2022年11月08日11時00分 / 提供:マイナビニュース
●卒業が間近に迫り「1秒も無駄にできない」 モットーも語る
11月8日・9日に開催される、櫻坂46にとって初の東京ドーム公演をもってグループを卒業するキャプテン・菅井友香にインタビュー。卒業を間近に控えた今の心境や、7年間のアイドル人生が自身にとってどのようなものになっているのか、また、8日に発売された卒業写真集『大切なもの』(集英社)について話を聞いた。
2015年8月に欅坂46の1期生オーディションに合格し、2017年1月にグループのキャプテンに就任、2020年10月に欅坂46から櫻坂46に改名してからもキャプテンを務めてきた菅井。
今年8月にブログで卒業を発表した際、「前向きな卒業」とし、「1人の人間として、今までの経験を大切にしながらもう一度自分らしく、心に正直に生きたいという思いが芽生えました」などと卒業を決意した思いをつづっていた。
卒業が迫った今の心境を尋ねると、「1秒も無駄にできないという気持ちがあります。ありがたいことにこの1カ月も目まぐるしい毎日を送らせていただいて、そのことがすごく幸せで、一日一日を忘れないように日記をつけるくらい大切に過ごしています」と明かした。
集大成となる卒業写真集『大切なもの』は、7年分の感謝を込めて菅井本人が考えたシチュエーションやロケーションで撮影。沖縄の街や、与論島の“幻の島”、北海道の温泉旅館などを舞台に、彼女の隣にいるような気分になれる写真が詰まっている。
「在籍中に2冊も写真集を出せるとは、アイドルになったときには思ってなかったです。こうやって最後に卒業写真集を出せるのはたくさん応援していただけたからなのだと実感しているので、その感謝をできる限り伝えられるように、みんなに喜んでもらえるものになったらという思いを込めました」
特にこだわった点としては、「世代や年齢問わず、いろんな方に楽しんでいただけるものにしたい」と強く意識したという。
「等身大の私が好きと言ってくださる方や、キャプテンとしての生き方がかっこいいと言ってくださる方など、いろんな面を見ていただけていたんだなと実感しているので、櫻坂としての制服姿はもちろん、欅坂としての姿も、また、メンバーといるとき、そしてすべてを脱ぎ捨てて自分自身でいるときなど、いろんな方に喜んでいただけるものを、と考えました」
タイトル「大切なもの」は、総合プロデュサー・秋元康氏が提案した候補の中から菅井が選んだ。
「秋元先生が何個か候補を出してくださって、どれもよかったので最後まで悩みましたが、シンプルで伝わりやすいのがこれかなと。自分にとっての7年もそうですし、皆さんとの出会いやメンバーとの出会い、いろんなものがすべて人生において大切なものになっているので。そして、その大切な思い出を見ていただいて、皆さんにとっても大切なものになったらうれしいなという思いもあります」
タイトルにちなみ、生きていく上で大切にしているモットーも聞いてみた。
「自分自身に嘘をつかず、周りの方々に感謝を忘れずに、毎日を完全燃焼して生きる、今日が人生最後でも後悔しないような生き方をしようということはすごく大切にしています。何か迷ったときは、やったあととやらなかったあとを想像しながら、後悔しない生き方を、と思って生きています」
そういった生き方は、グループに入ってからより大切にするようになったという。
「活動する中でいろんな感情に出会ったり、いろんな試練があったりするたびに、すごく学び、答えを探すために本を読んだり、いろんな話を聞いたり。経験を積ませていただく中で、そういうことが大切だと学んでいった気がします」
●7年間の喜びも苦悩も「すべて抱きしめて歩んでいきたい」
写真集の撮影で特に印象に残っていることを尋ねると、「大好きな動物と関わっている時はすごく楽しかったです」とにっこり。「馬も2頭、馬車を引っ張ってくれたマロンという馬と、乗せてくれたラリュールという馬がいて、(渡邉)理佐とのコラボで出会った白い猫ちゃんも、乗馬クラブの猫ちゃんもかわいくて、動物と触れ合えている時間は自然な顔が出ていると思います」と笑顔で話した。
水着カットやランジェリーカットで美しいエレガントボディも大胆に披露。撮影に向けて体作りにも励んだそうで、「自分の中でベストだと思えるところには持っていけたかなと。数字はそんなに変わりませんが、筋肉と脂肪のバランスを整えたという感じでした」と説明し、「1カ月くらいは意識して筋トレを毎日やっていました。食事も気をつけて、なるべく野菜や良質なたんぱく質を摂るように。また、母が美容整体をやっているのでリンパを流してもらったり、協力してもらったので感謝しています」と母親の協力も明かした。
写真集には歴代衣装カットも収録されており、衣装で菅井のアイドル人生を振り返ることもできるが、菅井にとってこの7年間はどのような経験になったのだろうか。
「終わったあと、どう思うのか今は全然想像つかないですが、長い夢を見ているような感覚でもあって、自分の人生だけど、そうは思えないようなすごく刺激的な時間でした。たくさんの喜びを共有したり、夢のような経験もさせていただいた分、挫折だなと思うことや苦しいな、どうやって乗り越えればいいんだろうと思うこともたくさんありましたが、すべてが大事な経験で、だからこそ知れた感情もたくさんあり、すべて抱きしめて歩んでいきたいなと思える時間でした」
一番高かった壁を尋ねると「欅坂でシングルが思うように出せなかった時期があり、そのときは不安を感じていましたし、もどかしさがすごくありました。また、コロナ禍になって2020年はみんなとの話し合いも直接できなかったり、孤独を感じてしまう部分もありました。そして改名という決断になって、そこは今でも乗り越えたなと思う時期でした」と答えた。
改名が決定したときは喪失感もあったというが、今はプラスに捉えている。「あのまま欅坂としてやっていたらどうなっていたのかなと思うことはありますが、櫻坂として2年経って得られている充実感や、みんなで1から作り上げていく難しさと楽しさが両方あったので、2つのグループを経験できてすごくありがたかったなと思いますし、大事なものが2つできた感じです」
そして、この7年間で「別人のように変わりました」と、自身の変化にも言及。「メンタルが強くなりましたし、人前で話すことも、最初は大学での発表でさえもすごく緊張するくらい緊張しいでしたが、MCなどを経験させていただいたことで、前より落ち着いて話せるように。人って自分が得意ではないと思うことも、やり続けることで変われるんだなと感じました」
さらに、「姉の結婚式でスピーチを頼まれたのですが、全然緊張しなくて。そのときにすごく成長を感じました」と大きな笑顔を見せ、「今後どういう人生が待っているかわからないですが、もし子供ができて、“親の会”みたいなものに出席しないといけなくなっても大丈夫だろうなって。この感覚を忘れずにしていきたいと思います」とうれしそうに話した。
●卒業後は「やりたいことがたくさん」 ファンへの思いも
卒業後、どのような活動をしていくのか気になるところだが、「本当にやりたいことたくさんあって、お仕事としては、何でも挑戦したいくらいの意気込みでいます」と幅広い活動に意欲。
「舞台・ミュージカルが大好きなのでもちろんやっていきたいですし、映像にも挑戦してみたいです。アシスタントMCもグループ時代ちょっとだけ経験させていただいてすごく楽しかったので、そういった役割など、テレビでの活動も続けられるように精一杯頑張りたいと思います」と熱く語った。
小学生の頃から乗馬を習い、大学では馬術部に所属。「馬術スペシャルアンバサダー」としても活動してきたが、引き続き馬に関わる仕事もやっていきたいと考えている。
「『がんばりき』と7年間言い続けてきただけあって、馬は欠かせない存在です」とほほ笑むと、「馬術スペシャルアンバサダーの活動も思い出深いですし、今後も関わっていけたら。私は、子供たちや体が不自由な方に乗ってもらって馬の癒やしの力を借りるというホースセラピーの活動を馬術部時代もしていたので、馬と人の関わりで力になれることがあったらやっていきたいです」と語った。
また、「お仕事以外では、家でゆっくりジグソーパズルをするみたいな、何も考えずに過ごす1日も経験してみたいですし、プライベートとして旅をあまりできていなかったので、一人旅を人生経験としてやってみたいです」と明かした。
最後に改めて、卒業写真集について「少しでも喜んでいただけるようにという思いを込めていろいろ挑戦したので、恥ずかしいなと思うカットもありますが、ぜひ思いを受け取っていただけたらうれしいです」とメッセージ。
「9日のツアーファイナルで卒業ということになりますが、ライブも7年間応援してくださった皆さんに最高の締めくくり、そしてグループとしても今後楽しみとなるようなものをと、いろんな思いを込めているので、櫻坂はもちろん欅坂が好きだったなという方にも集まっていただけたらうれしいです」とライブへの思いも述べ、「感謝の思いを少しでも伝えたいので、本当にありがとうございました! そして、これからもよろしくお願いします!」とファンへの感謝の言葉で締めくくった。
■菅井友香
1995年11月29日生まれ、東京都出身。2015年8月、欅坂46に1期生として加入。2017年1月にグループのキャプテンに就任し、グループを牽引。2020年10月に櫻坂46に改名した後も引き続きキャプテンを務め、メンバーから絶大な信頼を寄せられている。11月8日・9日に行われる東京ドーム公演をもってグループを卒業する。