総合演出を担当することになっており、“明石家サンタイズム”が生かされるのを期待したいところだ。

三宅Dは「一時期、マツコさんのコーナー(※)があって、善貴はあそこのBGMにエディット・ピアフを持ってきたんですよ。それがすごく良かったので、あいつも分かってると思うけど、“空気感”を大事にしてやってもらいたいですね」と、直系の後輩にエールを送った。

(※)…マツコ・デラックスがクリスマスの夜に「よってこやお台場店」(現在は閉店)でひとりラーメンを食べる様子を、ロングショットのライブ映像で見つめるミニコーナー

■ハガキ募集要項
寂しい出来事の内容・住所・氏名・年齢・職業・電話番号をハガキに明記の上、下記宛先へ郵送。
〒119-0188 フジテレビ「明石家サンタ」係
締め切り:2022年12月21日(水) 消印有効

●八木亜希子
1965年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学卒業後、88年フジテレビジョンに入社し、同期の有賀さつき、河野景子とともに“三人娘”と呼ばれて人気を博す。『明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー』のほか、『笑っていいとも!』『さんまのスポーツするぞ!大放送』『めざましテレビ』『スーパーニュース』などを担当し、00年に退社してフリーに。その後、『BSフジLIVE プライムニュース』(BSフジ)、『久米宏のテレビって奴は』(MBS)などで司会を務めたほか、映画『みんなのいえ』で本格的に女優デビューを果たし、『あまちゃん』(NHK)、『カルテット』(TBS)などのドラマにも出演。現在のレギュラー番組は『八木亜希子 LOVE&MELODY』(ニッポン放送)、『八木亜希子のおしゃべりミュージアム』(BSフジ)、『AS-Lab(アスラボ)チャンネル』(東京大学エクステンション)。

●三宅恵介
1949年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学卒業後、71年にフジポニーに入社し、機構改革に伴い80年フジテレビジョンに転籍。『スター千一夜』『欽ちゃんのドンとやってみよう!』『笑ってる場合ですよ!』『オレたちひょうきん族』『ライオンのいただきます』『ライオンのごきげんよう』『タケちゃんの思わず笑ってしまいました』『FNS27時間テレビ』『心はロンリー気持ちは「…」』『あっぱれさんま大先生』『タモリ・たけし・さんまBIG3!世紀のゴルフマッチ』『たけし・さんまの有名人の集まる店』『明石家マンション物語』などを演出した。現在は『はやく起きた朝は…』『明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー』を担当し、千代田企画代表取締役も務める。

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