秋の行楽シーズンになり、久々に遠出の旅行を計画している人も多いのではないだろうか。筆者の旅の楽しみはというと、旅先での食事である。郷土料理に舌鼓を打つ時間は、そこでしか味わえない至高のひと時である。
そんな郷土料理は、各地域特有の産物を使い、地域独自の調理方法によって作られる。特定の地域で生産されている品種を在来品種といい、日本国内には、特定の地域において栽培され、その地域の気候や風土に適応した在来品種が数多く存在する。また在来品種には、地域の歴史や文化を伝える媒体として、さらに、新品種開発の素材などになる遺伝資源としての価値がある。