2022年11月07日14時46分 / 提供:マイナビニュース
自動車の電子化が進むにつれ、車内には大量のECU(電子制御ユニット)、すなわち組み込みコンピュータが搭載されてきており、サイバー攻撃のリスクにさらされている。そこで、自動車をサイバー攻撃から守るための規格ISO/SAE21434が登場した。しかし、こういった規格に準拠しようとしても車載用のECUの数は多い。車内にはBluetoothやWi-Fiでスマートフォン(スマホ)につながっているケースも見られ、スマホからの侵入も加わる。さらに、セキュリティに理解のある企業ばかりではない。企業文化の変革も迫られている。半導体設計ツール・IP企業のトップであるSynopsysは、アプリケーションセキュリティソリューションにも力を入れている。同社の最新の車載用セキュリティの動きを取材した。
セキュリティ製品は、保護回路製品と並んで、日本ではユーザーが簡単に買ってくれる製品ではない。どちらも万が一のために用意しておくべき製品であり、それらがなくても動作上には支障がないからだ。特に日本では、万が一ためにコストをかけたくない、という企業意識が強く、セキュリティの面では後れをとっている。かつて、セキュリティ用の半導体チップ製品を日本に売り込みに来た台湾メーカーの方が嘆いていたが、日本では売れないため米国と欧州、アジアで実績を積んでから、最後に日本に来ることにしていると述べていた。同様なコメントは複数のセキュリティ製品を扱っている企業から聞かされた。
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